旧裏レポパ

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ポケカ旧裏用ブログ

デッキレシピ:でんせつのかせきデッキneo

ポケモンカードGBシリーズ最強のカードと名高い、「サンダーLv.68」。
その最強カードを擁しながら、腐らせてしまっていた原作のデッキが「でんせつのかせきデッキ」でした。今回はこのデッキの大枠の特徴を継承しながら、現代旧裏において実戦的なデッキを作っていきます。

 

 

 

 

少し長めの前書き

サンダーLv.68はとんでもないチートカードで、デッキのロマンは広がりますが、オフ会等では基本的に使用できません。そのため、「でんせつのかせきデッキ」についても、おもしろいとは思いつつ、特に意識していませんでした。

 

そんなある日、とあるオフレポ記事(下記リンク)で、なぜか「でんせつのかせきデッキ」の使い手・スティーブの画像で私が紹介されました。私は「ミー」とか「ヘイユー!」とか言ったりしないので、おそらくグランドマスターの中で消去法的に選ばれたのだと思いますが。

note.com

 

なかなかおもしろい記事だったので、キャラを似せることはできなくとも、デッキでスティーブらしさを演出できたらと思い、「でんせつのかせきデッキ」を研究し始めます。
今回参考にしたのは、サンダーLv.68を使いつつ現代版にアレンジしたうっどさんの記事(下記リンク)です。原作のデッキの惜しさや、サンダーLv.68の強さはこれを読めば十分わかると思います。

note.com

 

 

コンセプト(継承する特徴)

原作(GB2)でのレシピは以下になります。

ビリリダマ Lv13 3
マルマイン Lv35 2
エレブー Lv35 4
サンダー Lv28 2
サンダー Lv68 2
プテラ Lv28 2
いいきずぐすり 1
エネルギー回収 2
オーキドはかせ  2
化石の発掘 2
きずぐすり 2
ギャンブラー 1
なにかの化石 4
パソコン通信 1
プラスパワー 2
ポケモンいれかえ 2
マサキ 2
夜の廃品回収 1
雷エネルギー 21
無色2個エネルギー 2

【旧裏:GB3デッキ構築企画】でんせつのかせきデッキ|うっど|noteより引用)

 

 原作から継承できそうな点を抽出し、コンセプトとして検討します。

①エース単騎で戦うプレイスタイルをとらない
②小兵がなにげにうるさく働く
③お互いのベンチにダメージが飛ぶ
プテラはゆっくりでもOK

 

①エース単騎で戦うプレイスタイルをとらない→

今回は現代旧裏でも実践的なデッキにするのがねらいなので、サンダーLv.68は不採用です。代わりに採用するサンダーを考えてみても、単騎がベストのものはないので、このコンセプトは自然確定です。

 

②小兵がなにげにうるさく働く→

原作ではエレブーやビリリダマ(R団)がスターターで活躍します。主力のサンダーが立つまでのつなぎ役は必要不可欠ですし、このコンセプトも自然確定でしょう。単につなぐだけでなく、プテラロック下で輝きかつ中盤以降でも活躍チャンスのあるカードを採用したいところ。

 

③お互いのベンチにダメージが飛ぶ→

サンダーLv.68は採用せずとも、原作のように互いのベンチにダメージが飛ぶ派手な攻撃は実現したいところ。アタッカーとして本命のサンダー(拡張シート赤)は、自分のベンチに30点降らすリスクを抱えており、コンセプトの半分に合致します。自分のベンチダメージで化石が吹っ飛ぶ原作のシーンも再現できそうでなかなか好感触。

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リスクとなるダメージを化石で受けるのが基本構想

 

プテラはゆっくりでもOK→×

原作では、当時のカードプールの影響もあり、プテラがゆっくり立つ構築になっています。しかし、現代旧裏でプテラに殿堂6点も割きながら順調に進化を許してしまっては勝負になりません。ここは最短でプテラを立てるコンセプトでいきます。一方で、プテラを最短で立てるということは、序盤からプテラを呼ばれる・縛られるリスクにさらされることになり、そのケアをどうするかということもテーマに上ります。

 

そして、これらのコンセプトに基づいて作成したデッキがこちら。

 

 

デッキレシピ

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3 エレブー(拡張シート赤)
2 サンダー(拡張シート赤)
1 ライコウ(neo3)
1 プテラ(化石)☆☆☆☆☆☆/★★★★★★
1 ルギア(プロモ)
1 コラッタ(R団)
1 ムチュール(プロモ)☆/★
 

4 オーキドはかせ
4 ウツギはかせ
4 マサキ
4 クルミ
1 ナツメの眼

 

2 ポケモン交換おじさん
2 礼儀作法
2 ポケモンいれかえ
1 ポケモンぎゃくしめい☆/★
2 夜の廃品回収
4 なにかの化石
3 たまごの化石☆☆☆
2 ポケモン回収☆☆
2 ディフェンダー
2 学習装置
1 きのみ
1 ロケット団の特訓ジム


10 雷エネルギー
ーーーーーーーー

杉並殿堂2020☆:13/8
新殿堂   ★:8/8
高槻殿堂 NG(ルギアが禁止、殿堂超過)

 

 

基本的な動き

プテラ下でエレブーが下準備する

相手に進化される前にプテラを出し、エレブーで「ひらいしん」でマーカーをばらまいていくのが序盤の基本戦術です。スイカさんのカードランクでも紹介されている組み合わせですね。ひらいしんマーカーは一度乗ると、場を離れるか進化・退化しない限り落ちません。2エネの「かみなりショック」は、前に10点、ひらいしんマーカーが乗っているポケモン全員に20点で、ベンチに継続してダメージを飛ばせます。プテラの天敵・ププリンを出されても、一応圧力をかけられます。

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HP30、50などの奇数にはムチュールを使う選択も

 

プテラを1ターン目で出しにいくか否か

コンセプト④で、プテラを最短で立てるとしましたが、実際は最短でなくてもよい場合が多いです。1ターン目に立てるためには「たまごの化石」のコイン成功が必須ですが、先攻をとっていたり、後攻でも相手の展開が遅れていたりしたら別に2ターン目でもいいわけです。

仮にたまごの化石を4投していたとしても、最初のターンに引き、しかも表を出す確率はさほど高くないので、今回は3枚にしています。それが成功するに越したことはないのですが、そのために山札を掘りすぎてしまっては、ひとたびロックをすり抜けられると後がもちません。

ただし、どうしてもこのターンにプテラを立てないと厳しい、という場面はあるはずです。プテラがサイド落ちをしていると、せいぜい一枚しか入らないロケ参を探してコラッタという流れは1ターンでは厳しすぎるので、コラッタだけ採用。1/6の確率でプテラがデッキに戻ることに賭けます。なお、コラッタはこのデッキ唯一の1エネ20点を出しうるアタッカーでもあります。

 

エレブーの次はエレブー、またはサンダー

エレブーが倒されたら、相手のバトル場次第でエレブーかサンダーを選択します。打点調整でムチュールをはさむ手もありますし、ライコウの「いなびかり」が効果的なときはそれも考慮に入れます。

 

プテラを呼ばれたときの対応

プテラをたまごの化石で出していた場合は、あらかじめなにかの化石を用意しておけば、ポケモン回収→ベンチの化石を進化、という回避ができます。また、プテラが前にいることで逆指名を撃ちやすくなるのは意識しておきたいところ。あとは2積みの入れかえでなんとか頑張り、あまりに足枷になるようなら途中で回収で退場させます。

 

 

採用を検討したカード

オムナイト・カブト

化石ギミックはデッキスペースを食うので、本来ならほかの化石パーツも入れて戦術の幅を広げたいところです。「かせきのみちびき」オムナイトは、化石を無限回収できるので、バトル場が劣勢の時の時間稼ぎができます。ただし、少し長期戦寄りのデッキになるのと、なにより置物が1つ増えてしまうのがネックです。入れていた時はピチューヤミカラスで痛い目を見ました。

「かせきか」カブトは、コイン表ならなにかの化石の上の進化カードをはがして回収できます。つまり、化石から進化したプテラがバトル場に呼ばれた場合、化石に戻してトラッシュすることによってプテラを回収することが可能です。しかし、化石の消費が激しくなるため、オムナイトなしでは1~2回しか実現せず、それだけのために枠を割けませんでした。

 

イーブイライン

原作でもGBのスティーブはイーブイとサンダースを採用しています(このとき化石は不採用)。サンダーまでのつなぎで、プテラ下でも進化できるエナジー進化イーブイを採用するプランも十分にありました。

