旧裏レポパ

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ポケカ旧裏用ブログ

「とぅーとぅー」のこと

とぅーとぅー

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※画像はワナ様(@game7400)よりお借りしました

 

 

 

 

序文

「とぅーとぅー」とは何か。

ぜんこくずかんNo.178のポケモンネイティオの鳴き声の擬音語、転じてネイティオを指す愛称である。

 

とぅーとぅーは非常に謎めいたポケモンだ。

いかにも遺跡の壁に掘られてそうな見た目、

現実にはいそうもないカラーリングに怪しげな紋様、

そして図鑑に記される奥ゆかしい設定・・・

 

(金)ほとんど うごかず なきもせず じっとするのは かこと みらいを みているからだと しんじられている。

(銀)みぎめは みらいを ひだりめは かこを みていると みなみアメリカで つたえられている。

――ネイティオのポケモン図鑑説明文(金・銀版)より

 

これはそのまま旧裏の2枚のネイティオの説明文になっている。

金銀時代から、その得も言われぬ個性に惹かれていた私は、

なんとか旧裏でもその個性を輝かせたいと考えた。

 

ただデッキがおもしろいだけではいけない。

勝たなければ、結果を残さなければ、

とぅーとぅーは皆に認められないだろう。

 

そのため、基本戦術の中にとぅーとぅーがいて、

かつ実戦的に勝てるデッキをしつこく模索した。

今回は、その検討過程を簡潔に記しておく。

 

 

とぅーとぅーのオリジナリティーとは

neo1(HP80)*1

超 みらいよち

相手の山札の上から3枚を見て順番操作可能。スリーパー(化石)と同じ技だが、×HP-10、〇逃げ-1、〇闘抵抗もちあたりが比較対象になってくる。2つめのワザと進化前を考慮しなければ、能動的に差異化を図れるのは「逃げ1」であることだろう。

 

超超超 あやしいひかり 30

コイン表でこんらん。しかし加速の難しい超エネ3つもつけるのは至難。ヤドキング(neo1)よりはマシだが、積極的に戦術に組み込みたいワザとは言えない。同じ超タイプでは、超2つで確定で状態異常をまけるゴースト(拡張シート緑)が汎用かつ強力すぎて役割をもちにくい。

 

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混乱ワザを使うならゴーストとの差異化も求められる

 

neo2(HP70)*2

超 エナジーサイクル

コイン表で相手バトル場のポケモンのエネルギーカード一枚をはがして相手ベンチのポケモンにつけかえる。ミュウツー(WHFプロモ)と比べると、特殊エネやエネエネも動かせる反面、バトル場からしかはがせない。つまり、相手の置物を呼んでベンチのエネをつけかえるという動きはできない。

また、ある程度エネのついた相手を前に、打点もないコイン判定の技でエネはがし未満のことをやるのは実戦的とは考えにくい。

 

超超無 ちょうねんりき 50

打点の高いワザが少ない超タイプでは貴重な50打点だが、このワザを使いたいならたねポケモンのHP80ミュウツー(拡張シート青)が勝るだろう。あるいは抵抗力をもたれないわるいゴルダック

このカードでこのワザを使うプランを考えるなら、3エネ手貼りする価値のある1進化HP70か?という問いに答えなくてはならない。ただ、イラストはめっちゃいい。

 

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ちょうねんりき使いの中では・・・

 

ネイティ(進化前)

neo1(HP30逃げゼロ)

HPは脆いが逃げゼロの価値が高く、個人的には第一選択。「テレキネシス」は超2エネで相手の場のポケモン1体に20点を飛ばせるワザ。ナツメのフーディンや、プテラ(neo3)と組み合わせると生きてくる。

 

neo2(HP40逃げ1)

ワザは超1エネ10点、コイン表こんらんだが、序盤に進化前ポケモンにこんらんをまくメリットは乏しい。HP40だが、あまりスターターとしたくはないため逃げエネが負担に感じる。ただ、イラストはめっちゃいい。

 

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1エネで1/2こんらんは終盤で活躍するかも

 

マッチしそうな戦型

ハンデス

neo1twotwoのみらいよちを生かすなら、まずハンデス型が思い浮かぶ。スリーパーは好きなポケモンであるが、すでに変態ビルダーが強そうなデッキを作り上げていたため、スリーパー(化石)にはない「逃げ1」というメリットを生かす方向で考える。

 

ういさんには、以下の一連のツイートでドードリオ(ジャングル)を使いながらネイティオとサブアタをスムーズにスイッチするアイデアをいただいた。今回作成したデッキでも1-1のラインながらも採用している。

 

 

