デッキレシピ:イブラヘルガー
弱点をもたない悪タイプで組んだ速攻デッキです。
デッキレシピ
2 イーブイ(ファンクラブ)
1 ブラッキー(neo2)
3 デルビル(neo2)
2 ヘルガー(neo3)
1 わるいヘルガー(neo4)
1 ヤミカラス☆
1 ププリン(neo2)★
4 オーキドはかせ
4 ウツギはかせ
4 クルミ
4 マサキ
1 スパイ作戦
4 ポケモン交換おじさん
3 夜の廃品回収
3 ポケモンぎゃくしめい☆☆☆/★★★
1 新ポケモン図鑑
4 プラスパワー
1 ディフェンダー
2 エネルギーリムーブ☆☆☆☆/★★★★
2 リサイクル
1 エネルギースタジアム
4 悪エネルギー
7 炎エネルギー
ーーーーーーーー
杉並殿堂☆:8/8
新殿堂 ★:8/8
このデッキの経緯
ブラッキーとヘルガーのデッキは、旧裏再開当初(1年ほど前)からずっと考えてきましたが、なかなか納得のいくデッキになりませんでした。今回も暫定で書いておくかという出来なのですが、記録として残しておきます。
まず、この組み合わせのいいところは、①弱点がない悪でそれぞれの強みがあること、②速攻が強く打点の最大値もあること、③トレーナーで守れば耐久力も見込めること、④イラストが最高、の4点があります。
当初は主力に特殊能力がないことからベトベトンと組ませ、立てた主力をディフェンダーやきのみで守って戦うデッキにしていました。これでもいい勝負ができ、気に入っていたのですが、やはり打点とデッキパワーが不足することから勝ちきれないデッキが多く存在しました。壁ポケモンの台頭に伴う、ワンパンデッキの流行も大きな逆風でした。
また、べトンを入れることにより、ロックの対象になったり、逆指名を採用できなかったりといった制約も大きく、ブラッキーとヘルガーの特長を生かし切れていないように感じていました。そこで考えたのが、この速攻タイプのデッキです。
デッキの基本的な動き
イーブイでのワンキル・リターン
このデッキにおいて、「攻撃は最大の防御」です。まずワンキル。相手のデッキがどんな最大値をもっていようとも、スタートで勝ちきってしまえば勝ちです。練習対戦ではやりたくないですが、大会では貴重な勝ち筋です。せっかくイーブイと悪エネが入るので、ワンキルの筋を搭載しない手はありません。悪エネルギーを5~8枚目のプラパと考え、倒せそうなら積極的に山札を掘ります。
また、この動きは、主力が倒されてなんとしても返したいときにも活用します。イーブイはなるべく進化させずにベンチに置いておき、逆指名の拠点にしつつ、いざというときのリターンに備えます。リターンで優勢になったら、次のターンにブラッキーに進化して上々です。
なお同時に、たねをしぼっているので、イーブイ単スタートも多く、逆にワンキルされるリスクも高いです。ただ2019年はあまりワンキルを意識して積んだデッキは多くなかった印象なので、怖くはありませんでした。
ヘルガーの「くろいキバ」の質を上げる
プラパと悪エネで打点調整をするだけでなく、ヘルガーの「ダークフレイム」の打点も意識します。通常20点ですが、悪エネがついた状態では30点、トラッシュに悪エネがあれば、次のターンにはまた10点上がります。
このトラッシュからの悪エネ加算を考え、なるべく逃げの重いカードやエネのついていない相手ポケモンを選んで「ダークフレイム」を撃ち、悪エネ1枚で火力が10~20点上がる「くろいキバ」の質を上げていきます。最終盤で悪エネが4枚ついたヘルガーができるとかっこいいですが、たいていそれしか勝ち筋がなくなっているので楽ではありません。でもやっぱりかっこいい。
「ダークフレイム」は必ず炎エネをトラッシュしなくてはならず、トラッシュに悪エネがないと無駄撃ちになってしまいます。わるいヘルガーによるトラッシュを待つと動きが弱くなるので、オーキドやスパイ作戦で計画的に落としていきます。本当はもっと落とすカードを入れたいです。
ブラッキーを見せ球にして牽制する
ブラッキーは完成すれば対面50点、ベンチ30点とかなり強力ですが、エネ要求が重く、デッキにエネ加速がないので優先して育てません。前述のようにイーブイのままにしておくほうが、逃げ1がヘルガーラインだけになって逆指名が使いやすくなります。
悪エネを貼ったイーブイが生還したら迷わず進化します。このとき連鎖進化はとっても便利です。
