旧裏レポパ

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ポケカ旧裏用ブログ

第一回フォレトス研究所杯所長戦【追記編】

古の紙束を巧みに扱う玄人が集う秘密結社、フォレトス研究所。

 

今秋、研究所内でおよそ3か月にわたって行われた所長戦について振り返ります。

対戦レポは前回で完結していますので、今回は大会自体の反省や、参加プレーヤーについて書いていこうと思います。

 

紹介編はこちら

対戦編①はこちら

対戦編②はこちら

対戦編③はこちら

 

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1分で描いた大会イラスト

 

 

 

 

大会システムについて

 

BO3のルール

「旧裏でBO3をやりたい」というコンセプトから始まった大会で、目玉のルールです。普通の旧裏オフ会では時間がかかるため、なかなか実現しないものですが、実際にやってみた感想は、

とにかく疲れる

これに尽きました。1戦60分と見積もっても、3戦やると同じ相手と3時間。今回のルールでは時間制限を特に設けなかったので、だらだら考えずとも長引きがちでもありました。

さらに相手の特徴や癖をメタるというサブコンセプトもあり、デッキ構築と回し方の把握にもエネルギーをとられます。そのため、リーグ戦前半はものすごい熱気と準備量で白熱していたのですが、後半はややガス欠となった感が否めません。準備量が勝利に直結するわけではないですし。

 

一方で、BO3らしい逆転劇や、疲れるからこそのデッキ選択など、やはりおもしろい面はいくつも見られました。特に、「デッキは変えても変えなくてもよい」というルールにしたことで、連投で突っ張ったり、連投ない読みのデッキ選出をしたりといった作戦も見られたのは、旧裏の奥深さが増したようでうれしいことでした。先攻有利の旧裏ですが、「負けたほうが次戦先攻」というルールを設けなかったことも、デッキ選択の幅が狭まらなかった理由だと思います。

 

 

 

感想戦の充実

Skypeグループ上で対戦を行い、メンバーが観戦できる中で対戦するのは、今大会に限らず研究所でやっていたことですが、かなりプレイング向上に寄与すると思います。

対戦後に観戦者(第三者)がアドバイスや質問をし、場面を振り返るなかで「自分ならこうする」「だったら〇〇を増やしたほうが・・・」といった検討をするのは非常に有意義です。

今大会では「対戦相手の特徴をどう見たか」「どんなカードが効くと思ったか」など、”メタ読み”の観点からも感想戦ができたのが楽しかったです。自分の特徴や、どのデッキが強いと思われているかなどがわかるのは勉強になりますね。

 

 

参加者の制限(クローズド)

今回、かなりクローズドな大会で、参加者は公募しませんでした。人数をあらかじめ絞らなければならない開催システムであるうえ、コンセプトが特徴的であるため、トラブルを最小限に行う自信が主催の私になかったためです。他のプレイヤーの方々には申し訳なかったですが……。

 

 

日程合わせ 

Skypeだからこそお互いの日程が合えば対戦できる、というのを頼みに始めましたが、これも難しさがありました。フォレトス研究所は旧裏好きが集まっていますが、決してみんな年がら年中旧裏ばっかりやっているわけではありません(よく誤解されるので一応)。

 

あくまで趣味なので、忙しい時期もありますし、旧裏モチベがあがらない時期もあります。しかし、その中でも今大会期間中は対戦を組み、そのための時間を作らなければならないのでした。主催として日程の催促をするのも申し訳ない気持ちがありましたね。この点で、長期にわたる大会を行う難しさを感じました。

 

 

今大会での出場プレーヤー私感

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紹介編で出場プレーヤーの紹介をしたところ、今大会終了後にまた書いてほしいとリクエストをもらったので、僭越ながら今大会期間の私感を簡単に書いておきます。 

 

すどうっど

今大会屈指の量のメタデッキを作り上げ、大会を盛り上げたプレーヤー。メタの質もそれぞれに高く、まんまとプレイヤーメタを食らった参加者はひとたまりもなく敗戦している(筆者も被害者の一人である)。もともとわるラフやカスミウィニーといったロックや速攻を好むイメージがあったが、鋼ラッキーでSMB予選優勝を飾って以降、”受けて詰ます”傾向がより色濃くみられるようになった。下記のような、どんな相手でも受けるデッキは象徴的だが、そうでないデッキにおいても終盤の粘りがよりしつこくなった。くすぐりマシーンは基本装備である。

note.com


 

