旧裏レポパ

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ポケカ旧裏用ブログ

デッキレシピ:エリウツ単~奥の手はドロソの扉をひらく【+イベントレポ】

今回は、研究チーム内で行われた特殊な団体戦、「Team Unified 旧裏」で使用したデッキと、イベントの模様を簡単に紹介します。

ざっくりとルールを説明すると、
●3対3のチームに分かれ、各チームで4デッキを作り、4戦戦う
チーム内で同じカードは4枚までしか使用できない

 

さて、あなたならドロソや夜廃をどう工面して4デッキ作りますか?

(奥の手デッキレシピのみ興味のある方はデッキレシピまで飛ばしてください)

 

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詳細ルール

■基本ルール
2チームに分けて、各チーム4デッキ、チーム全体で同名カード4枚制限
※ひかるポケモン、ミラクルエネルギーは全体で1枚
(一つのデッキ組むのと同じ)
■「新殿堂ランク」準拠
■対戦形式
先鋒vs先鋒
次鋒vs次鋒
副将vs副将
大将vs大将
の4戦。全試合観戦あり。
■各チーム、各試合に1回3分作戦タイムをとることができる。
■各試合後、次の戦いに出場する選手をチームで相談して決める。(10分)

■先攻後攻は先鋒次鋒(副将)は普通に決める。大将戦(副将戦)はそれまでの数を参照して均等になるようにする
■勝ち数2対2になった場合はチーム内のデッキの中からそれぞれ一つ選び代表者同士による最終決戦

★追加ルール
■チーム合計基本エネ各色合計20枚まで
■それに加えて殿堂ランクも変更
エンテイ(neo2)0→1
ミニスカート2→3

(企画者のymirthemirさんより)

 

 

環境読みと作戦会議

抽選の結果、下記のようなチームに。

Aチーム:ymirthemir、あさりのみそしる、まくらぎ

Bチーム:ぷー、うっど、マコマート

 

企画者のymirthemirさんと同じチームということで、この特殊環境での強いデッキや、作りやすいデッキがymirthemirさんからどんどん挙がってきます。

 

ドロソからみる

4枚しか使えないこのルール下でまず考えなければならないのはドロソ。ymirthemirさんはドロソ構築から以下の4タイプを挙げました。
①オーキド、ウツギ、クルミメインの構築
②大暴走、エリカ、マサキの転送装置メインの構築
③カツラの奥の手、マサキのメールメインの構築
④その他(エンテイロケット団の実験、マチスの交渉など)

 

①②が通常のレギュレーションでもよく見るドロソ構築ですね。マサキ、ウツギ、スパイ作戦などはそれぞれに配分するイメージ。特殊ルール下だからこそ、普段と近い構築は勝ちやすく、そういうデッキをいくつ用意できるかがカギになると思われます。また、そういった配分にする場合、①のデッキの勝利は絶対です。

 

環境からみる

今回のルールでは、ドロソがほぼ不要かつ相手のドロソ不足を突けるミニスカエンテイがかなり強力です。特別ルールで組みにくくはなっていますが、ミニスカ抜きでもエンテイがやばい。特に相手にはミニスカエンテイの開発者・ぷーさんもいるので要警戒です。

 

ということで、「ミニスカエンテイ」と、エンテイに強い「50点以上出せる水デッキ」が環境に挙がります。水デッキは、後述のオーダイルを除くとカメックス(使いづらい)やキングドラ、わるいゴルダックなどが挙がり、雷タイプも役割をもてそう、というのがymirthemirさんの読み。そうなると、負けが許されない①のデッキでは雷グドラが有力です。

 

また、②の大暴走軸では、まずオーダイルと鋼ラッキーが浮かびますが、ミニスカートで事故らせにくるのが目に見えている状況では、デッキの出し所を間違えると何もできずに負けてしまいます。ここは決めるのが難しそうです。

③はエリカのお付きが使えるエリウツが圧倒的に組みやすい一方、読まれやすいデッキでもあります。何よりエンテイに弱い草デッキということが気になりますが、「相手のエンテイデッキが出てから出す」ということにして私が担当することになりました。

 