また、ブラッキーを警戒させることで2体目以降のベイビィを出しにくくする効果があり、なるべく「ダークフレイム」を撃ちたいヘルガーを助けます。ベイビィに代わる壁を採用しているデッキでは、うっかりヤミカラスのエサを出してくれたりもします。
弱点と限界
デッキタイプ上の問題
プラパの出方に大きく左右されます。オーキドのタイミングで大量に手元にあったり、ほしいところで引けなかったりすると戦局が大きく変わります。また、序盤にプラパを使い切ってしまうと、強い人には足元を見られて主導権を握られてしまいます。
終盤までこの加点リソースを上手にコントロールできればいいのですが、狙ってスマートにできるギミックはおそらくないでしょう。悪エネも含め、ここぞというところで持ってこれるパソコン通信は非常に相性がよく、つい先日まで入れていたのですが、デッキパワーの底上げにはならないため泣く泣くカットしました。
また、パソコン通信を入れていても生じていた問題が、“事故”が多いということでした。ドロソを18枚入れていても、ほしいカードが引けない、たぶんこれは事故じゃないです。用途が限定されたカードが多く入っており、出せるポケモンも逆指名を見込んで出さないことから生じる循環です。このタイプのデッキでは仕方ないと割り切るべきかとも思います。
苦手なデッキ
苦手な相手としては、「2エネで動ける速攻デッキ」と「コツコツダメージを入れてくるデッキ」があげられます。前者はわるマタやわるオニが筆頭ですが、エネエネやエンテイなどの加速も含めれば対象はかなり広がります。
このデッキには加速要素がなく、技の起動も2エネ以下ではリソースに限りがあるため、こうした速攻デッキには殴り負けてしまいます。このデッキは序盤に多少無理してでも相手の主力たねやエネルギープールを落とし、有利盤面を維持して主力を間に合わせるのが主眼なので、先に盤面を作られると厳しいです。
これまではパソコン通信と突風を採用していましたが、序盤にうまく攻勢を作れても、デッキパワーに劣る相手にはサイドを取り切れずに逆転されることが多く、試しにエネルギーリムーブを採用(これがないと自分で作ったカルゴに1回も勝てなかった)。エネエネやわるマタを見れるようになりましたが、サーチがないのでほしいところで来たらラッキーという程度。パソ通+突風のほうが速攻性能と安定度は高いと思います。
もう一つ苦手な、「コツコツダメージを入れてくるデッキ」。これはグドラやわるクロなどです。グドラは一度立つとワンパンしにくく、ポケセンもあって突破しにくいうえ、ヘルガーのHP70はプラパ込みで確2。こちらは回復手段を積んでいないので、序盤の速攻と逆指名の有効活用で勝ち切らないときついです。悪エネ積みのグドラには見事に終盤に押し返されました。
また、「コツコツ」ではないですが、もともとドンファンもつらい相手です。わるクロに関してはブラッキーを立てられるとよいのですが、さすがにイーブイをほっといてはくれません。ヤミカラスでは狩り切れないです。
個別解説
ドロソまわり
当初、プラパ・悪エネを効率よく調達するため、ラジオとうを採用しながらスパイ作戦でほしいぶんだけドローしたり、コラッタでサイドに温存したりするのを考えましたが、結局奏功しませんでした。パソコン通信を抜いたことで悪エネを落とすカードも減り、本当はスパイ作戦を増やしたかったところ。
ディフェンダー
ここぞという場面で勝敗を左右するカードであり、耐久力を上げるために入れたいところですが、攻撃重視ということで1枚だけ。このデッキの原点でもあります。
エネルギースタジアム
このデッキにフィットするスタジアムが見つかりませんでした。ラジオとうを使うメリットのあるカードが抜けていったのでこれも不採用に。エネの枯渇で負けることもあったのでエネスタを入れました。わるマタ、わるオニを苦手とするのでスタジアムを2枚は入れたいところでしたが……
ププリン
現環境では仕方ないのでベイビィ枠も兼ねて。突風を抜いてしまったので、本来は逆指名フル投入が望ましいです。
おわりに
2019年の集大成として書くならこれ、と決めていましたが、なかなか中身が定まらずに苦労しました。
パソ通+突風で組んだレシピでは、SMB本選で強いプレーヤーから金星を3つもあげることができましたが、参考記録です。どこかでしっかり結果を残せればよかったのですが…
来年もこのデッキを大会に持ち込むかはわかりませんが、まくらぎの名刺代わりのデッキとして、今後も磨きをかけていこうと思います。来年も対戦よろしくお願いします。