第一候補はわるいサンダース。1エネ20点のえんまく効果は攻撃的で、プテラ下で特に強力です。HP50ともろいこと、エナジー進化がコインであることから採用しませんでしたが、やさしいサンダースやわるいブースター(らくらい30点を利用)も入る余地があり、 バリエーション豊かになるのは魅力でした。

 

エネルギースタジアム

スタジアムは最初抵抗力低下ジムを使っていましたが、ドンファンにはどうやっても勝てないし、わるいバンギラス程度ならルギアでどうにかなるので、入れる意味があまりありません。今回は逆指名多投環境を鑑みて、回収や入れ替えが厚いことを強みに特訓ジムを積んでいます。

他方で、このデッキは夜廃が2枚しかなく、エネを要求するカードも多いことから、エネ繰りに苦労する場面があります。エネスタを採用すればそこがマシになるかなと考えましたが、相手の助けになるリスクのほうが大きいとみて不採用。

 

いいきずぐすり

原作でも入っている回復カードで、個人的に信用しているカード。しかしエネ要求の多いこのデッキでは、劣勢の時に使うタイミングがありませんでした。代わりにきのみを1枚入れていますが、ちょっと中途半端かもしれません。

 

 

使用感・弱点

やはりプテラ次第です。1ターン目でプテラが立っても、ププリン・まきベトを進化するタイミングに合わせて使われたり、ピッピやタケシのマンキーで呼ばれ続けると厳しいものがあります。逆に、そうした対策札がない相手にはかなり優位に展開できます。エレブーで悠然とひらいしんマーカーを撒き続けるのは楽しい。

 

また、プラパがなしで打点調整がしづらいぶん、ムチュールでカバーしようとしていますが、ポケセンや回収を多く積んでいるデッキ相手では最後の一押しが間に合わず厳しくなります。

流行りのトレーナーロックに対しては、先攻勝負になるでしょう。コダックならエレブーが2ターンで処理できるので(エネがあれば)後攻でもチャンスはあります。

 

 

おわりに

自分のコイン表率が相当低いことを自覚しているにもかかわらず、コインの出来に左右されるデッキを作ってしまいました。ただ、最低限必要なコインのみにとどめたため、プテラの成功率は案外高く、使っていて楽しい展開になることが多かったです。

 

仕上がりに手ごたえを感じたので、スティーブを私のアイコンにあてがった張本人にこのデッキをぶつけたところ、展開上は優位に運んだのですが、ピチューのベイビィ判定で5ターン裏を出し続け、その間パチパチされまくって負けました。

 

 

 

 

 

This is MAKURAGI.

ヘイ ユー !ミーがなぜ勝てなかったかわかりマスかー!?それはデスねー、プレイヤーがMAKURAGIだった。それがすべてデスよ……

 

 


THE END

 

第一回フォレトス研究所杯所長戦【追記編】

古の紙束を巧みに扱う玄人が集う秘密結社、フォレトス研究所。

 

今秋、研究所内でおよそ3か月にわたって行われた所長戦について振り返ります。

対戦レポは前回で完結していますので、今回は大会自体の反省や、参加プレーヤーについて書いていこうと思います。

 

紹介編はこちら

対戦編①はこちら

対戦編②はこちら

対戦編③はこちら

 

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1分で描いた大会イラスト

 

 

 

 

大会システムについて

 

BO3のルール

「旧裏でBO3をやりたい」というコンセプトから始まった大会で、目玉のルールです。普通の旧裏オフ会では時間がかかるため、なかなか実現しないものですが、実際にやってみた感想は、

とにかく疲れる

これに尽きました。1戦60分と見積もっても、3戦やると同じ相手と3時間。今回のルールでは時間制限を特に設けなかったので、だらだら考えずとも長引きがちでもありました。

さらに相手の特徴や癖をメタるというサブコンセプトもあり、デッキ構築と回し方の把握にもエネルギーをとられます。そのため、リーグ戦前半はものすごい熱気と準備量で白熱していたのですが、後半はややガス欠となった感が否めません。準備量が勝利に直結するわけではないですし。

 

一方で、BO3らしい逆転劇や、疲れるからこそのデッキ選択など、やはりおもしろい面はいくつも見られました。特に、「デッキは変えても変えなくてもよい」というルールにしたことで、連投で突っ張ったり、連投ない読みのデッキ選出をしたりといった作戦も見られたのは、旧裏の奥深さが増したようでうれしいことでした。先攻有利の旧裏ですが、「負けたほうが次戦先攻」というルールを設けなかったことも、デッキ選択の幅が狭まらなかった理由だと思います。

 

 

 

感想戦の充実

Skypeグループ上で対戦を行い、メンバーが観戦できる中で対戦するのは、今大会に限らず研究所でやっていたことですが、かなりプレイング向上に寄与すると思います。

対戦後に観戦者(第三者)がアドバイスや質問をし、場面を振り返るなかで「自分ならこうする」「だったら〇〇を増やしたほうが・・・」といった検討をするのは非常に有意義です。

今大会では「対戦相手の特徴をどう見たか」「どんなカードが効くと思ったか」など、”メタ読み”の観点からも感想戦ができたのが楽しかったです。自分の特徴や、どのデッキが強いと思われているかなどがわかるのは勉強になりますね。

 

 

参加者の制限(クローズド)

今回、かなりクローズドな大会で、参加者は公募しませんでした。人数をあらかじめ絞らなければならない開催システムであるうえ、コンセプトが特徴的であるため、トラブルを最小限に行う自信が主催の私になかったためです。他のプレイヤーの方々には申し訳なかったですが……。

 

 

日程合わせ 

Skypeだからこそお互いの日程が合えば対戦できる、というのを頼みに始めましたが、これも難しさがありました。フォレトス研究所は旧裏好きが集まっていますが、決してみんな年がら年中旧裏ばっかりやっているわけではありません(よく誤解されるので一応)。

 

あくまで趣味なので、忙しい時期もありますし、旧裏モチベがあがらない時期もあります。しかし、その中でも今大会期間中は対戦を組み、そのための時間を作らなければならないのでした。主催として日程の催促をするのも申し訳ない気持ちがありましたね。この点で、長期にわたる大会を行う難しさを感じました。

 

 

今大会での出場プレーヤー私感

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紹介編で出場プレーヤーの紹介をしたところ、今大会終了後にまた書いてほしいとリクエストをもらったので、僭越ながら今大会期間の私感を簡単に書いておきます。 

 

すどうっど

今大会屈指の量のメタデッキを作り上げ、大会を盛り上げたプレーヤー。メタの質もそれぞれに高く、まんまとプレイヤーメタを食らった参加者はひとたまりもなく敗戦している(筆者も被害者の一人である)。もともとわるラフやカスミウィニーといったロックや速攻を好むイメージがあったが、鋼ラッキーでSMB予選優勝を飾って以降、”受けて詰ます”傾向がより色濃くみられるようになった。下記のような、どんな相手でも受けるデッキは象徴的だが、そうでないデッキにおいても終盤の粘りがよりしつこくなった。くすぐりマシーンは基本装備である。

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ユミルテミル

今大会でも安定して高い実力を発揮。基本的には既存デッキを微調整して対戦相手に合わせていたが、遊び心のある新デッキでもしっかり勝ちを収めた。プレミが極端に少ないプレーヤーであるが、それを根底で支えるのはリソース管理のうまさであろう。”待ち”のタイミングをはかるのが非常にうまく、余計なことをしない。マイナーカードの採用が注目されがちだが、下記のスライのようなシンプルな構築をきれいに回すプレイングに学ぶことも多い。大会期間中も研究所内の練習対戦に引っ張りだこで、”テミル師”と呼ばれるに至る。

note.com


 

まくらぎ

私。全敗。主催者。リーグ前半はいい勝負が続いていたが、後半は無残な負けが目立つようになった。というか今大会以外の旧裏でもまったく勝てなかった時期である。コインやサイド落ちの不運を嘆いても仕方ないが、メタ読みまで裏目に出てまったくいいところがなかった。しかしプレイングが追いついていないのも事実で、今大会ではほとんど下記デッキでしか勝利できていない。自分の得意型を見つめ直すいい機会となった。

m-pcgclassic.hatenablog.jp

 

 

ほえら

今大会ではどんなデッキにも対応できる柔軟性が光った。一度使ったデッキはあまり使わずにメタの的をしぼらせず、手持ちのデッキだけでなくほかのプレーヤーのデッキやそのアレンジ版も器用に使いこなして勝ちを積み重ねていった。対戦中、「あ、プレミした」とよく発言するが、彼においては数ある攻めの1つを失ったに過ぎず、数ターン後に厳しい展開を押し付けられるのが常である。攻め筋の多さとその実現可能性の高さが彼の強さの特徴であろう。下記の鋼ラッキーは彼のデッキの中でも特に選択肢が多く、所長戦においてもきわめて強力だった。

jetome-magneton.hatenablog.com

 

