旧裏レポパ

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ポケカ旧裏用ブログ

デッキレシピ:縹グドラべトン

ここは ハナダシティ

ハナダは みずいろ しんぴのいろ

 

ハナダシティの看板のフレーズ、とてもいいですよね。
縹(はなだ)は青系の色の名前で、こんな色をしています。

irocore.com

 

縹色は、JIS規格で「強い青」とされる色だそうです。
この「縹」を冠し、強い青グドラを作ろうと試みました。

 

 

 

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縹グドラべトン

 

デッキレシピ

3 タッツー(neo1)
3 シードラ(neo1)
3 キングドラ(neo3)
2 カスミのコダック(カスミ)
2 カスミのゴルダック(ジム拡張1)
2 ベトベター(化石)
1 ベトベトン(化石)☆☆☆☆☆/★★★★
1 エイパム(neo1)
1 ブビィ(イントロneo)

 

4 オーキドはかせ
4 ウツギはかせ
4 クルミ
4 マサキ

 

4 ポケモン交換おじさん
3 夜の廃品回収
2 突風☆☆☆☆/★★★★
1 ポケモンいれかえ
1 ワープポイント
3 ポケモンセンター☆☆☆
2 プラスパワー
1 ハナダシティジム

 

6 水エネルギー
2 超エネルギー
1 悪エネルギー

ーーーーーーーー

杉並殿堂2020 ☆:12/8
新殿堂 ★:8/8

 

 

コンセプト

古典の強さを損なわない

旧裏の古典ともいうべきスタンダードデッキをいじる場合、もともとの強さを損なうようでは作った甲斐がありません。昨年のグドラ探究ではグドラの新たな強みを得ようと水以外の色でいろいろ試しましたが、今回は「グドラべトン」の強さをできるだけ維持する方向にしました。見た目は非常にシンプルでスタンダードなものになっています。

なお、この記事ではグドラべトンの基本的なことにはあまり触れないので、グドラべトンを初歩からじっくり知りたいという方には以下の記事をおすすめしておきます。 

uiblog.hatenadiary.jp

 

追記:

このデッキの補論でグドラべトンの強さにも触れています。

m-pcgclassic.hatenablog.jp

 

 

序盤でペースを握る

昨年作ったグドラデッキでも意識したことですが、やはりグドラが立つまでの2ターンをどうするかが課題として挙がってきます。水以外の色だとシードラが殴れず苦労することがあったため、今回は水軸の速攻アタッカーを採用しようと思いました。

序盤重視型では、カスミウィニーと組み合わせる型が有名で、これはかなり強いと思っています。しかし、ワンキルまで意識した構築の都合上、持久型の札にスペースを割きづらいこと、無理に山を掘る機会が増えるため「速攻狙い→持久戦へシフト」という理想ムーブが案外実現しづらいことをネックに感じていました。

 

そんな中で目に留まったのがすどうっどさんの記事。

note.com

すどうっどさんのカスミのゴルダック採用の主眼はエネ破壊でしたが、「エクストラビーム」2エネ40点のアタッカー性能はなかなかの脅威。そしてハナダシティジム下での逃げゼロ。昨年作った炎軸グドラ で、エネトラッシュのデメリット+ポケセン+逃げゼロの強さに可能性を感じていたのですが、それを水軸でできると思いました。

そして今回のデッキでは、進化前として確実に10点出せるカスミのコダック(カスミ)を採用。HP50前後のたねポケモンに圧力をかけ、グドラの課題だった序盤を逆に支配しにいきます

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殴れるコダックで相手に圧力をかけていく

 

我慢強く一手差勝ちを目指す

グドラべトンは、盤面がある程度できあがれば計算の立てやすいデッキです。もちろん想定外のことはありますが、グドラの高耐久とべトンの特殊能力ロックのおかげで、受けるダメージの計算などは比較的予想通りにもっていけます。守勢でも我慢強く戦っていくうちに、ジリジリ差を詰めて一手差の勝ちをつかみとることも珍しくありません。