デッキレシピ

2 エリカのマダツボミLv.15(ジム拡張1)
2 エリカのマダツボミLv.13(ジム拡張1)
2 エリカのウツドン(ジム拡張1)
2 エリカのウツドン(エリカ)
3 エリカのウツボット(ジム拡張1)
2 コラッタ(R団)
1 ポリゴン(R団)
1 マチスオニスズメ(ジム拡張1)
1 ピィ(neo3)☆/★★★

 

3 カツラの奥の手
2 カツラのギャンブル
3 マサキのメール
1 カスミの勝負
2 スパイ作戦
1 カードめくりゲーム

 

4 エリカのお付き
1 礼儀作法
1 マスターボール
1 ポケモンいれかえ
2 夜の廃品回収
1 パソコン通信☆☆/★★
1 ミニスカート☆☆☆☆/★★(特別ルールで今回★★★)
3 学習装置
2 プラスパワー
2 きのみ
1 ナツメのサイキックコントロール
2 ラジオとう


11 草エネルギー

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杉並殿堂2021☆:7/8
新殿堂   ★:8/8

 

 

デッキ解説

クイズ奥の手三銃士(タコトプスさん、なふださん、七男さん)のデッキを見ていて、カツラの奥の手が楽しそうだなーと思っていたので、今回作れてよかったです。エリウツと組み合わせているなふださんの構築を参考にしつつ、この環境で生きる形を模索します。

 

奥の手は序盤だけ使いやすい

エリウツ単にしたのはこの理由からです。お付きで不要札を戻し、エリウツラインをもってきて空いているベンチに出す――奥の手が最も成立しやすいパターンです。しかしこれはベンチが埋まる中盤以降は実現しにくく、「奥の手を使わないと展開できないから無理して奥の手を使いにいく」という歪んだプレイングが必要になってしまいます。そうなってしまうと本末転倒、盤面の最善手にアクセスしづらく、結局勝ちにくいです。とはいえ限られたドロソなので、その欠点を受け入れつつ、緩和させるための札を考えます。

マサキのメールは奥の手より使える場面は多いですが、結局手札が合計4枚にしかならないので、ほしいカードがそろいづらく、思ったよりも輝きませんでした。

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ベンチが埋まってくるとドロソが使いにくくなる

 

奥の手があれば捨てることがデメリットにならない

今回の一番の発見は「カツラのギャンブル」です。

旧裏は意外にも選択して捨てるカードが多くありません。代表的なカードであるスパイ作戦は捨てた分だけ引かなければなりません

カツラのギャンブルは一見運要素カードで、コイン裏だと悲惨なように思われがちですが、手札にほかのドロソがあるときに使えばリスクはかなり小さいです(ex.どうせオーキド使うけど欲張ってパーツ探したい)。このデッキにおいては、「コイン表ならラッキー、裏なら奥の手が使える」というように手札を調整できます。コイン裏なら引かなくていいので(引けないんですが)。

このデッキは切っていいカードが多いというより、切っていかないと回らないので、積極的にこれを使っていきます。切りたいカードが多いデッキではなお輝く可能性を秘めていると思います。

なお、カツラのギャンブルしかドロソが手札にないときは当然賭けるしかありません。単体ではきわめて途切れやすいドロソなので、過信しすぎず枚数は絞りましょう。

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2段構えのズルいギャンブル

 

 

ラジオとう+コラッタで不要札を手札に入れない

私の十八番不要札や、いずれ必要になる札をサイドに落とす&戻す組み合わせです。

このデッキでは少しでも効率よくドロソが使えるように採用。サイドに落ちたミニスカもなるべく早く救出したい。

たねポケモン不足もあり、コラッタは手厚く2枚採用で、それに伴いカードめくりゲームも挿してみました。が、コラッタとラジオとうがそろわないと安全に使えないので、ほか3デッキとのカードの兼ね合いがなければほかのカードにしていたと思います。

 

オーキドなしはつらい

結局これです。ミニスカートやプラパを引っ張ってきやすいようにパソ通を採用していますが、ドロソで困ったときのパソ通→奥の手が弱すぎます。オーキドは近年、リソース切りすぎ&山掘りすぎということで重用しないプレイヤーもみられますが、やはり7枚の手札は組み合わせや継続性において強いです。

今回のデッキでは、ピィを除けば常に5枚以下の手札を前提に戦うことになりますが、まあ手札がそろいません。引くために切ったカードと合わせたかったカードをデッキから引く――なんてポーカーみたいなことがよく起こります。通常のルールでは奥の手を「5枚目以降のオーキド」としてとらえるのが無難かなと思います。