 

 

ぷー

今大会の優勝者。今大会を通してミニスカ4投のエンテイファイヤー(下記では1枚パソ通)という強力なデッキを練り上げ、持ち前の豪運と相まって猛威を振るった。基本的に彼との対戦は先攻ミニスカエンテイ3~4エネ加速からのスタートである。この構築が確立したリーグ後半は、どのプレーヤーもこのデッキを意識せざるを得ず、しかも対応しきれないことがほとんどだった(筆者も被害者の一人である)。さらにはリーグ戦を通して全体的なプレイングも向上し、このデッキ以外でも勝率が高い。優勝をかけた最終戦リザードンデッキで勝利を収めた。

puuu3.seesaa.net


 

あさりのみそしる

今大会はいまいち振るわず、主催者と最下位争いを繰り広げることとなった。誰もが認める実力者ではあるが、今回はデッキ選択が相手にかみ合っていなかった印象(もちろん筆者ほどではないが)。また、彼はもとより殴り合いを専門としていない。かわし、抑制し、無効化することに快楽を覚える特殊性癖を有し、それがそのまま彼の強さにつながっている。その特殊性癖が構築の美しさに昇華されたのが下記の錯乱グドラであり、おそらく全参加プレーヤーが強く意識していたと思われるが、あえて握ることは多くなかった。

jetome-magneton.hatenablog.com

 

 

マコマート

ピクシー、逆指名、ヘルガーキュウコン……代名詞と言えるカードがいくつかあり、今大会もっともメタ読みがしやすいと思われたプレーヤー。基本戦略は逆指名とプラパで殴り勝つこと。「それをメタるには……」とどのプレーヤーも考えたはずだが、対策されても殴り勝ってしまう強さをもつ。ひとたび理想形にされると逆転は容易ではない。ナツメの眼を多投する傾向にあり、それもあってか彼の逆指名は無駄に落ちない。なお、リーグ戦前半に絶対の信頼を置いていた藤原はづきスリーブは、後半になって登場機会が激減した。

makomart.hatenablog.com

 

 

 
おわりに

所長戦を大会システム面、参加プレーヤーの印象面から振り返ってみました。

以上で所長戦の連載は終了です。期間が長いイレギュラーな大会でしたが、そのおもしろさの一端でも伝わったら幸いです。ご愛読ありがとうございました。

私は勝率を上げるべく精進します……。

 

 

※以下、連載のリンク

<紹介編>

m-pcgclassic.hatenablog.jp

 

<対戦編①>

m-pcgclassic.hatenablog.jp

 

<対戦編②>

m-pcgclassic.hatenablog.jp

 

<対戦編③>

m-pcgclassic.hatenablog.jp

第一回フォレトス研究所杯所長戦【対戦編③】

紹介編はこちら

対戦編①はこちら

対戦編②はこちら

 

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引き続き、フォレトス研究所杯所長戦の対戦の模様をお送りします。対戦はいよいよ大詰め!前回までの対戦表はこちら。

 

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ここまでの展開

●現在3勝がトップで並んでいますが、ほえらさんだけあと2戦を残しています。よって2戦とも勝つことで、単独5勝の自力優勝がありえます。他の3勝勢はあと1戦で4勝目を狙いつつ、ほえらさんの負けを祈ることになります。

●もし勝ち数が並んだ場合は、個々の対戦で勝った数(勝ち点)が多い順に優遇した決勝トーナメントを組むことになります。詳しくは前回記事を参照。

 

 

 

 

 

 

対戦レポ

●10/31 ほえらvsあさりのみそしる

残りを全勝してそのまま優勝を決めたいほえらさんの前に立ちはだかるのは、ねじり合いのプレイングに定評のあるあさりのみそしるさん。互いにじっくり組み合う名勝負の予感・・・ 

 

①互いに順調な立ち上がりで、あさりのみそしるはやさしいマリルリ、ほえらはウィンディを立てる。しかしほえら側はそこから完全にストップ。いいきずぐすりやディフェンダー、エネエネをフル動員し、起死回生の「とっしん」でやさしいマリルリを倒すも、このターンに限って存在を忘れていたドーブルに返されてしまう。そのまま押し切り、あさりのみそしるの勝ち。途中、あさりのみそしる側に、交換おじさんで山に帰るフォレトスの姿が見られた。
 
②あさりのみそしるがやさしいモルフォンやわるいゲンガーを展開する一方、ほえらはゆっくりとわるいラフレシアラインとイノムーを育てていく。ほえらはイノムーの「こおりつかせる」からのヤミカラス&わるいラフレシアでの完全ロックを狙うも、こおりつかせるが無念の6裏。しかしながら、序盤の展開のために山を掘りすぎたあさりのみそしるは、デッキ3枚サイドカード5枚の状態に。その状態でほえらが3ターンわるいラフレシアを維持してLO勝ち。
 
③両者後のない3戦目。先攻をとったあさりのみそしるは、ロケット団ニャースで渾身の「だいぎゃくてん?」。結果はニャースはきぜつ、相手に10点ダメージという波乱の幕開け。その後、ほえらがゴースの「こわがらせる」、あさりのみそしるはピクシーの「ゆびをふる」で返し、互いに3ターンスキップ。わるいゲンガーの前でゆびをふりたいあさりのみそしるとふらせたくないほえら。エリカの親切でわるマタを維持したいあさりのみそしるとゲンガーの「のろい」で落としたいほえら。激しい駆け引きとねむりのかけ合いの末、それでものろいで順調にサイドカードをとって詰み盤面を作ったほえらの勝ち。
(文=ほえら
 
 
初戦をあさりのみそしるさんが取り、ほえらさんの勢いを止めるかに思われましたが、壮絶なねじり合いを2戦ともほえらさんが制し、2-1の逆転でトップの4勝目をマーク。あと1戦を残し、5勝の単独優勝に王手となりました。
 
 
 

●11/8 ぷーvsまくらぎ

決勝トーナメント進出の望みをかけ、最終戦で4勝目を挙げたいぷー。対するはここまで全敗で最後に一矢報いたいまくらぎ。(勝ちたい、勝ちたい、、、、)
 
①ミニスカエンテイ以外を読んで鋼ラッキーをもってきたまくらぎに対し、ぷーは先攻エンテイで加速したファイヤーが2ターン目から殴り始める好展開。まくらぎはパソコン大暴走などで手札を増やすも、2度ミニスカートを打たれて動きが止まり、ラッキーやキョウのベトベトンで粘る展開に。まくらぎはホウオウにコインを投げさせて時間を稼ぎ、ぷーの山は減っていくが、場にはエネルギーが山のようにたまっていく。最後はたまりにたまったエネをブーバーが放出し、ラッキーを落としてぷーの勝ち。途中、まくらぎ側に、交換おじさんで山に帰るフォレトスの姿が見られた。
 
②もうエンテイはないと読んで別の鋼ラッキーをもってきたまくらぎに対し、ぷーはまたもエンテイ。先攻ミニスカエンテイを決め、またも2ターン目からファイヤーが殴る展開。まくらぎはドロソを引くまでベロリンガやピッピ人形、ラッキーまでも壁にして凌ぐ苦しい展開。ぷーはまひに足止めされるも、十数回のねむりに対しては驚異の寝覚めのよさを発揮し、順調に壁を落としていく。一方のまくらぎはミニスカを要所で3回決められ、ほしいカードにタッチできないままサイドを削られる。最後はくすぐりの恐怖が目前に迫りながらも、眠り続けるラッキーを落としてぷーの勝ち。
 
 
主催者まくらぎ、まさかの全敗フィニッシュ・・・
ぷーさんが2-0で4勝目を挙げ、リーグ序盤の黒星先行から巻き返して決勝トーナメント圏内まで到達。ちなみに、ぷーさんはこの日3戦ともミニスカエンテイを使用予定だったそうで、まくらぎは3戦とも鋼ラッキーを使用予定でした。大暴走軸にミニスカ複数回撃たれたらキツすぎますね・・・。
 
 
 

●11/8 ユミルテミルvsマコマート

こちらは3勝同士、4勝目をかけた最終戦。勝ったほうが決勝トーナメントに望みをつなぎます。関西の高槻大会でも覇を争う対面ですが、ここでは果たして・・・?
 