一方で、打点が大きくないため、よっぽど相性のいい相手でない限り大差で優勢になるケースも少ないです。だからこそちょっとしたプレミが響いたり、ベイビィ判定が戦況をひっくり返したりすることがよくあります。もう一度言います、

ベイビィ判定が戦況をひっくり返したりすることがよくあります(トラウマ)

 

 

基本的な動き

2ターンで50点前後を狙う

コンセプトでも書いた通り、カスミのコダック~カスミのゴルダックで合わせて50点前後を相手のポケモン1体にぶつける構えを序盤の理想ムーブとします。決して厚くはないグドララインを優先したい場合や、べトンを最速で用意しなければならない場合もありますが、いずれも序盤にエネがいらないので、とりあえずカスミのコダックにエネを貼って圧力をかけておきたいところです。

なお、多くのグドラべトンで見られる、ロケット団参上!+コラッタは枠を空けるために採用していません。べトンがサイド落ちした場合(約1/10)以外は邪魔札になるうえ、「べトンが立たないと負け」の相手と当たる可能性もそう高くないと考えているためです。

 

砲台としてのゴルダック

カスミのゴルダックは序盤にぶっぱなしてお役御免、というわけではありません。グドラデッキではエネの貼り先が余りがちなので、ベンチでたやすくエネがつきます。これでいつでも40点を出せる構えを見せられますし、超エネも見せれば「スーパーデストロイ」を警戒させてエネの集中を誘うこともできます。カスミウィニー型での突然の20点+αも脅威ではありますが、持続性に乏しいため、中長期戦を意識するのであればカスミのゴルダックに分があるように思います。でもできればもう1枚ハナダシティジムに枠を割きたいところですね……。

また、カスミのゴルダックはHP70も案外優秀で、スライ相手でも弱点を突かれずエネ全トラかプラパ3枚を要求できます。逃げも軽いのでポケセンを引くまでの壁役になれる場面も。

 

受けながら狙うエイパム

相手ベンチを呼ぶ札は突風2枚とワーポだけ。序盤から積極的に使ったりするので、終盤で残っていないことも多々あります。エイパムの役割はおもに持久戦で勝つための夜廃回収ですが、膠着した中盤に「もちさる」で突風回収を狙うのも選択肢に入ります。そろそろポケセンを使おうかというタイミングでもちさり、グドラで確実に受けるのが理想的です。

 

 

個別解説

プラスパワー

2枚では心許ないかもしれませんが、まとめて使う基本構想がないので私はいい妥協点かなと感じています。プラパが2枚見えれば相手が勝手に3枚目4枚目のプラパを考えてくれて心理的に優位に立てますし。 もし、たとえばHP70圏(ドンファンとか)をカスミのゴルダックでワンパンするためにプラパ4投しても、プラパ3枚集めるために失う代償が大きく、粘り強く戦えません。

プラパの採用理由その1は、グドラの打点調整ができるのもまた強いからです。カスミ採用時の+20点は強いですが、ただでさえ薄くなりやすい手札を2枚も失ううえ、グドラには使えません。

採用理由その2は、カスミのゴルダックでほとんどのたねポケモンを倒せるようにするためです。殿堂がつかないたねポケモンはほぼHP50以下で、HP60のメジャーなたねポケモンはガーディ系(水弱点)。1ターン目からコダックで殴り始めていなくてもプラパを足せばHP50圏が落とせる、というのが、ひじょーに地味ながらも序盤において有力だと考えています。

 

ポケモンセンター

グドラべトンでは2~3枚入るカード。グドラべトン本来の強さを考えたときに、やはり戦線を維持するカードはインパクトが大きいと判断し、3枚は確定枠にしました。オーキド構築なのである程度は切ってしまう場合もありますし。

