デッキレシピ:キョウの忍者修行デッキ2021
~あらすじ~
2020年杉並法改正によってキョウのラッキーに重い制限が課され、一気に弱体化してしまったキョウの忍者ジム。そんな中でも、マチスの協力やラジオとうの活用によって、苦しいながらもなんとか活路を見出してきた。
そして迎えた2021年杉並法改正では、まさかの追い風の改正。しかし、キョウはそれを生かす策を見つけられないまま苦悩し続けていた――。
<このデッキの過去のバージョン(過去のストーリー)>
オリジナル(2019年版)
2020年版
1.2020年の課題
キョウ「ククク………」
ピカ「! 何かひらめきましたか?」
キョウ「いやさっぱりだ。いい加減笑えてくるな……」
ピカ「……とりあえず課題を整理しましょうか。昨年の戦い方はこんな感じでしたよね」
2020年の戦い方
①キョウのピカチュウに2エネ貼って殴る(30点or80点)
②「キョウ秘伝,変わり身の術」を貼り、受けきれない攻撃はピッピ人形や逃げゼロHP70のストライクに受けさせる(場合によってはディフェンダーを使ってキョウのピカチュウが受ける)
③ワープポイントやライコウのいなびかりで相手を入れ替えつつ倒していく
④マチスの交渉で勝負の短期化をはかり、変わり身の術はリサイクルで再利用してもたせる
⑤ラジオとう+コラッタで不要札をサイドに飛ばし、事故のリスクを軽減する
ピカ「単調……変わり身と薬が切れたらもう負けって感じでしたね」
キョウ「左様。しかし変わり身の補充は計算できるものではない。忍術に頼りすぎても勝負を見誤るものだ。我らは術が使えるうちに勝ちきらねばならぬのだ」
ピカ「そんな……」
キョウ「ラッキーの代役は誰にも務まらん。それははっきりした。昨日ライコウが火山のような友を連れてきてくれたが、気まぐれに帰ってしまうようでは話にならん。目下、もっとも注力すべきは序盤と打点調整だ」
ピカ「確かに自分スタートで後攻とかキツいですね。いきなり変わり身するんじゃあとがもたないし……。それと、自分以外で20点出せたら…って場面は確かに多かったです」
キョウ「課題は見えているのだ。だが具体的な策が見つからん……」
2.マチスのプラン
マチス「おうおう、シケたツラしてんなあ!このマチス様の出番か!?!?」
キョウ「フン、おぬしに油を売ってる余裕などなかろう。今回の法改正で”スライ”が実質死んだのだ、ジムの様子はどうだ?」
マチス「ハハハハハハ!あれにはまいった!ジムのやつら、これまでカモにしてたキングドラやカメックスにぼろくそにやられて、ハラキリしちまう勢いだぜ。だがな、まだライチュウは死んじゃいねえ。団のマルマインを使ってじっくり戦う方法も……」
キョウ「おぬしの戦い方に興味はない。もう帰れ」
マチス「ケッ、気が立ってんなあ!今年もアンタのためにプランを用意してきてやったぜ!ほらよ!」
エレブー:オレのところのヤツは主役ばっかやりたがるが、コイツはサブもいける!2エネ40点の脅威を見せて序盤を制圧しちまおうぜ!
R団のサンダー:団では俺が面倒見てるが、相変わらずヤバいヤツだぜ。しかも法規制が年々ゆるくなってきて、今年はもうほぼ野放し状態だ。なあ、これほんとにいいのか??暴れさせてやろうぜ!
マチスのライチュウ:ある日コイツに(ピー)してみたらアンタんとこのピカと同じワザが使えたんだ!俺のライチュウは体力もあるし、(ピー)したらあのワザ使えるんなら(ピー)しまくってぶちかまそうぜ!