①ユミルテミル先攻、ロケット団のおねーさんとマチスイーブイでマコマートの手札からトレーナーカードが枯れる。マコマートはトップドローの交換おじさんからピチューを持ってきて延命を試みるも、マチスのサンダースに押しきられ何もできずにユミルテミルの勝ち。
 
②ユミルテミルのヨルノズクハンデスと、カツラのヒトカゲとリムーブのエネ剥がしで、マコマートのわるいオニドリルが攻撃に移れないままカツラのリザードンが完成。マコマートはサイド3枚取られたところで、ズバットによる毒とわるいオニドリルで一矢報いるも、ユミルテミルの「みやぶる」のコインが上振れて理想の展開はさせてもらえない。2体目のカツラのリザードンがぎゃくしめいでベイビィ回避しながらサイド取りきり、ユミルテミルの勝ち。
(文=ユミルテミル
 
 
ユミルテミルさんが2-0で4勝目を挙げ、決勝トーナメントにもつれること期待します。
ユミルテミルさんはここまで、高精度なメタ読みで有利デッキをぶつけることに成功しており、今回もぴったりの読みと対策でした。
 
 
 

●11/22 ほえらvsすどうっど

いよいよ迎えたリーグ最終戦。ここでの勝敗の分岐は以下の通りです。

a.ほえらさんの勝利
→ほえらさんが単独5勝で優勝

b.すどうっどさんの勝利
→ほえらさん、すどうっどさん、ぷーさん、ユミルテミルさんが4勝でトップタイとなり、決勝トーナメント開催

終戦にふさわしい大一番。果たして勝負の行方は・・・?

 

 

①ほえらは誰も予想しなかったミニスカエンテイファイヤー。対するすどうっどは受けに特化したデッキで、まひやねむりを効果的に使って足止めをかけていく。ほえらはエンテイの「おたけび」がうまく機能せず、状態異常も相まってペースがつかめない。そのうちにすどうっどがサザンラプラスに鋼エネを4枚貼りきって盤石の体制。その後くすぐりコンボは失敗するも、最後はわるいバンギラスの「やまくだき」でデッキを削り、すどうっどのLO勝ち。

 

②後のないほえらはゲンガーラインの鋼ラッキーで勝負。すどうっどはグドラピクシーで分の悪い対面。「ポルターガイスト」の打ち合いで牽制しながらチャンスをうかがう展開の中、ほえらの鋼ラッキーが完成。サイドを取り切る見込みのなくなったすどうっどはあえて相手を倒さず、エイパムが入るベンチスペースを作らないプランをとるが、結局ポケモン回収でスペースを作られてしまう。それでも粘り強く戦ったが、最後はほえらがわるいゲンガーを完成させてサイドを取り切って勝ち。

 

③2戦目がかなりの長丁場となったが、すどうっどはまたも長期戦志向のキョウのベトベトンデッキ(テミルべトン)。ほえらはわるクロストライクで短期決戦を狙うが、先手も引けずに不利な対面に。ほえらのストライクが動き出す前にすどうっどがエネルギーリムーブを決め、一方的に展開したすどうっどがそのまま勝ち。皮肉にも、ほえらが最後まで使うか迷っていたデッキは、今回の相手にも相性のいいフォレトスデッキだった。

 

 

 

リーグ戦結果

これにて所長戦リーグ戦の全日程が終了。

 

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そして、4勝を挙げた4名がトップタイとなり、決勝トーナメントの開催が決定!!!

勝ち数が同数なので、勝ち点順に優遇したトーナメントを組みます。今回は勝ち点10が2名、勝ち点9が2名なので、初戦は勝ち点10vs9となるように調整します。今回は2パターンに定まるため、その2パターンから抽選(Skype上)で決定することにしました。 
抽選で決定したトーナメント表がこちら。

 

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もつれにもつれ、4名での決戦となった所長戦。勝ち点劣勢からの下克上はあるのか??エクストラステージスタートです!

 

 

●12/10 ユミルテミルvsすどうっど
リーグ戦では見事なメタ読みで、すどうっどさんを下したユミルテミルさん。その敗戦を糧に快進撃を続けたすどうっどさんのリベンジはなるか。 
 
すどうっどはこわがらせるゴースでロックを狙うが後攻。ユミルテミルはベトベター2枚のスタートからチコリータを展開する。すどうっどは最初こそ「こわがらせる」を決めるも、なかなかユミルテミルのテンポを遅らせられず、自らの展開も停滞してしまう。すどうっどのわるいバンギラスが立つ頃には、ユミルテミル陣営にメガニウム、わるいベトベトン、スラッシュダウンストライクが鎮座する厳しい展開。ゴーストの「ポルターガイスト」でサイドを取りつつ、わるいバンギラスメガニウムを狙いにいくも、ポケセンが決まってメガニウムが落ちない。すどうっどはなおも粘るが、ユミルテミルがパソコン通信からミニスカートを決めて勝負あり。そのままサイドを取り切ってユミルテミルの勝ち。
 
②お互いにたねなしマリガン。ミラクルエネルギーやひかるライチュウが見え、ひかライソリティアミラーかと思われたが、双方とも別デッキ。すどうっどはユミルテミル側がスライデッキと見切って、HP30のビリリダマスタートでも問題ないと判断してスタート。しかしユミルテミルのスライにウソッキー(Sudowoodo)が入っていることを失念していて万事休す。ユミルテミルはスターターのウソッキーにエネとプラパを貼ってものまね「でんきショック」でワンキル。急転直下の幕切れとなった。
 
 
ユミルテミルさんはすどうっどさんのカスミウィニーやわるいバンギラスを警戒したデッキ選択で、またも見事に読みを当てて勝利を収めました。決勝トーナメントまでもつれさせた立役者・すどうっどさんは無念の敗退となりました。   
 
 
 
●12/16 ほえらvsぷー
リーグ戦最終戦で、用意していたフォレトスデッキを握れずに悔しい敗戦を喫したほえらさん。決勝トーナメントではどんな戦いを見せてくれるのでしょうか。一方のぷーさんはリーグ戦後半から他の大会も含め破竹の勢いがあります。勝負の行方はいかに・・・?
 
①ぷーがメガバナで先攻。フシギダネチコリータをだして順調な立ち上がり。後攻のほえらはずつうわるクロで、手札を回してズバットを追加で出したものの、エネルギーが引けずに悲しみのターンエンド。ところがぷーもエネが引けない、動けず。そんなこんなでほえらのコダック出現、頭痛ロック開始。お互いほしいカードが引けずにお互い頭痛がいたい。ぷーはちまちまダメージを重ね、次のターンコダックを倒せる状況になったが、そのタイミングでワープポイントでアタッカーのフシギソウがベンチに下げられる。ぷーの攻撃が止まると思われたが、フシギバナに進化して「エナジートランス」からのチコリータの「はっぱカッター」でコダックを落とす。このタイミングで見込みなしとみて、ほえらの投了。
 
②またぷーの先攻、これは不正か?ファイヤー対バリヤードでスタート。ぷーは雑にミニスカしてエンテイ「おたけび」でターンエンド、しかしバリヤードが抜けない。お互い攻撃できないまま進行するが、ぷーの場にスリープが出現、「えんかくさいみん」でほえらのバリヤードが眠ってしまい落とされる。ほえらは時間を稼ぎながら準備していたフォレトスでぷーの場を荒らしていくが、要所要所で「えんかくさいみん」が決まって動きがにぶくなってしまう。その後も眠りがよく作用し、2回目のバリヤードが落とされた時点で大勢が決し、ほえらの投了。
最後の所長戦は関西の片隅で行われることが決まった瞬間であった。
(文=ぷー
 
 
リーグ戦序盤から常にトップを維持してきたほえらさんでしたが、リーグ戦同様ぷーさんに敗戦。最後に一線級の強さをもつ超軸フォレトスデッキをもってくるも、ぷーさんのミニスカエンテイファイヤーに屈しました。なお今大会、フォレトスを場に出すまで至ったプレーヤーはほえらさんのみでした。健闘を称えます。
ぷーさんは同じ関西勢、ユミルテミルさんとの決勝に進みます。 
 
 
 
●12/23 ユミルテミルvsぷー
いよいよ迎えた決勝戦。これが第一回フォレトス研究所杯所長戦の、正真正銘の最終戦です。果たして勝利の女神はどちらに微笑むのか・・・?
(今回、決勝戦なので詳細なレポでお届けします) 
 
 
①先攻をとったぷーはオーキドからミニスカートとエンテイ2加速を決め、バトル場のファイヤーに3エネがつく絶好調のスタート。対するユミルテミルは、マチスイーブイスタート。ぷーの手札は3枚で、エネはそのうち1枚。「おどろかす」でエネを山に戻してファイヤーのブレーキを狙うも、あえなく失敗。その後はベイビィを壁にしてもファイヤーの「ほのおのつばさ」が止まらず、そのまま押し切ってぷーの勝ち。ユミルテミルはミニスカエンテイファイヤーの対策カードがすべてサイド落ちと、苦しい対戦だった。
 
