デッキレシピ:キョウの忍者修行デッキ2020
~あらすじ~
2019年、ピカチュウ・ラッキーの活躍により、
一躍かつての栄華を取り戻したかに見えたキョウの忍者ジム。しかし、2020年杉並法改正によりキョウのラッキーに
重い制限が課され、家に帰ったまま出てこなくなってしまった。双璧の一方を失った忍者ジムは一気に弱体化して閉鎖に追い込まれ、
その余波でセキチクシティジムの経営も切迫。キョウたちはジム再建のための足掛かりを探すべく、
新たな戦略を練り始めた――。
1.これまでの戦い方の整理
キョウ「ラッキーはいつになったら出てこられるのだ?もうジムの経営がもたん」
ピカ「しばらくは難しいかと……。今は…そっとしておいてあげてください」
コラ「でもラキ抜きでは長期戦が苦しいです。ラキがいなくなってから、じっくりした戦いには負けっぱなしですし……」
キョウ「よし、一度これまでの戦い方を整理しよう」
2019年の戦い方
①キョウのピカチュウに2エネ貼って殴る(30点or80点)
②「キョウ秘伝,変わり身の術」を貼り、受けきれない攻撃はピッピ人形やキョウのラッキーに受けさせる(場合によってはディフェンダーを使ってキョウのピカチュウが受ける)
③ワープポイントやライコウのいなびかりで相手を入れ替えつつ倒していく
④変わり身の術がない場面や、エネが枯渇した場面ではキョウのラッキーで時間を稼ぐ
⑤ダメージの蓄積したキョウのラッキーを、セキチクシティジムで家に帰らせる。こちらのデッキ切れを防ぎつつ、くすぐり+にせオーキドでLO勝ちも狙う
コラ「ラキが戦術の3/5にもかかわってる……」
ピカ「でも例の怪しいおじさんはまだ力になってくれるんじゃ…?」
キョウ「ならん。奴は自信作のマシンを取り上げられてから腑抜けになってしまいおった……」
※くすぐり+にせオーキドが使えない点よりも、⑤の影響でLO負けしやすい状況になったことが大きいです。終盤に変わり身やディフェンダーを探しにデッキを掘るべきか悩ましい状況になります。
2.受けの代用
コラ「②はともかく、④⑤はもう成立しないのでは…?ラキに代わる強力な受けなんてそうそういないですよ。それに、ラキがいてもつらかった闘タイプはどうするんです?」
キョウ「いったん落ち着け。確かにラッキーに代わる受けは難しい。が、⑤は成立しないまでも④を成立させる手はある。赤ん坊だ」
ピカ&コラ「!!!!!!」
キョウ「赤ん坊をためらいなく殴れる者はそうそうおるまい。また、我らが苦手とする闘タイプや、ベンチにこもって戦う相手も前に足止めできる可能性がある」
ピカ「そんな殺生な……し、しかしベイビィには変わり身の術の受け手はできません*1」
キョウ「受け手は別に用意した。さっきサファリゾーンで捕まえたストライクだ。逃げゼロでスターターも任せやすい。ちなみに赤ん坊は、副業の育て屋業で長期預かり中のブビィを使う」
ピカ&コラ「!?!?!?!?」
キョウ「これで闘タイプ含め、受けはなんとかなるだろう。問題はどう勝ち切るかだ」
※受けでもコインに頼るのは本意ではないですが、余計なダメージを蓄積しないためにも、闘対策を最低限にとどめるためにもベイビィを採用。苦手なドンファンはストライクで確1ではありませんが、わざわざ抵抗力低下ジムを入れなくてもなんとか勝負にはできるとみています。
3.勝ち切るための戦略
ピカ「勝ち切る……?」
キョウ「長期戦を戦ってわかっただろう。お前の不安定な打点では、相手のたねポケモンさえ確定一発はあやうい。相手を6体倒し切るまでに6~12回の攻撃が最低限必要になるとして、さて、お前は何回攻撃を凌げる?」
ピカ「変わり身の術は4回までしか使えないし、激しい入れ替えを伴う殴り合いではそれより減る…途中で捨てちゃうことだって……で、でもディフェンダーが……」
キョウ「HP50族の分際でディフェンダーを過信してはならん。お前の場合は変わり身の術に追加することで価値を発揮する代物だ」
コラ「バトル場で凌げる機会があまりに少なすぎる……アタッカーはほぼピカだけだっていうのに」
キョウ「左様。ラッキーのいない今、ピカチュウが戦えなくなった時点で我らの勝ちはない。もとより長期戦はこちらのジリ貧だ。つまり、攻勢をかけ続け、短期決戦を勝ち切ることがすべてだ」
