旧裏レポパ

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ポケカ旧裏用ブログ

SMB2021本戦の備忘録

先日のマルスライの記事の通り、2021年度最後の予選でギリギリ通過できたので、SMB(シークレットメガバトル)本戦に参加してきました。

jetome-magneton.hatenablog.com

 

残念ながら結果は最下位に終わってしまいましたが、事前準備や考えていたこと、対戦の概要をまとめておこうと思います。2021年度の旧裏の区切りということで。

 

 

 

 

環境の予想

コダックやゴースのトレーナーロックはどうしても対策しきれず、これがやはり強いと思っていました。わるいクロバットも、これらと組み合わせなくても瞬間火力が高く、有力とみました。

あとは、SMB本戦の特徴として対戦数が多いため、弱点をもたないゲンガーライン、キングドラは安定感があり採用しやすく、長期戦になりやすいデッキは連戦の疲労を考慮して敬遠されると考えました。また、ミニスカートに弱いので、大暴走軸がメインとなる鋼ラッキー、オーダイルはないとみました。

 

 

「先攻で強いデッキ」をどうするか

先1トレーナーロック、ミニスカートの対策を考えれば考えるほど、「先攻優位」を勝ちに直結させる戦術をもっているデッキが圧倒的に勝ちやすいということがわかってきます。わかってきた、というか、今まで自分が目を背け続けてきたことです。

 

おそらく、こうした「先攻で強いデッキ」への一番の対策は、「先攻でめちゃくちゃ強いデッキ」を使うことでしょう。ただ対策するためだけに札を割くより、最短で勝つパーツに札を割くほうが合理的です。

 

とはいえ、自分は旧裏ではじっくりねじり合う戦いがしたいので、先述のようなデッキは今回使わないことにしました。対戦数も多いですし、使ってて自分が楽しくなくなることも危惧しました。

(誤解のないように言っておくと、ルール上問題ないものですし、立派なデッキコンセプトなので、先述のようなデッキを使っているプレーヤーを非難する意図はありません)

 

 

縹グドラべトンを使ったわけ

本戦で使ったのは、昨年かなりの試行錯誤をしてつくった縹グドラべトン。

m-pcgclassic.hatenablog.jp

 

当初はカツラのミュウツーWANTメガバナを考えていましたが、前者はねじり合いが主眼であるものの先攻での制圧力が強すぎて今回の趣旨に沿わず、後者は炎デッキへの不安がぬぐえませんでした。

 

キングドラは弱点ももたず、短期志向のデッキを相手に長期戦に持ち込む戦いがしやすいデッキが組めます。縹グドラべトンは受けが強いデッキで、相性が最悪のデッキ以外はいい勝負にもちこめます。なにより、自身が使い慣れているので、年度末で準備に時間がとれないなかでは最も信頼できると判断しました。

 

ただし、ベトベトン自体が有効かどうかは疑問でした。強力な特殊能力はおおかた長期戦志向のデッキにみられ、長期戦志向のデッキは2021年激減していました。とはいえ、べトンの代わりに何を入れるか考えたときに、縹グドラをベースにいろいろ試行錯誤してみてもいいバランスにたどり着きませんでした。雷グドラ錯乱グドラといった既存の良作に劣ります。

 

結局、シードラから動けるようにすること、「たつまき」を狙えるようにすることに加え、ロック相手にマヒをまけるベトベターを有力視してそのままべトンを採用しました。べトンはわるいクロバットには一応効くので、複数いるであろうわるいクロバットと、ダークホースの古来からのロックデッキ、いるかもしれない長期戦志向デッキ対策になればよしと思いました。

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縹グドラべトン

今回の工夫としては、グドラライン、カスミのゴルダック、べトンの3ラインを立てやすくすることを狙って、ポケモン育て屋夫婦を1枚採用しました。ポケモン交換おじさん4枚だと手札で腐りやすく、ポケモンがないと引っ張ってこれないためです。礼儀作法で手札を見せたくない場合が多いのでこちらを使ってみます。

ハナダシティから育て屋さんの家が近いこともあり、デッキの世界観が広がります。

 

 

対戦記録

vs ジャストさん

後攻ドロー、負け。

先1ミニスカ+カツラ+もえあがるを決められ、手札に見えるカツラのウィンディを次ターンに止めるすべがありませんでした。たね切れ負け。開幕一番、「先攻で強いデッキ」の勝ちパターンを見事に決められてしまいました。

 

vs なふださん

切り替えて2戦目。しかしピクシー入りのエリウツは相性が最悪です。

エリウツ封じにベトベトンを立ててしまうと、ピッピの「ひかるゆび」でずっと呼び出され続けてしまいます。また、こちらのサブアタッカーのカスミのゴルダックは草弱点。メインのグドラも「はっぱカッター」で確2というのがつらいところ。

グドラ一本で戦う戦術をとるも、相手はベイビィを壁にエリウツを育成し、盤面はどんどん不利に。ラインのサイド落ちがつらい中、錯乱ジムの餌食になったところで勝負あり。こちらの撒いたあまいエサにはまったく引っかかってくれず完敗でした。