 
②本大会屈指の名勝負。ぷーは同じデッキを選択。ユミルテミルのバトル場にはバリヤード。またも先攻をとったぷーが礼儀作法でスリープとエンテイを呼び、ミニスカート。さらにエンテイでバトル場のホウオウに2加速。またも大勢が決まったかに思われたが、ユミルテミルはアンノーンEの「エンゲージ」で手札をリフレッシュ。さらにポケモン回収から再び「エンゲージ」でオーキドを引き、4体のヤドンコダックを並べる。ぷーはまだ余裕があるとみてホウオウで「もえあがる」。ユミルテミルはわるいヤドキングを2体立ててエンテイファイヤーの弱み(ドロソが少なくトップドローが大事)を突く態勢を整えつつ、ベンチのコダックを育てる。ぷーはホウオウの「せいなるほのお」でコダックに40点を入れるものの、なかなか思うように展開ができない。ユミルテミルはここを勝負とみてドロソを多投し、わるいゴルダックと化石ヤドランを立て、回復しつつホウオウのワンパンに成功する。サイド5-6。
 
場にエネがなくなったぷーは絶望的に思われたが、ロケット団の実験に成功して風向きが変わる。実験でもってきたタイムカプセルでエネを戻し、さらにエンテイの「おたけび」でファイヤーに4加速という豪運を発揮。バトル場のブーバーがわるいゴルダックに落とされるものの、返しでファイヤーが50点を入れる。ユミルテミルの場の化石ヤドランはHP40/60で、アジト付きのわるいゴルダックHP50/80が延命できない。わるいゴルダックがファイヤーに50点が入れて返しに落とされるも、わるいヤドキングがしっかり30点でリターン。せっかく立ったファイヤーが2ターンで落とされてしまう。サイド3-5。
 
再びエネが枯れたぷーが劣勢になるが、スリープのえんかくさいみんで豪運を発揮し、数ターンユミルテミルを足止めする。ぷーもわるいヤドキングの「わるぢえ」が地味に効いて打開策が見いだせないでいたが、エンテイで再び4加速。場のアタッカーはエンテイ2体のみながらも、再び攻勢に立つ。しかしロケット団のアジトが割れず、ぐれんのほのおでわるいヤドキングがワンパンできない。ユミルテミルはわるいヤドキングでコツコツダメージを入れ、落とされた返しにバリヤードエンテイを落とす。サイド2-4。ぷーはえんかくさいみんをからめて後続のエンテイバリヤードを落とそうとするも、コイン裏。
 
ユミルテミルはバリヤードを下げてミュウツーの「エネルギーきゅうしゅう」で絶妙な呼吸。ぷーもこのまま殴り合ってはサイドレースで負けるとみて、エンテイを下げてブビィを前にして「えんかくさいみん」。しかしまたも裏で、ベイビィ判定にも守られず落とされてしまう。サイド残り1枚でエンテイとスリープHP30/50のみとなったぷーは、エンテイを前にするも、「サイコバーン」40点を入れられて万事休す。ここで最後の勝負と、ミュウツーが眠り続けることを願って、ぷーはエンテイポケモン回収。スリープを前にして「おたけび」でエンテイに5エネがつく展開になるも、ユミルテミルのミュウツーが目を覚まし、スリープを落としてユミルテミルの勝ち。
 
 
③ユミルテミルはたね1で悩むも、ぷーのデッキがリザードンデッキと看破してマリガンを選択。またもぷーが先攻をとり、開けてみればぷーはリザードンデッキ。ユミルテミルがそのまま鋼コイルでスタートしていればヒトカゲでワンキルだった。ぷーはドロソのめぐりが良くないながらもヒトカゲにエネを貼っていき、ユミルテミルはマサキのメールも駆使しながら場を展開していく。ぷーはエレキッドを壁にしながらヒトカゲを育てる作戦。ユミルテミルは手札も悪く、ディフェンダーを貼ったマチスのサンダースで勝負に出る。クチバシティジムをからめた「こうしゅうは」は見事コイン2表を出し(トレーナーロックは裏)、エレキッドの撃破に成功する。ぷーはカツラで加速しつつ、ぎゃくしめいからベンチのドーブルリザードで落とす如才ないリターン。
 
劣勢となったユミルテミルはベイビィで紛らそうとするもあえなく撃破されてしまう。エネを引こうにもウツギで引けず、エネスタも裏。ぷーはその隙にサイドを稼いでいくが、ユミルテミルにもチャンスが訪れる。夜廃でドーブルを戻してリザードンに備えつつ、マチスのサンダースがクチバシティジム込みで30点+トレーナーロックを決める。ぷーは長引くと不利とみて、リザードンマチスのサンダースをワンパンしにいく。ユミルテミルは返しにドーブルリザードンを撃破。しかしぷーのベイビィの壁+エレキッドに有効打がなく(有効札はサイド落ち)、ベンチで腐っているマルマインを育て始める。ぷーはエレキッドでプレッシャーを与えつつカツラでリザードンが育て、最後のサイドを取る時を待つ。ユミルテミルは3エネついたマルマインで戦っていてはリザードンに倒されて終わりとみて、唯一残された勝ち筋に賭ける。
 
マチスのサンダースにエネエネ。「こうしゅうは20点でクチバシティジムで表(+10点)かつベイビィ表かつトレーナーロック表を出し続ければ、ぷーの場のベイビィ3体を倒せて勝ち」。トレーナーロックでオーキドを使われなければ、山札にある炎エネを引かれる確率も減るということから見出した勝ち筋に一縷の望みをかける。しかし投げたコインは早速裏。返しでエネにタッチしたぷーがそのままマチスのサンダースを倒しで勝ち。2-1で優勝が決まる。おめでとう!
 

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第一回フォレトス研究所杯所長戦 優勝・ぷー
~完~
 
 
 
 

おわりに

3回にわたった所長戦の対戦レポ、ついに完結しました。ご愛読いただき誠にありがとうございました。文章ばかりの記事でしたが、お楽しみいただけたら幸いです。また、本企画に参加いただいたプレーヤーの皆様にも厚く感謝申し上げます。

 

本大会の振り返りや期間中のプレーヤー私感は、追記編に書いています。

 よろしければこちらもどうぞ。

 

第一回フォレトス研究所杯所長戦【対戦編②】

紹介編はこちら

対戦編①はこちら

 

引き続き、フォレトス研究所杯所長戦の対戦の模様をお送りします。

前回は、単独3勝を狙うユミルテミルさんをほえらさんが倒して、両者が2勝のトップタイ。今回はどんな展開を見せるのでしょうか・・・?

 

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対戦レポ

●10/2 すどうっど2-1まくらぎ

①まくらぎのスライに対し、すどうっどはわるいバンギラスで完全に読み勝ち。先手を引けなかったまくらぎはじゅうでんをあきらめ、ブビィで打点調整。わるいバンギラスに序盤のリソースが集中していたため、R団のストライク+エネエネでわるいバンギラスを倒せば逆転できるが、R団のストライクがサイド落ちで万事休す。以降はわるいバンギラスが無双し、すどうっどの勝ち。
②すどうっどはファンクラブポリゴンを育てるも、ドロソが引けずに停滞。まくらぎは得意デッキを順調に展開し、わるいヘルガーで一方的にサイドを取り切って勝ち。
③お互いにデッキ選択に悩んだ末、まくらぎはほえらドンファン、すどうっどはまくらぎガンメタエリウツという最悪の対面。先手をとったまくらぎがドンファンを最短で育て、エリカのウツドンを落とそうとするも逆指名がサイド落ち。すどうっどはエネが貼れないターンがありながらも、理想的な場の展開。まくらぎはエネルギーリムーブもサイド落ちでターンを稼げず、エリウツで呼び出されたドンファンが「ねむけどく」で立ち往生し勝負あり。一方的な展開ですどうっどの勝ち。
 
 

●10/3 マコマート2-0ぷー

①マコマート得意のピクシーヘルガーを読み、対策デッキとしてわるクロをもってきたぷー。しかし、わるクロラインをうまく展開できずにもたついてしまう。一方のマコマートはデッキを読まれた上に、大事故で5ターンほどドローゴー状態。ぷーがコツコツダメカンを乗せていくも、マコマートもようやく動き出してサイドの取り合いに。盤面を固めてからはマコマート優位になり、サイドレースを制して勝ち。
②マコマートはピクシーヘルガー連投。ぷーは炎デッキは来ないと見て強気のメガバナ。ぷーが順調にメガバナを展開する一方、マコマートはまたも事故気味で、期待のピクシーを立てるも、貼った虹エネが災いして落とされてしまう。徐々にぷーが勝勢になるが、2枚目の突風が出たところでジャッジ案件に。殿堂ポイントが2点オーバーしていることが発覚し、反則でマコマートの勝ち。
 