ピカ「(ライチュウのところの伏字こわい)」
キョウ「……オレの忍術を使えぬ電気ネズミに用はない。とはいえ、エレブーとサンダーは求めていた序盤要員だ。特にサンダーは打点の面でもしっくりくる。しかし……」
マチス「殿堂ポイントか?いいじゃねえか、突風とか逆指名なんてもともと使えなかったんだ。ハンパに欲張るくらいならサンダーを厚く使うか、おうごんのみでもぶっさしとけ!」
キョウ「ム……そうだな。おまえの策を採るのは癪だがつべこべいっている余裕はない。これでいくことにしよう」
???「ウフフフ、そんな浅い考えで勝てるのかしら?」
3.戦略の修正
ピカ「誰???」
キョウ「……ナツメか。何しに来た?」
ナツメ「団のサンダーを勝手に持ち出されそうな予感がしたのよ。結果を出せなかったらサカキ様になんて報告するのかしら?」
マチス「おうナツメ、サンダーはこのマチス様の管轄だぞ?それにアイツを連れていって負けるわけがねえ」
ナツメ「ウフフフ……マチス、サンダーのポテンシャルを知るあなたなら気づいてるんでしょ?キョウ、サンダーを入れるということは、ピカ単騎で戦う戦略をやめることになるのよ」
キョウ「!!!」
マチス「まあそうなるな」
ナツメ「あのサンダーは利口。エネを自家発電できて手がかからないうえ逃げやすく、逃げた後も再起動が早い。だからサブとして使えると考えたのでしょうけど……結局ピカ頼みなら今年も術切れの問題に悩まされるだけよ。サンダーを生かす構築をしなければデッキパワーの底上げにはならないわ」
キョウ「くっ……さすがはナツメ…返す言葉がない。悔しいが、やはり弟子には勝たせてやりたい。この際ダブルエース構築でもなんでもかまわん」
ナツメ「そう。ところでピカ、私のポケモンにならない?私ならその不安定なワザの精度を高められるはず。あと……一瞬で相手をラクにしてあげられるかも」
(心なしかムチの鳴る音がきこえる)
ピカ「えっ……(なんかこわい)。あ、あの、同期のラッキーとの約束(したっけ?)があるので、自分は忍術を使って戦いたいです」
キョウ「ククク……本人の意思は尊重せねばな(ニヤリ)。しかしわしにはこれ以上策が思いつかん。ナツメよ、おまえの策にゆだねたい」
ナツメ「わかったわ。そうね、まずキョウ、あなたはいらないわ」
キョウ「……ッ!!!」
4.超改革
マチス「ヒュー♪ 言うねえ!」
ナツメ「”キョウ”はサンダーに使えない。それに、ピカに使ったとしても、ワザの打点が不安定な以上、毒の10点にすがる場面はあっても毒が生きる展開は少なそうね」
マチス「でも俺は連れてくよなあ?大事な交渉はまかせなって!」
ナツメ「あなた、わざわざサイドを減らしてどうしたいの?サンダーを強気に使って殴り合うならサイドの余裕は大前提じゃない」
マチス「な、ならよ、俺のスパイ作戦はどうだ?サンダーと好相性だぜ!」
(「そのために入れるの、頭悪いっすね」)
ナツメ「……あら、なんだか人生楽しんでそうな人の忠告がきこえたわ。不要ね。私の”眼”があればあなたがいなくても平気」
ピカ「(大粛清だ……)」
ナツメ「次は具体的にサンダーを生かすためのパーツを入れていくわ。おそらく、要はエネのやりくり。このナツメの得意分野よ」
雷エネルギー:1~2エネ起動のデッキだが、サンダーのプラズマのために積極的にエネを捨てるなら11枚あっても損はない。序盤にエネが引けない、場にたまりすぎてエネがない、という事態は回避したい。
学習装置:もとから採用されていたが増やした。ピカを切らさないためだけではなく、サンダーに素早く70点の構えをとらせることもできる。これは大きな牽制になるだろう。学ばない者は殴り合いでも勝てないのだ。
いいきずぐすり:殿堂の都合もあるが、おうごんのみはピカには使いにくい。だがこのカードなら、サンダーはもちろんピカの微ダメージも取り除ける。そこから生まれる勝ち筋は多いはずだ。中盤以降はエネが余りがちでもある。それと、どこからかこのカードを推す声が聞こえた。
(「いいきずはいいぞぉ……」)