※キョウのピカチュウは、裏2回で60点、表1回で80点と、非常に打点の計算がしづらいです。攻撃するたびにプランの変更を要するわけですが、ベンチを呼べるカードが入らない以上、基本的に対面を殴り続けるしか手はありません。そうなると、倒しきれないままひっこめられたりして、こちらが何回相手の攻撃を受け流せるか、あるいはディフェンダーで受けられるかがポイントになってきます。やはり攻撃を凌ぐ回数を増やすには5回6回と変わり身の術を使いたいので、リサイクルを採用しました。ここでもコイン頼みになりますが、もっとリサイクルに振ってもいいと思います。ちなみに、HP90以上のポケモンでかわるがわる受けて回復するようなデッキには勝てません。
4.乱入者のプラン
???「おうおう、やってるねえ!困ってると聞いてやってきたが……」
(ライコウがなでられている。まんざらでもない)
ピカ&コラ「誰ですか!?」
キョウ「フン、昔の悪友だ。人の不幸は蜜の味、か……何の用だ?」
???「このマチス様にその言い草はないよなあ!電気タイプの使い手として、アドバイスの1つや2つくれてやろうとわざわざやってきたってのによお!」
キョウ「確かにお前は無鉄砲な速攻を得意としていた……話してみろ」
マチス「ケッ、素直になれよ。ほらよ、使えそうなカードのリストだ」
マチス:俺様。入れるだけで強い!
マチスのオニスズメ(ジム拡張1):どうせ闘対策できてねえんだろ!?逃げゼロ闘抵抗もち無色のポケモンを貸してやるよ!
スパイ作戦:今いらないカードは捨てちまえ!ほしいカードを引きにいけ!
マチスの秘策:ライコウを隠すもよし、ポケモン以外のカードで壁を作るもよし!俺様のとっておきの作戦だ!
マチスの交渉:サイドが取りきれないなら俺様が代わりにとってきてやる!ノリの悪いチキン野郎はおよびでないぜ!
キョウ「……」
コラ「マチス:論外。突然バトル場に出してメリットのあるカードはこちらにない。入れ替えでよし。マチメ:使い勝手はいいがふきとばしが有効に働く盤面がなさそう。対バリヤードでもデメリット。闘受けはストライクが勝る。スパ作:ドロソはほしいが捨てたいカードがほぼない。引きすぎてもLO負けを助長する。秘策:ピカの枚数を伏せたりもでき、壁も増やせるのはいい。しかし変わり身の受け手にはできない*2のは大減点。交渉:サイド一枚稼げれば確かにありがたい。しかし相手が冷静なら手損になってしまう。中盤以降は成功しないことが多いだろう」
キョウ「…ということだ。ご苦労。貴様は帰れ」
(ここで突然ライコウがかみなりを打つ)
キョウ「ムッ、変わり身の術!!!」
コラッタが代わりに黒こげになった!
ピカ「あ、ピッピ人形を切らしてたんだった…」
マチス「おうおう、このトラ、もしかして俺様になついてんのか?うれしいねえ……」
キョウ「ライコウがごねるなら仕方あるまい……ほかに良策も見当たらん、1つくらい採用してやろう」
マチス「フン、仕方ねえな。……そうだ、いまちょうど”団”の若い連中がラジオとうの乗っ取りを計画しててよお、そこになかなか使えそうなシステムがあるみてえだ。その黒こげネズミと相性がよさそうだが見てみるか?」
キョウ「これは……!!”団”の連中に渡すのはもったいない代物だ。先にこれだけ拝借することにしよう。至急向かうぞ!」
ピカ&コラ「え、今から!?!?」
マチス「やれやれ、キョウの下につくのも大変だな……」
~to be continued~*3
※マチスの秘策はおもしろいカードで、変わり身の受け先にも使えたら…と残念でなりません。マチスのオニスズメは好きなカードで、実戦でも採用しましたが、役割をもてないままベンチを圧迫し、終始邪魔になってしまいました。
ラジオとうはこのデッキで最大限に輝きます。終盤まで重要なパーツ(変わり身、ディフェンダー、夜廃など)を山を掘って探すのはリスクが高くなります。また、途中オーキドで捨ててしまうのも痛いです。これらのカードを、あらかじめラジオとうで確認しながらコラッタでサイドに落とし、ほしいところでデッキトップに引き上げます。トップに何が来るかは運次第ですが、ちょこちょことコントロールしておくことで、中終盤の視野が変わってきます。
デッキレシピ