 

●10/9 ぷー2-1ユミルテミル

①ぷーは得意のミニスカエンテイファイヤーで、1ターン目のエンテイでホウオウに4エネがつく絶好のスタート。一方のユミルテミルはホウオウに脅かされながらもコインに助けられて時間を稼ぎ、この展開を見越して仕込んでおいたひかるミュウツーでホウオウを落とす。ぷーは「ドライアップ」でベンチのフリーザ―を牽制してチャンスをうかがうも、最後はユミルテミルがひかるライチュウにミラクルエネルギーを貼り、サイドを取りきって勝ち。
②両者ともに同じデッキを選択。ユミルテミルはビリリダマ1体の厳しいスタート。ぷーはミニスカートからのエンテイでファイヤーに3エネがつく理想ムーブ。ユミルテミルはでんきショックで粘ろうとするも失敗し、ぷーがエネを引いて勝ち。なおこの後の感想戦で、このデッキの殿堂がミニスカート×4と明かされ研究所を震撼させた。
③ぷーはふれあい動物園withお父さんデッキ。ユミルテミルはまさかまさかの3戦連続同一デッキ。しかしまたも事故気味で、ぷーはその隙にカツラでエネ加速しながら場を整えていく。ユミルテミルのフリーザ―が次に立たないとみて、逆指名で積極的にフリーザーを狙っていくぷー。これが奏功し、ユミルテミルは防戦一方の展開に。そのままリザードンの火力で焼き切ってぷーの勝ち。単独3勝を目指したユミルテミルが手痛い黒星。
 
 

●10/10 すどうっど2-1あさりのみそしる

①先攻をとったあさりのみそしるがデッキを回しまくってズバットを展開し、コダックのずつうを決める。次もずつう。その次もずつう。すどうっどはエネもポケモンも引けず、あさりのみそしるがわるクロラインでダメカンを重ねてそのまま勝ち。
②あさりのみそしるのスライに対し、すどうっどはあさりガンメタエリウツ。あさりのみそしるはピカチュウでじゅうでんを使えなかったものの、首尾よくエネのついたエリウツラインを落とし、中盤のペースを握る。しかし、途中で立てたひかるカブトプスが弱点を突かれて落ち、五分の勝負に。終盤はライチュウが2体育ち、あさりのみそしるの勝ちは堅いかに思われたが、ヤミカラスロックが決まってすどうっどの勝ち。
③すどうっどは2戦目と同じデッキで、想定していたわるラフを迎え撃つ。順調にエリウツラインを立てたすどうっどが、ピクシーの影をちらつかせながらリードする展開。一方のあさりのみそしるはわるラフを立てるものの、エネを大量に切ってしまったことでわるラフを拠点にされてしまう。すどうっどがそのままベンチだけ攻撃し、山切れさせて勝ち。
 
 

●10/14 ほえら2-0マコマート

①先手をとったほえらが、2ターン目にやさしいプクリンの「しんかのうた」でわるラフを立てる理想展開。対するマコマートはトレーナーロックを解くすべに乏しく、キョウのベトベターに頼るもコインは裏。そのままほえらが押し切って勝ち。
②マコマートはキュウコンマイン。対するほえらはてぃらさんのわるクロストライクで相性不利かと思われたが、先手をとったのが幸いする。マコマートはロコンを2体並べられず、ほえらが1体ずつ倒していく展開。マコマートはなんとかストライクを落として場を枯らすも、ほえらの驚異的な引きで返され、キュウコンが立たないままたね切れ。ほえらの勝ち。
 
 

●10/15 あさりのみそしる2-0まくらぎ

①あさりのみそしるはベロリンガスタートで事故気味。まくらぎは展開自体はスムーズにいくが、まひと化石でかなりのターンを稼がれ、悪エネが4枚ついたブラッキーもまひと回収で凌がれサイドを取り切れない。最後は2回目のくすぐりを決めたあさりのみそしるがLO勝ち。
②先攻を引いたあさりのみそしるがスライの理想的な1、2ターン目をつくる。まくらぎはメガバナだが、毎ターンチコリータを狩られる苦しい展開。やっとの思いでフシギバナを立ててポケセンで守り、ついにメガニウムを立てて反撃の狼煙をあげる。しかし残りサイドはすでに1。あさりのみそしるがデッキに眠るプラパをすべて集め、100点を出してフシギバナを沈めて勝ち。
 
 

●10/16 ぷー2-1すどうっど

①先攻ぷー、バトル場にチョンチー、ベンチにズバットを展開し攻撃。すどうっどビリリダマ、ゴース、ヨーギラスを展開。次ターン、ぷーはやさしいランターンを立てサイドをとる。返しにバンギラスがエネエネ込みで稼働開始。なぎたおすのコインは不調気味だったが、試行回数を稼ぎ、やさしいランターンを含む3体を同時に落とす。ぷーもやさしいランターンの「あかりをてらす」込みで3回リムーブを使うが、すどうっどはエネエネをさらに2回使って立直す。ギリギリの攻防の末、最後のやさしいランターンを落としたすどうっどの勝利。
②お互いにエンテイファイヤー。オーキド2枚でぶん回すぷーに対して、スリープ、ファンポリ、エリカのミニリュウすどうっどが時間を稼ぐ展開。後から出てきたホウオウのベンチ狙撃でサイドを3,4枚取っていくぷー。すどうっどは拡張カビゴンとファイヤーで山を削るも、いやしの野原とポケモン回収が引けずにダメージが蓄積し、ぷーの勝利。
③ ぷーは再びエンテイファイヤーで先行をとる。すどうっどイワークスタート。
やめて!ミニスカートを使われた上で、エンテイの特殊能力でエネ加速したホウオウにイワークを焼き払われたら、闇のゲームでポケモンと繋がってるすどうっどの精神まで燃え尽きちゃう! お願い、死なないですどうっど!あんたが今ここで倒れたら、マコマートさんやまくらぎくんとの約束はどうなっちゃうの? サイドはまだ残ってる。ここを耐えれば、ぷーさんに勝てるんだから! 次回、「すどうっど死す」。デュエルスタンバイ! 
(文=すどうっど
 
 

●10/22 ユミルテミル2-0あさりのみそしる

①先攻ユミルテミル。バトル場ワンリキー(第一弾)、ベンチにひかるギャラドスを展開し、ひかるギャラドスに格闘エネルギーを貼ってエンド。あさりのみそしるはバトル場のR団のサンダーにエネルギーを貼りプラズマするも追加効果なし。次ターンもユミルテミルはひかるギャラドスにエネを貼ってターンパス。対してあさりのみそしるはライコウ(neo3)をベンチに出して雷エネルギーを貼り、「いなびかり」でひかるギャラドスを呼び出しダメージを与えていく。完成したR団のサンダーでやさしいゴーリキーバリヤード(ジャングル)を倒していくあさりのみそしるだったが、ユミルテミルはヤドラン(化石)でひかるギャラドスのダメカンを調整しながら「げきりん」でダメージを与えていく。中盤、アンノーンWANTを揃えたあさりのみそしるがトレーナーカードを使いまわしていく展開になり、勝負は見えたかに思われたが、ここで痛恨の悪手。R団のサンダーの「プラズマ」→「エレクトロバーン」でひかるギャラドスをきぜつに持っていけばよかったところを、先に「エレクトロバーン」を宣言し、「げきりん」で返り討ちにされてしまったことから形勢が逆転。闘弱点のライコウだけでは不安とみてR団のサンダーをサルベージするも、その過程で夜の廃品回収やポケモン回収を切る羽目になり、終盤に登場するヤミカラスに怯えることになる。2枚目の抵抗力低下ジムを貼ったユミルテミルがR団のサンダーを2パンで倒し勝負あり。最後はあさりのみそしるの山札が1枚の時にアンノーンTをきぜつさせられ、山の回復ができずに投了。
②ユミルテミル先攻。バトル場にタッツー(neo1)とベトベター(化石)。ポケモン交換おじさんからゴース(拡張シート)を出して先1「こわがらせる」。あさりのみそしるの場はエリカのマダツボミ(へなへなタックル)のみ。ドローゴー。ベンチにポケモンが展開できない。
みなさん、いよいよお別れです!
トレーナーをロックするユミルテミル連合は大ピンチ!しかも!先行ワンキル悪エネプラパプラパへなへなタックルありがとうございました形態へ姿を変えたエリカのマダツボミが、ゴースに襲い掛かるではありませんか!
果たして!全宇宙の運命やいかに!
機動武闘伝Gガンダム 最終回「Gゴッドガンダム大勝利!希望の未来へレディ・ゴーッ!!」
ゴーストのポルターガイストで3ターンで吹っ飛んであさりのみそしる惨敗。
 