ミニスカート採用のケース

ミニスカートはお互いの手札のトレーナーをすべて山に戻す。コダック(化石)やゴース(拡張シート緑)のトレーナーロックからこれが決まると相手は大幅に展開が遅れる可能性が高い。デメリットは、自分の手札回復の問題と、相手にトップドローで強いドロソを引かれる可能性があること。

前者は一時期ロケット団参上!+コラッタ(R団)でサイドにあるドロソをデッキトップに操作して解決していたが、相手も同じ手を使えるため却下。サイド落ちを見越して、ミニスカートは自然と2枚採用が視野に入ってくる。

後者はneo1twotwoのみらいよちでドロソ等を引きづらくしていくわけだが、それでもドロソにアクセスされる場合はある。そのあたりをどうにかできたら強いデッキになりそう、ということで今回はこの構築でデッキを組んだ。

 m-pcgclassic.hatenablog.jp

 

錯乱ジム採用のケース

錯乱ジムがあるとき、トレーナーカードはコインで表を出さないと使えないばかりか、裏だと相手に使われてしまうリスクがある。ある程度ハンデスをかけたあとにこのカードが出せれば、相手がドロー事故を起こし、twotwoneo1が降臨するチャンスが生まれやすくなる。

とはいえこれ自体の殿堂が重い。ほかに、ハンデス要素に殿堂を割いたり、1枚を効果的にもってくるギミックを積んだりしていると、相手に自引きで盤面を整えられた際に対応できる札が乏しくなってくる。そのため今回は見送った。

 

にせオーキドの逆襲採用のケース

ミニスカートの難点は、トレーナーしか戻せないことである。エネや進化カードが十分に手札にあれば、ミニスカハンデスに関係なく盤面を整えて殴ってくる。手札を1枚捨てることで相手の手札を山に戻させ、4枚引きなおさせるこのカードは、手札の枚数自体を減らすのに有効。ヨルノズクや錯乱ジムと組み合わせるとおもしろそうだが、こちらも殿堂が重い。

「初手トレーナーロックからのトレーナーハンデス」というような相手を初手から縛り続けるコンボも狙えず、単体で完結したカードであることも、戦術としては採用しづらいところ。

 

②原子の記憶型

プテラ(neo3)の「げんしのきおく」を使って進化前のワザを使う型。先述したネイティの「テレキネシス」を使うことが主眼だが、これだけのために化石とプテラを積むのは過剰。ほかに、進化前のワザを使いたい、あるいは化石を使いたいカードから組み合わせていくことになる。

しかし、「neo2twotwoが前50点orベンチ20点出せるようになる」と聞いても、抵抗力をもたれず弱点もないブラッキー(neo2)などが勝りそう。

一方で、「neo1twotwoがみらいよちorベンチ20点出せるようになる」というのは強そうではあるが、結局みらいよちを有効に使うためにハンデスカードが必要になってしまう。挙句、プテララインは抜けていく。

 

③サイコリンク

ナツメのフーディンの「サイコリンク」は、自分の場の超ポケモンのワザを使える特殊能力。前述の通り、ネイティのテレキネシスがこの型に入りうることから、進化先のとぅーとぅーも1枚くらい入れたら活躍するのでは、という発想。

ナツメのフーディンデッキには、超弱点のケアとしてゴースト(ゲンガー)ラインが入りうるので、neo1twotwoのあやしいひかりは輝かない。偶発的な相手の手札事故でみらいよちを使いたいと考えるかもしれないが、その場合普通に殴ったほうがたいてい強い

一方で、neo2twotwoは案外活躍の余地がある。3エネ50点はナツメのフーディンデッキでは出しにくい打点だからだ。R団のミュウツーを採用しないのであれば、2ターンに1回しか打てないサイコバーン60点に付け入られるスキがある。そこで「ちょうねんりき」の50点だ。ただ、それでも一枚差しのおしゃれ枠にとどまる印象は否めない。

 

 

おわりに

「とぅーとぅー」ことネイティオの魅力はなかなか語りつくせるものではない。そもそも、その謎めいた魅力を前にしたときのこの感情を、好意と断言できるかどうかも疑問である。

とぅーとぅーに関する記述は、どれも人々に信じられたり、伝えられたりしている内容ばかりで、時代を追ってみても客観的事実は以下の記述にほぼ集約される。

 

あさがた のぼる たいようを じっと みつめ いのりを ささげると ほとんど うごかず 1にちをおえる。

――ネイティオのポケモン図鑑説明文(クリスタル版)より

 

謎だ。そして謎がまた魅力を引き立てる。

とぅーとぅー。私も同じように鳴いてみたら何か変化はあるだろうか。

 

ごく簡単な考察だったが今日はこのあたりで筆をおく。

今後も日々の観察と考察を続けていきたい。twotwo

 

 

*1:以下neo1twotwoと表記する。

*2:以下neo2twotwoと表記する。