2 _のピカチュウ(キョウのピカチュウ)☆☆☆☆☆☆☆☆/★★★★★★★★★★★★★★★★
1 コラッタ(R団)
1 ライコウ(neo3)
2 ブビィ(イントロneo)
1 ストライク(ジャングル)★
4 ピッピ人形
4 オーキドはかせ
4 ウツギはかせ
4 クルミ
3 マサキ
1 マチスの交渉
3 礼儀作法
3 ディフェンダー
4 キョウ秘伝,変わり身の術
1 キョウ
2 ラジオとう
3 夜の廃品回収
2 ワープポイント
1 ポケモンいれかえ
1 まきちらせ!ベトベトガス
1 学習装置
2 リサイクル
10 雷エネルギー
ーーーーーーーー
杉並殿堂2020☆:8/8
新殿堂★:17/8
その他のカードについて
まきちらせ!ベトベトガス
バリヤード対策と、特殊能力型の重量級を1ターン止めるねらいがあります。プテラの進化ロックは刺さらないデッキですし、入れなくてもと思っていましたが、バリヤードが予想以上につらかったので入れました。使いどころがなければ、ライコウのいなびかりを消しに使う手もあります。
学習装置
キョウのピカチュウが2エネないと殴れない弱みをケアし、後続を立てやすくするため採用。ライコウは30点乗ったHP80族を倒すのに重宝するので、気軽にライコウにつけるためにもう一枚入れたい気持ちもあります。
ワープポイント・ポケモン入れ替え
配分が難しいです。相手を入れ替えさせるためにワープポイントを積みたいですが、こちらの入れ替えに伴って相手の手負いポケモンに下がられるのは痛い。ライコウスタートでも2ターン目からキョウのピカチュウで殴り始められるよう、入れ替え札は厚めの採用です。
キョウ
キョウのピカチュウの打点の振れ幅が大きいため、プラスパワーなどは入れにくいデッキです。しかし、居座り耐久型やHP90族への牽制に一枚追加火力がほしいため採用。プラパと違い、バトル場のポケモンにつける必要がないので、とりあえず使って入れ替え札を探しに行く、という手も使えます。まあ、あとはデッキの象徴として……入れないのはさみしいじゃないですか。ちなみに、バリヤード対策にも使えると思いきや、実はダメージを与えないと毒が付与されません。残念。
その他検討したカード
変わり身をつけたまま状態異常で立ち往生するのは嫌だったので、きせきのみの採用も考えました。が、あらかじめつけておかないとポケモンチェックまで作用しないうえ、ワザなら変わり身でよけてもいいということで、スリープやわるいクサイハナ対策に等しい札になってしまうため見送りました。
また、ヨルノズクを採用し、序盤の盤面をよくして押し勝つプランも考えました。その場合、礼儀作法が採用しにくくなって引きのスムーズさが落ちること、ヨルノズクに進化すると殴りにくい置物になること、ハンデスをベースに考えるなら2-2くらいは割きたいことから今回は見送りました。ドロソだけでなく、ワープポイントなどの変わり身が落ちる札を戻せるのも強いので、今後も考えていきたい組み合わせです。
おわりに
杉並殿堂2020で、大方の予想通り_のラッキーに殿堂がつき、盛り上がってきた忍者修行も大変苦しい状況になりました。マチスの秘策がうまくいくと思って検討を進めていましたが、結局はキョウのピカチュウ単に寄った形となりました。
マチス関係のカードがハマるようでハマらないのが個人的におもしろかったので、今回はそこにスポットを当てて書いてみました。内容的に一番のウリはラジオとう+コラッタなんですけどね・・・
実戦では、Skypeでの杉並杯でも使用し、2勝2敗でした(いくつか採用札は異なります)。上振れ要素の強いこのデッキを持ち込むことにためらいはあったのですが、勝負を左右するところでことごとく裏が出たので良くも悪くもといったところ*4。多少不利でも、最後まで勝ち筋が見えることが多いので楽しくコインを投げられるのはこのデッキの醍醐味です。
デッキ名は、いつか_のラッキーが帰ってくると信じて、また、新たな有力入門者が現れることを期待して、年度だけの変更としました。たとえばピカチュウの採用を一枚にするだけでも大きく様変わりしそうなので(雷草エネ、ピクシー、キョウのベトベトンとか)、今後も楽しくコインを投げていければと思います。
<前作>
<この記事のつづき>