 

●10/25 マコマート2-0まくらぎ

①まくらぎが先攻をとるも、ドロソもエネもなく、1ターンパスからウツギを使う苦しい展開。一方のマコマートはわるいオニドリルとわるクロラインを順調に並べ、逆指名をからめてテンポよくサイドを取っていく。まくらぎはキングドラ単騎で戦うも、マコマートが90点を出してキングドラを落として勝ち。
②またも先攻をとったまくらぎが、コダックロックをしかけようとするもエネが引けず。お互いにポルタ―ゴーストで牽制しあう中、マコマートが超抵抗をもつブラッキーを育てていく。まくらぎはエネルギーリムーブで悪エネをはがしていくも、ゴースが「エナジーへんかん」で悪エネを回収するなどしてブラッキーが止まらない。まくらぎはわるいゴルダックを育て、逆指名やワープポイントでサイドを取り切るプランを立てるも、マコマートが要所でディフェンダーを決めて手数を稼ぎ、一手差でサイドを取り切って勝ち。
 
 

対戦表(最終ラウンド前まで)

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概況・今後の上位争いの可能性

おや、まだ1勝もしていない人がいますね??

最下位争いもないままフィニッシュは悲しすぎますね・・・

 

それはさておき、非常にアツい展開になってきました。

現在3勝がトップで並んでいますが、ほえらさんだけあと2戦を残しています。よって2戦とも勝つことで、単独5勝の自力優勝がありえます。他の3勝勢はあと1戦で4勝目を競いつつ、ほえらさんの負けを祈ることになります。

規定上、リーグ戦終了時に勝ち数が並んだ場合は、勝ち点が多い順に優遇した決勝トーナメントを組むことになります。以下、今後の勝敗による展開の分岐を示します。

 

A.ほえらさんが2戦2勝→ほえらさんの優勝

B.ほえらさんがvsあさりのみそしるに勝ち、vsすどうっどに負け

→ほえらさんとすどうっどさんが4勝で決勝トーナメントに進出

C.ほえらさんがvsあさりのみそしるに負け、vsすどうっどに勝ち

→ ほえらさんが4勝で決勝トーナメントに進出

D.ほえらさんがvsあさりのみそしるに負け、vsすどうっどに負け

 →すどうっどさんが4勝で決勝トーナメントに進出

 

B、C、Dの場合:

●ユミルテミルvsマコマートの勝者が4勝となり決勝トーナメント進出

●ぷーさんがまくらぎに勝てば4勝となり決勝トーナメント進出

 

……ということで、まとめると、

ほえらさんが2戦2勝しない限り決勝トーナメント開催決定

 

しかも顔ぶれが現時点でまったく不確定というのが面白いですね。決勝トーナメントをやる場合も、進出者が2~4名と幅があります。

今後の戦いは1戦も見逃せない戦いになりそうです。そして、すでに優勝の可能性のない、あさりのみそしるさんとまくらぎがどんな働きを見せるかにも期待してほしいところ。次回、いよいよ対戦編最終回です!

 

対戦編③につづく>

 

第一回フォレトス研究所杯所長戦【対戦編①】

前回の記事(紹介編)はこちら

 

今回からフォレトス研究所杯所長戦の対戦の模様をお送りします。

 

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対戦レポ

●9/14 ほえら2-1まくらぎ

①リーグ開幕戦、お互いに一家言あるグドラべトン(闘vs)でミラーマッチ。序盤のほえらのもたつきからまくらぎがペースを握ってサイドレースを優位に進める。最後はプラパを引き当てて要のグドラを落とし、まくらぎの勝ち。
②まくらぎはわるクロラインを整え、れんさしんかで主戦を呼ぶ理想ムーブをするも、絶望的なサイド事故で攻めのチャンスが絶望に変わる。まくらぎはたねをつないで粘るも、R団サンダーを要塞化したほえらがそのまま押し切って勝ち。
③まくらぎは先手必勝のコダックロックを狙うも後攻。ほえらはエリバナゲンガーで、エリカのフシギダネのねむりでコダックを封じる理想展開。ほえらは「ふかいねむり」でバトル場を縛りつつ、「のろい」でダメカンを自在に動かす。互いにポルタ―ゴーストの高打点を警戒しながら眠り・混乱を仕掛け合うが、要所で入れ替え札を引き、ハチマキの踏ん張りも決めたほえらが攻めきった。
 
 

●9/17 あさりのみそしる2-1ぷー

①ぷーは錯乱エンテイファイヤー。べトンはないとみて、炎にメタを貼ったデッキをもってきたあさりのみそしるが読み勝つ。しかし炎vs水の有利対面ながら、手札事故により思わぬ大ブレーキ。おたけびの勢いはタイプ相性をものともせず、ぷーさんが押し切って勝ち。
②あさりのみそしるの裏の裏をかき、ぷーは第二のおたけびデッキ。のはずが・・・まさかのワンキル事故。決めに行ったあさりのみそしるが見事に引き当てて勝ち。
③ あさりのみそしるは満を持しての錯乱グドラ。対するぷーは、またしてもタイプ不利な炎デッキながら、リザードンの高火力と害悪ベイビィでサイドをちぎりとっていく。しかしあさりのみそしるのバリヤードで猛攻がストップ、残り2枚のサイドがとれない。最後はあさりのみそしるがぷーのリソース切れを見切って勝ち。
 
 

●9/18 すどうっど0-2ユミルテミル

ひかライソリティア(真スライ)をもってきたすどうっどに対し、それを読んでエネはがし+ハンデスができるカツリザノズクをもってきたユミルテミル。ミニスカートが決まりすどうっどの優勢かと思いきや、アンノーンEのトラブル(手札がないと引けない)でまさかの大ブレーキ。これが響き、徐々に盤面を良くしたユミルテミルが要のエネエネをはがして勝ち。

②すどうっどはワニカメパニック。カードパワーでの押し切りを狙うも、ユミルテミルはグドラべトンでこれを封殺にかかる。そしてすどうっど側はワニ・カメともにサイド落ちという悲劇。その後ギリギリのところでオーダイルをピックして粘りを見せるも、ユミルテミルが堅実に押し切って勝ち。

 

 

●9/23 すどうっど2-0マコマート

①先攻のすどうっどはビリリダマヨーギラスを並べて好調なすべり出し。後手を引いたマコマートはビリリダマを警戒して落としに行ったものの、返しにわるいサナギラスに40点を出されて一気に劣勢に。マコマートは頼みの綱のピクシーで巻き返しを図るが、すどうっどがわるクロで打点を調整しつつ突破し、そのまま押し切り勝ち。
②すどうっどは頭痛錯乱ブイズ。初手ずつうからロックを続け、育ったわるいゴルダックでマコマートのウインディを狩っていく一方的な展開。さらにダメ押しで貼った錯乱ジムが反撃の芽を摘み、すどうっどの勝ち。
 
 

●9/24 ユミルテミル2-1まくらぎ

①先攻を引いたまくらぎは、スライでワンキルチャンス。しかしドロソはおろかエネさえ引けず、ピカチュウが棒立ちに。カツリザノズクをもってきたユミルテミルも、ホーホーしか並ばずに苦労する展開。まくらぎがその後数ターンドロソもエネも引けないうちに、ユミルテミルはカツラのリザードンを立て、ピカチュウを次々に落としていく。まくらぎはやさしいサンダースで凌ぎつつチャンスを待ち、LOまで見えてくるものの、ユミルテミルは「みやぶる」でダメ押しをしつつ確実に詰めていって勝ちきる。

②まくらぎはスライ読みで闘グドラべトン。対するユミルテミルはリザクロでべトンがつらい。しかしまくらぎはまたしてもはかせが引けず、グドラが立たないままべトンが落とされる。このままユミルテミル勝勢に思われたが、ようやく立ったグドラが突風とプラパでリザードを倒し、一転まくらぎペースに。途中、ベイビィ判定に4ターンほど足止めされて怪しくなったが、反撃もしっかり受けきってサイドを取り切り、まくらぎの勝ち。

③ユミルテミルはまさかの1戦目と同じデッキ。逆指名やカツラをいいタイミングで引き、まくらぎの育ちきらないヘルガーを落として優位な展開に。まくらぎはまたしてもオーキドを一度も引けず、逆指名を引けば逆転するチャンスを逃して以降はジリ貧となり、そのままユミルテミルの勝ち。 