キョウ「(案外地味だな……)ところで、わしを切ったということは打点調整の手がほかにあるのだろうな?」
ナツメ「当然よ。私のジムからこの子を連れてきたわ」
(ムチュールが不安げに顔をのぞかせる)
マチス「Oh...so cute...」
ナツメ「10点しか出せない。でも、最後に詰める10点も、あらかじめ乗せる10点も強力。実質バトル場以外にも飛ぶプラパと言っていいわ」
キョウ「ククク……見事だナツメよ!……ム、ちょうどコラッタが人形の買い出しから戻ったようだ。これでデッキが完成する」
5.最後のピース
コラ「ただいま戻りましたぜ、はいはいいつもの人形ね……あれ???」
ピッピ人形の1つはピィだった!仲間になりたそうにこっちを見ている。
ナツメ「(かわいい……)この子も連れていきましょう。すごいワザが使えるみたい。これで事故率も下がるし、もうコラッタもラジオとうもいらな…」
(「ラジオとうはいいぞぉ……」)
ナツメ「いや、あってもいいわ。事故率は下げるに越したことはない。コラッタ、あなたも戦いなさい。ただし必ず1回20点出すこと。命に代えてでも」
コラ「ひいいいいいい」
マチス「これで完成か?なんかもう一押しほしい気もするんだが……」
ナツメ「ウフフフ、欲張りね。あとは私のサイキックコントロールで十分。うまくいくかはわからないけど、構築を越えた可能性を見出せるのは大きいはずよ」
マチス「それは心強い!……なんだ?」
ピカ「これは強くなりそう……ん?これは…ワープポイント……?」
キョウ「ククク……これでわが忍者ジムは盤石……なっ、ナツメ何を!!!」
ナツメ「あら、何を寝ぼけたことを言っているのかしら?これでわれらR団の新デッキが完成。ご苦労さま、あなたも少しはサカキ様のお役に立てたわね。ごきげんよう」
ピカたちはナツメとともに消え去った!
キョウは めのまえが まっくらに なった!
~Fin~
デッキレシピ
2 _のピカチュウ(キョウのピカチュウ)☆☆☆☆☆☆/★★★★★★★★★★★★★★★★
2 R団のサンダー☆☆/★★★★★★★★
1 コラッタ(R団)
1 ライコウ(neo3)
1 ムチュール(プロモ)★
1 ピィ(プロモ)★★
4 ピッピ人形
4 オーキドはかせ
4 ウツギはかせ
4 クルミ
3 マサキ
1 ナツメの眼
3 礼儀作法
3 ディフェンダー
1 いいきずぐすり
4 キョウ秘伝,変わり身の術
1 ナツメのサイキックコントロール
1 ラジオとう
3 夜の廃品回収
2 ワープポイント
1 ポケモンいれかえ
2 学習装置
11 雷エネルギー
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杉並殿堂2021☆:8/8
新殿堂★:27/8
おわりに
ようがんりゅう杯、全勝で優勝しました!杉並殿堂の大会になかなか出られず、ようやく出せたデッキ。Rサン1点は入れ得でしかない。今年はマチスではなくナツメの力を借りました。 pic.twitter.com/BaWARcdbVo
— まくらぎ@旧裏 (@sleeper_pcg) 2021年9月27日
ようがんりゅう杯で優勝できました。
参加者が多くなく、また独特なデッキばかりではありましたが、新しく入れたカードがよく働きました。あと私にしてはコイン運がよかった。キョウのピカチュウはベンチにいても脅威になり、仮に呼ばれて落とされても、その間にR団のサンダーが育っていくのでたいして痛くないという手厚さ。
サイキックコントロール→突風で接戦の勝負を決めたりもしたので、サカキ様にいい報告してくれちゃっていいよナツメさん。
2021杉並環境で相性を考えると、エリウツデッキはベンチを呼ばれまくるので苦しい印象。そのほかはコイン投げてるうちに適当な勝ち筋が見えてきそう。闘タイプはまあいないでしょ。さすがにR団のサンダーの殿堂が1点なのはぶっ壊れなので、来年殿堂が変わる前にこのデッキでもうひと暴れできたらと思っています。
それにしてもポケスペ1~2章は何度読み返してみても名作。