先述した中盤のエイパムもそうですが、このカードが残っているだけで受けの選択肢はかなり増えます。相手の攻撃をきぜつせずに受けきって、ポケセンで流してしまえば、相手の攻撃は無駄になり、こちらは受けた攻撃回数だけターンを得することになります。我慢強い戦いが逆転につながる秘密はこのカードにあると言っていいでしょう。

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時にはポケセンを頼みにHP70以上のベンチで受けまくる

 

エネルギー

超エネルギーは、カスミのゴルダック「スーパーデストロイ」を見せ玉として利用するために1枚ほしいと思って入れました。さらに、2枚目以降が見えればなんらかの超ポケモンを意識してくれるかなと思い、後述の大会では3枚採用していました。

大会後、あさりのみそしるさんとすどうっどさんのアドバイスを受け、打点を上げられる悪エネルギーに1枚差し替え。事実上3枚目のプラスパワーであり、かつヤミカラスを意識させられます。また、相手のヤミカラスにべトンがロックされた場合に悪エネルギーを貼ることで、自傷きぜつによる負け筋解除という動きも可能になります。言われてなるほど、ピン差しでも非常に相性のいいエネルギーです。

 

使用感・大会実績

実戦でもかなり安定した動きができ、構築は初期からほとんど変えませんでした。1ターン目にコダックにこだわりすぎるとグドララインが遅れて苦労するので、2ターン目シードラ起動でも妥協する場面は多くありますが。それでもカスミのゴルダックが腐らずに、中終盤で力を発揮してくれるのは気持ちがいいものです。

 

手ごたえを感じた私は、このデッキを大会に持ち込みました。参加者の顔ぶれと前回までの上位デッキを見てもこのデッキが活躍できそうだと思いました。

 

力及ばず優勝は逃してしまいました。

 

決勝の相手のほえらさんはドンファンデッキ。グドラが確2で落とされるのに対し、こちらは突風2枚使ってやっとドンファン1体という厳しい相性です。さらにほえらさんはグドラに精通したプレーヤーで、こちらの構築や採用枚数をかなり鋭く読んで攻めてきます。勝ち筋は最後までありませんでしたが、ポケセンを頼みにドンファンの攻撃を皆で受けまくり、先述のエイパムムーブで突風を戻せたことでチャンス到来。時間制限によるラストターンでサイドを同数にしてドロー、サイド1枚でのサドンデス(再試合)に持ち込めました。これはデッキ相性からして望外の結果です。

 

サドンデスになれば2ターン起動ができるこちらが有利。しかし先攻をとれず、2ターン目に残りHP60のドンファンと残りHP50のカスミのゴルダックが向き合う展開に。プラパが1枚つき、もう1枚のプラパを引けばエクストラビーム60点で勝ち、という場面で大きな岐路。

 

ベイビィ勝負を避け、オーキドを選択したものの、プラパもクルミも引けずそのまま負け。いい勝負ができたので悔いはありません。帰宅後すぐに悪エネを入れましたが笑

 

 

おわりに

2019年はセキチクラッキーをはじめとしたLOデッキが猛威を振るい、中途半端な持久戦志向デッキは駆逐されてしまいました。グドラも例外ではなく、私もあまり使わなくなりました(錯乱グドラなど一部の型はLOに対しても強力ですが)。

しかし、そうしたLOデッキへの対抗としてHP90圏をワンパンできる高火力を意識する人が増え、特殊能力に頼るデッキが増えたため、再びグドラべトンが活躍できる環境に。どこかのタイミングでとっておきのグドラべトンを持ち込んで、強さを再認識してもらおうと狙っていたのでした。

今回のデッキは、グドラべトンの基本形を自分好みに寄せただけのシンプルなデッキですが、「強い青」、縹の名に恥じないデッキになったかなと思います。

 

 

追記:

このデッキを使い続けた結果の考察を、補論として下記記事にまとめました。

m-pcgclassic.hatenablog.jp