「ラジオとう」をたしなむ
1ターンに1回、山札の上から2枚だけ見ることができるスタジアム。
見たカードは並べ替えられず、相手も使える効果ながら、このカードには可能性がつまっています。今回はこのカードについての考察です。
何が強いのか
次のターンの展開を想定できる
特に手元に手がない場合はこれになります。このターンにリスクをとって攻撃して大丈夫か、いったん逃げておくかなど、次ターンのトップドローを踏まえた動きが可能になります。ただし、これは相手も使えてしまいます。
軽量ドロソを使うかの判断に使える
「ウツギが手札にあるときのマサキ」「手札が少ないときのクルミ」など、ほしいカードがあるものの無理して軽量ドロソを使うべきか迷う場面にはよく出くわすと思います。その場合、2枚先を見られるのはちょうどいい判断材料になります。
また、「オーキド前にスパイ作戦で何枚引けるか」という場合でも効果的です。スパイ作戦多投のデッキには相性がよさそうですし、ドロソ配分によっては相手よりこちらのメリットが多くなります。
よくない未来を変えられる
上2つに関連することですが、2枚見ていまいちな札だった場合、それを引きにいかないという選択をとることもできるようになります。「下手にマサキを使わずにウツギ」「1ターン早めに交換おじさん」などが手軽です。
このブログで何度も引用している、ういさんのポケギア考察記事での、以下の考察結果がヒントになりました。
(トレーナーが欲しくてポケギアを使った結果3つのうち)
③.探せなかったし、探しに行く手段も得られなかった。ただ、事故っていたことが分かり、待っていてもうまく展開できなかったということを知れた。シャッフルすることで事故回避の可能性が得られた。(カッコ・太字は筆者による)
ラジオとう単体ではシャッフルできませんが、能動的にシャッフルできるカード(技や特殊能力含め)が多く入っているデッキでは相手より有利に使える効果です。
旧裏はそもそもパーツが多く事故りやすいゲームなので、その可能性を減らしていけるのは地味ながら見た目以上の効果があると思います。
場に置いておける
図鑑系と異なり、順番を入れ替えられないのは確かにデメリットですが、不要な時でもとりあえず場に出しておけるのは図鑑系にないメリットになります。相手にも多少メリットになるので、あえて使いたいスタジアムがなければはがされにくいと思います。
コラッタでトップコントロールができる
この記事の一番の主張点です。 ラジオとう単体では入れ替えもシャッフルもできませんが、コラッタ(R団)のわるふざけと組み合わせることで以下のことが可能になります。
- ロケット団参上!なしでも安全にサイドを探しに行ける
- 今いらないトップカードをサイドに落とす
- サイドに落としておいたカードをトップに移す
1.ロケット団参上!なしでも安全にサイドを探しに行ける
サイドに落とすカードがわかっているので、サイドピックのためにキーカード(かもしれない)を落とさずに済みます。また、ほしいカードを探し当てるのに時間がかかる可能性はありますが、6回繰り返せばサイドを含めデッキ全体のカードの在りかが把握できるようになります(ただしそこそこ記憶力のある人に限る)
ロケット団参上!はキーカードをもつ相手を助け、自分のデッキ内容も垣間見せてしまううえ、ほぼ1枚しか枠を割けずになかなか引けない!ということになりがちなので、個人的にはあまり入れたくないカードです。ただ、ラジオとうもはがされたら意味がないし、デッキによってはロケ参が優先されるでしょう。スパイマンキーで十分なデッキはラジオとうもありかもしれません。
②今いらないトップカードをサイドに落とす
③サイドに落としておいたカードをトップに移す
旧裏デッキのメインドロソがオーキドであることが多いため、終盤用のキーカードでも序盤で切らざるを得ない場面があります。それをこのラジオとう+コラッタで解決できる……と言いたいのですが、結局トップに何が来るかは簡単に操作できないので、あくまで引き次第です。具体的には突風やポケモンセンターなどがサイドに飛ばせるとうれしいカードになるでしょうか。
もっと能動的に使うのであれば、ハンデスとの組み合わせがおもしろいです。あらかじめサイドにオーキドを落としておいて、ミニスカートやアンノーンEのエンゲージなど(コラッタ操作で次ターンのトップドローにオーキド)。
とはいえ、このコラッタギミックに頼りすぎるともろい(例えばベトベトンでサイドをピックできなくなる)ので、採用できるデッキは選ぶと思います。
注意点
相手も活用できる
まあこれに尽きます。相手を上回るメリットが見込めないなら、スタジアム枠だからということで安易に採用しないほうがいいです。
ドロソではない
意外と忘れがちですが、展開をスムーズにするカードではありますが、単体でドローできるカードではありません。ドロソを絞ったりすると後悔します。上記のような活用を念頭に置くと2枚は入れたいですが、一方で手札に2枚あっても仕方ないカードです。
1ターンに1回しか使えない
初歩的ですが一応。手拍子に「とりあえずラジオとう…」とやってしまうと、手持ちでもっとも効果的に使える場面で使えなくなってしまいます。ちゃんと考えてから効果を使いたいところ(まあ自分はこのおかげで、ラジオとうがあるとつい考慮時間が長くなってしまうのですが……)
環境・トレンドとの関連(2019年度)
強い耐久LO が増えたことで、あえて相手の山を焼きに来る型はあまり見ないように思います。トップ操作を狙う場合、1枚のやまやきでも手痛いですが、いまのところさほど気にする必要はなさそうです。それらしい相手に当たっても、先に軽量ドロソで回収してしまえばいいですし。わるいユンゲラーのぶっしつこうかんで引くのもスムーズですが、さすがにそんなに枠は割けないでしょう。
とはいえ、ナツメの眼はLOでもよく使われるので、ラジオとうを使った後にニヤニヤしながらターンエンドしてしまうと悪い未来に変えられかねません。たとえいい未来が見えても、「うーん、厳しいですねぇ……」などと最大限うなってから勇気のターンエンドするのがいいと思います。
(ちなみに私は、こちらのラジオとうを相手が使ったとき、「いい未来が見えましたか??」と聞くようにしています。特に意味はありません)
また、ロケ参+コラッタの組み合わせはさまざまなデッキに入るため、相手のほうがラジオとうをうまく使ってしまうことのないように注意は必要です。というか使われることを前提に動かなくてはならないので、可能ならあえて出さないという選択もできるようにしておきたいところです。
デッキレシピリンク
たまたまですけど、雷デッキばかりです。
おわりに
現行ではトップとハンドの入れ替えが強く、旧裏で似たことができないか考えていたらラジオとうに思い至りました。 旧裏では直接ハンドとトップを交換するカードはありませんが、「今いらないカードを戻す」「ほしいカードを探す」を同時に実現しているので疑似的に再現できているかなと思います。
あとはこれがはまるデッキですが、、、こうご期待ということで。