 

ピピピのピィは疑問札

ピィは、ハンデスに強く、不安定なドロソ構築を支えるカードとして採用しましたが、ピピピで引いた7枚がかえって邪魔に。メインドロソの奥の手、メールを使うために、結局手札を減らす動きをしなければなりません。前述した本末転倒の動き。

また、何度もピピピを使うようでは攻撃機会が減り、殴り勝つコンセプトのこのデッキではかなり後手を引いてしまいます。とはいえ、このルール下ではハンデス警戒もあり、仕方ない採用だったと思います。ピッピッの方のピィも検討しましたが、こちらは逆に少なすぎました。

 

その他解説

エネエネなしのオーガニックなエリウツなので、場のエネが枯れたらジリ貧です。学習装置はそのための3投で、マダツボミは「ようぶんきゅうしゅう」のほうも採用。

万一エンテイと当たったときのために、当初はエリカのミニリュウも採用していましたが、結局勝てなさそうなので抜きました。ポリゴンはymirthemirさんのアイデアで、テクスチャー1で相手の弱点を草にして、はっぱカッター50点×2でのワンパンを狙います。

マチスオニスズメは嫌な対面を遠ざけ、また2エネ40点の構えを見せられる逃げゼロ。この環境で強力なグドラが来た時に、控えているだけでポケセンを切らせる狙いです。

 

イベントの結果と感想

結果

チームは0-3で大敗。見どころは多かったですが、相手チームの引きやコインが控えめに言って神ってました。

私は相手チームぷーさんのギャンブラーエンカルが第2戦で出た後、3戦目に出ました。

相手はマコマートさん自慢のわるオニわるクロ。中盤までこちらが優位に進めましたが、ミニスカがうまくきまらず、しかもすぐにドロソを引かれて悪エネ+わるクロの大打撃を食らうなどしているうちにジリ貧に。ほぼ原型通りの①タイプのデッキの強さを見せつけられての敗北でした。

デッキはある程度想定通りに回りましたが、ドロソの限界内でシンプルに組んでいるぶん、デッキパワー自体が不足していたなという感想です。相手がみんな逃げゼロではエリウツで足止めもできないし。

 

イベント感想

独特のルールで凝り固まった思考がほぐれ、新しい扉を開くようで楽しかったです。

一方、前回に引き続いての団体戦でしたが、今回はカードプールも共有する関係上、いっそう団体戦ならではの難しさも感じました。少しこれを深堀りして書いておこうと思います。

 

まず、一人で責任をとりきれないこと。一人で戦う場合は、実験的なデッキを使って、「これで負けたら仕方ない」と割り切って戦うこともできますが、団体戦ではそうはいきません。

「それのどこが強いの?」「どうやって勝つの?」「こっちのカードのほうがいいよ」—―これが普段外野からもらうアドバイスであれば、気にせず我が道を行ってもいいのですが、団体戦では自分の負けがチームの負けなので、構築段階である程度メンバーの理解を取り付けなければなりません。

 

これはすなわち、自分の得意とするプレイスタイルをとりづらい場合がある、ということです。チームの勝利のために、メンバーとあれこれ議論するのは楽しいものですが、各プレイヤーの価値観は異なるため、かりそめにでも「共通見解」を作る作業は大変で、譲歩も必要になってきます。今回はカードプールを共有するのでなおのこと難しかったです。

 

一方で、「言われたようにやってみたら理由がわかった」「あのプレイヤーのプレイングが少し理解できた」という発見もあったのは収穫でした。これもまた、凝り固まった思考をほぐしてくれるので、よさそうなアドバイスは実践してみることが大事ですね。それをちゃんと使いこなせるか、というのは別の話ですが・・・

 

ただ、カードゲームにおける最適解というのは様々な要素で変わると思いますし、団体戦でなければ、自分が「これだ!」と信じたカードで戦うのが一番だと思います。だってそのほうが楽しいから。結果がついてきているのならなお素晴らしいことです。

 

私自身、今回の団体戦で脳をかなり刺激されてデッキの組み方が変わりました。ドロソ配分や、アドバイスでもらった発想のほか、ふと「これ入れたほうが楽しくない?」と思ってコインゲーのカードを入れてみたりとか。コイン運悪いのにね、HAHAHA!

 

(おわり)

 

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