ユミルテミル

今大会でも安定して高い実力を発揮。基本的には既存デッキを微調整して対戦相手に合わせていたが、遊び心のある新デッキでもしっかり勝ちを収めた。プレミが極端に少ないプレーヤーであるが、それを根底で支えるのはリソース管理のうまさであろう。”待ち”のタイミングをはかるのが非常にうまく、余計なことをしない。マイナーカードの採用が注目されがちだが、下記のスライのようなシンプルな構築をきれいに回すプレイングに学ぶことも多い。大会期間中も研究所内の練習対戦に引っ張りだこで、”テミル師”と呼ばれるに至る。

note.com


 

まくらぎ

私。全敗。主催者。リーグ前半はいい勝負が続いていたが、後半は無残な負けが目立つようになった。というか今大会以外の旧裏でもまったく勝てなかった時期である。コインやサイド落ちの不運を嘆いても仕方ないが、メタ読みまで裏目に出てまったくいいところがなかった。しかしプレイングが追いついていないのも事実で、今大会ではほとんど下記デッキでしか勝利できていない。自分の得意型を見つめ直すいい機会となった。

m-pcgclassic.hatenablog.jp

 

 

ほえら

今大会ではどんなデッキにも対応できる柔軟性が光った。一度使ったデッキはあまり使わずにメタの的をしぼらせず、手持ちのデッキだけでなくほかのプレーヤーのデッキやそのアレンジ版も器用に使いこなして勝ちを積み重ねていった。対戦中、「あ、プレミした」とよく発言するが、彼においては数ある攻めの1つを失ったに過ぎず、数ターン後に厳しい展開を押し付けられるのが常である。攻め筋の多さとその実現可能性の高さが彼の強さの特徴であろう。下記の鋼ラッキーは彼のデッキの中でも特に選択肢が多く、所長戦においてもきわめて強力だった。

jetome-magneton.hatenablog.com

 

 

 

ぷー

今大会の優勝者。今大会を通してミニスカ4投のエンテイファイヤー(下記では1枚パソ通)という強力なデッキを練り上げ、持ち前の豪運と相まって猛威を振るった。基本的に彼との対戦は先攻ミニスカエンテイ3~4エネ加速からのスタートである。この構築が確立したリーグ後半は、どのプレーヤーもこのデッキを意識せざるを得ず、しかも対応しきれないことがほとんどだった(筆者も被害者の一人である)。さらにはリーグ戦を通して全体的なプレイングも向上し、このデッキ以外でも勝率が高い。優勝をかけた最終戦リザードンデッキで勝利を収めた。

puuu3.seesaa.net


 

あさりのみそしる

今大会はいまいち振るわず、主催者と最下位争いを繰り広げることとなった。誰もが認める実力者ではあるが、今回はデッキ選択が相手にかみ合っていなかった印象(もちろん筆者ほどではないが)。また、彼はもとより殴り合いを専門としていない。かわし、抑制し、無効化することに快楽を覚える特殊性癖を有し、それがそのまま彼の強さにつながっている。その特殊性癖が構築の美しさに昇華されたのが下記の錯乱グドラであり、おそらく全参加プレーヤーが強く意識していたと思われるが、あえて握ることは多くなかった。

jetome-magneton.hatenablog.com

 

 

マコマート

ピクシー、逆指名、ヘルガーキュウコン……代名詞と言えるカードがいくつかあり、今大会もっともメタ読みがしやすいと思われたプレーヤー。基本戦略は逆指名とプラパで殴り勝つこと。「それをメタるには……」とどのプレーヤーも考えたはずだが、対策されても殴り勝ってしまう強さをもつ。ひとたび理想形にされると逆転は容易ではない。ナツメの眼を多投する傾向にあり、それもあってか彼の逆指名は無駄に落ちない。なお、リーグ戦前半に絶対の信頼を置いていた藤原はづきスリーブは、後半になって登場機会が激減した。

makomart.hatenablog.com

 

 

 
おわりに

所長戦を大会システム面、参加プレーヤーの印象面から振り返ってみました。

以上で所長戦の連載は終了です。期間が長いイレギュラーな大会でしたが、そのおもしろさの一端でも伝わったら幸いです。ご愛読ありがとうございました。

私は勝率を上げるべく精進します……。

 

 

※以下、連載のリンク

<紹介編>

m-pcgclassic.hatenablog.jp

 

<対戦編①>

m-pcgclassic.hatenablog.jp

 

<対戦編②>

m-pcgclassic.hatenablog.jp

 

<対戦編③>

m-pcgclassic.hatenablog.jp