 

vs ねねしさん

後攻ドロー、負け。

ダウジングマシーン込みでロケット団のおねーさんを3回使われて手札は一枚に。次ターンに相手のわるいブースターを止めるすべがありませんでした。たね切れ負け。

サカキのペルシアンがデッキ圧縮に、サカキを含めた進化ラインの消費がマサキのメールの活用に働いている革新的なデッキでした。今大会でデッキ賞を決めるならこれに一票。

 

vs よしのんさん

グドラミラー。相手の相棒はフシギバナで、べトンは刺さるというより戦力換算できないぶん不利です。とはいえ、べトンでフシギバナを止め、グドラがにらみ合うという戦いになりました。

フシギバナの4エネ60点はグドラミラーではやはり強力でしたが、ポケセンのタイミングがはまったことや相手のドロソの薄さに助けられてなんとか受けきり、サドンデスへ。こういう戦いがしたかったんですよ。

サドンデスはカスミのゴルダックがいるぶん、こちらが有利でしたが、パーツがそろわず、互いにグドラを立てるまで進む展開に。かなり判断に迷う分岐がありましたが、最後は相手のたつまきをかわし、返しにたつまきを当てて勝ち。

 

vs マコマートさん(おじゃま枠)

(正規の本選進出者ではない「おじゃま枠」の1人として参加)

最初からカスミのニョロモ+カスミ+プラパでタッツーを落とされ、立ち上がりから苦しい盤面。タッツーを出すたび、上記のようにして狩られるも、カスミのゴルダックを立ててからはカスミのニョロモを駆逐していきます。

相手がハガネールを起動する動きを見せたため、こちらはようやく立てたグドラの「たつまき」を準備。ようやく4エネまでつくも、そこでカスミのヒトデマンを出され、ポケセンが要求される厳しい展開。グドラがエネを失って以降は、完成したハガネールが立ちはだかります。

苦しい盤面が続きますが、縹グドラべトンの本領発揮、グドラやゴルダックベトベトンで受けまくります。制限時間後のラストターン、「だくりゅう」で相手ベンチを倒し、サドンデスに。こういう戦いがしたかったんですよ。

サドンデスは、カスミのニョロモ+カスミ+プラパ×nの火力をたねポケモンが受けきれるはずもなく負け。

 

vs 人生あまくん

相手のゴーストブラッキーは不利な相手。ベトベトンがまったく刺さらず、ゴーストの「おんねん」はグドラに痛撃で、ブラッキーは受けの強みを消してきます。

開始前から、なんとかサドンデスに持ち込む展開が勝ち筋と考えていました。とはいえ、もし実現してしまうと3度目のサドンデス。すでに2回のサドンデスで時間が押している中で、ちょっと気が引けてしまいます。

いざ対戦が始まると、先攻で相手のスターターはイーブイ(HP30)のみ。先攻ワンキルは先述の通り本意とするところではありませんが、勝ちを求めるなら検討したい状況です。2回のサドンデスで大局観がマヒしていたこともあるでしょう、プラパ2枚・悪エネ1枚しか入っていない中でワンキルを狙って見事撃沈。リソースを切りまくったところを順当に殴られて負け。

 

vs ぷーさん

ぷーさんの優勝がかかった大一番。日頃よく旧裏をやっている間柄なので、ぜひ優勝してもらいたいところですが、全力で阻むのが礼儀というもの。それに、私はこれに負けたら最下位確定なので意地を見せねばなりません。

ぷーさんはミニスカ+エンテイでカツラのファイヤーにエネをため、グドラ対策の構え十分。3ターンほどドロソが引けずに止まるも、ブビィが「ひのとり」をかわしまくって「パンチ」しているうちにウツギを引いて展開に成功します。

そして、べトンを立て、カツラのファイヤーを落としたところで気が付きます。

これべトンで詰んでね?

~fin~

 

 

おわりに

2勝5敗という結果で、同率で並んだものの、直接対決の成績などで最下位になりました。随所でいい戦いはできたので後悔はありません。また、本戦にあたって立てた仮説はあまり当たりませんでしたが(コダック・ゴースもわるクロもゼロとは!)、やはり「先攻優位」を勝ちに直結させる戦術をもっているデッキは強かったです。今後はこの点を自分がどうとらえて楽しむかだと思います。

 

縹グドラべトンには最下位という汚名を着せてしまいましたが、受けて粘って終盤勝負、サドンデス!という真骨頂を見せられたので一定の強さは見せられたかなと思います。制限時間後のサドンデスについては、やはり大会運営上厳しいと思うので、いっそ引き分けや後攻勝ちなどの裁定にしたほうがいいのかなとも思います(現行だと時間切れは両者負けですがそれはなしで)。

 

とはいえ、苦手対面に対して、「サドンデスに持ち込めればワンチャンある」と考えてプレイングを組み立てるのは楽しいので、ぜひ皆さんやってみてください。時間制限のあるルールならではの話ですが。