 

 

●9/25 ぷー2-1ほえら

①ほえらのドンファンデッキに対し、ぷーはわるマタという好対面。しかしぷーはドロソが整わず、序盤に逆指名や突風を大量に切ってしまう。序盤は押されたほえらだったが、エレキッドの大活躍もあり、長期戦に持ち込んで逆転勝ち。
②ほえらはドンファン連投。対するぷーはわるクロデッキでバリヤードがバトル場に。ぷーが上々の序盤展開から、逆指名で呼び出したゴマゾウズバットで攻める。ほえらは返しにいい動きができず、勝負に見込みなしとみて早々に投了。
③ぷーは1戦目のわるマタを再び投入。対するほえらは伝家の宝刀グドラべトン。序盤にべトンを立てたほえらがしばらくペースを握るが、ぷーはタケキュウラインを壁にしつつ首尾よくドガースを並べ、ついに逆指名でべトンを落とす。その後、ぷーが残りサイド1枚まで迫るが、「みんなでばくはつ」を撃つと自分が3体きぜつしてドローになる場面に。待機しても勝ちは薄いとみてドローにもちこみ、今大会初のサドンデスへ。同じデッキ、サイド1枚の状態で再戦することに。
③’先後を決めるコインがすべてだった。先手を取ったぷーが2ターン目に「みんなでばくはつ」を撃って勝ち。ほえらが先手ならずつうロックからの勝ち筋があった。
 
 

●9/26 マコマート2-0あさりのみそしる

①殴り合い上等!と人生あまくんのカツウィン単をもってきたあさりのみそしる。それに対し、マコマートさんは得意のキュウコンマイン。HP90圏まで見た構築で、カツウィンを早々と落としたマコマートが機先を制し、そのまま勝ち。

②あさりのみそしるはわるいレアコイル入りグドラ。序盤から積極的に動き、マコマートのデルビルをヤミカラスで倒していく。しかしマコマートがピクシーで見事にリターンを決めていく。あさりのみそしるはグドララインがなかなか立たない中、わるいレアコイルに望みを託すも、想定より早く落とされ万事休す。完成したヘルガーを止める札がなく、マコマートがそのままヘルガーを無双させて勝ち。 

 
 

●9/27 ほえら2-1ユミルテミル

①ほえらはスライまで想定したグドラべトン。対するユミルテミルは受けに特化したあさりUDON。ユミルテミルはべトンでアンノーンや壁ポケモンが使えない中、ベトベトンをしつこくバトル場に呼び、ハガネールの「じひびき」で逃げロックをかける。とはいえこのままではジリ貧かと思いきや、突如ヤミカラスが登場。ほえらはすでに逃げロックで入れ替え札を枯らされており、なすすべなく投了。

②後がないほえらは、ここでカツリザノズクを意識した対ユミルテミルデッキを投入。ユミルテミルはわるクロピクシーヘルガーで、ベイビィをわるクロで落としたり、バクフーンをピクシーで脅かしたりとペースをつかみかける。しかし、ほえらのぴったりのディフェンダーやコイン運が風向きを変え、ユミルテミルの育ちきったヘルガーも落としてそのまま押し切り勝ち。

③ユミルテミルは再びあさりUDON。ほえらは悩んだ挙句、前日のSMB9月予選で優勝したドンファンデッキを選択。ユミルテミルは序盤、べトン型ドンファンも想定して、形を決めずに様子見。エレキッド型とわかってからはヤミカラスロックをあきらめ、LO狙いにシフト。以降は逆指名をリサイクルやエイパムで使いまわしたいほえらと、事故を誘ってLOさせたいユミルテミルの技の掛け合いに。最後までユミルテミルの策にはまらず、再び逆指名を手にしたほえらがサイドを取り切って勝ち。 

 
 

対戦表(2周終了時点)

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2周終了時点での概況

2周終了時点でかなりたくさんのデッキが出ました。相手に合わせてデッキコンセプトから考えるプレイヤーも多く、対戦レポには書ききれないほどの対策が練られていました。

対戦後の感想戦では、その対策内容や想定したプレイスタイルなどを公開して検討され、次周以降の対策やデッキ選択が一層難しくなっていきました。さてさて、3周目以降はどんな展開になるのでしょうか?

現状はほえらさんとユミルテミルさんが2勝を挙げてややリード。おや、少し出遅れているプレイヤーもいるようですね・・・?

 

 

<対戦編②につづく>

m-pcgclassic.hatenablog.jp

 

第一回フォレトス研究所杯所長戦【紹介編】

古の紙束を巧みに扱う玄人が集う秘密結社、フォレトス研究所。

この秋、これまで空位であった所長の座をかけ、総当たり戦が行われる。

癖や特徴をよく知る同僚との真剣勝負。

デッキ選択からプレイングの癖まで含めた研究・対策は奏功するのか?

戦いの果てに、いったいどんなドラマが待っているのか?

一瞬たりとも目の離せない戦いが、いま始まる――

 

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1分で描いた大会イラスト

 

 

 

 

はじめに:この記事について

この記事を含めた一連の連載は、今秋およそ2か月にわたって行われた「第一回フォレトス研究所杯所長戦」の対戦レポになります。次回以降の対戦編も含めて数回の連載を予定しています。

 

かなりクローズドな大会で、参加者も公募していなかったため、当初は記事を公開する予定はありませんでした。しかし特殊なルールのもと、長い期間にわたって行った大会のため、その貴重な記録として、また大会中の高揚感や勝敗の一喜一憂を共有するものとして、意義のある記事になればと思います。

 

 

コンセプト 

2020年はカードショップや施設で対面でのカードゲームをするのが難しい状況で、代替としてSkype上の大会がいくつか見られました。その中で、むしろ【Skypeだからこそ】楽しめる方法を模索するうち、もともと構想していた【旧裏でBO3をやりたい】【旧裏でプレイヤーメタ合戦をしたい】という願望と合わさってできたのが今回のルールです。

 

Skypeだからこそお互いの日程が合えば対戦できるし、他のプレイヤーの観戦もできます。一方で、対戦の振り返りや対策の共有といった検討の時間も大事にしたかったため、会話のスムーズさを重視して人数はかなり絞らざるを得ないと思いました。

 

モデルとしたのは将棋のタイトル戦です。将棋ではあらかじめ日程を決めて番勝負を行い、観戦者も控室やテレビの前であれこれ検討し、対局後は感想戦(対戦の事後検討)を行います。これを旧裏のBO3(2本先取の三番勝負)でやろうと思いました。

旧裏は一戦一戦が長時間になりやすいゲームなので、BO3は対面大会では難しいですが、対戦者同士の予定さえ合えばよいのでハードルが大きく下がっています。

 

せっかく将棋のタイトル戦をモデルにしたのだから、大会形式は順位戦(名人タイトルの予選)をまねて総当たり戦にしています。プレイヤーメタ合戦も存分にやりたいので全員と当たれたほうがおもしろいですし。

というわけで、次項でルールの概要を説明します。

 

 

ルール

●レギュレーションは旧裏新殿堂に準拠。その他、対戦中のルールはSMBに従う(ただし時間制限は設けない)。
●対戦者同士で事前に対戦日を決めておく(相手の研究期間は1週間前後をめやすとする)
●デッキのシャッフルは、3つの山に分け、トップにする山(あるいは上から積む順番)を相手が指示して行う。
●2本先取の3番勝負の旧裏。どちらかが2本先取した場合、3戦目は行わない。
●デッキ選択は1戦ごとに、互いが画面外でデッキを用意したあと、一斉に提示する。提示後のデッキ交換は認めない。
●3番勝負内での各対戦の勝利は、1つにつき「勝ち点」として記録する(例:1-2で番勝負負けなら勝ち数0勝ち点1)。
●使うデッキはレギュ内なら1戦ごとに自由に変えてOK(変えなくてもよい)。
●対戦は原則全員が参加している部屋で行う。対戦日が決まっているので、参加者は自由に観戦して情報収集をしてよい。
●上位2名の「勝ち数」が並んだ場合は、その2名で決勝戦を行う。上位3名以上の勝ち数が並んだ場合は、「勝ち点」の合計が多い順に序列をつけ、トーナメント戦を行う。例えば3名なら序列2位3位で準決勝、その勝者と序列1位が決勝を行う。

優勝者は「秘密結社 フォレトス研究所」の所長を名乗ることができる。

 

 

フォレトス研究所について

そろそろ「フォレトス研究所」について紹介しておきましょう。

設立のきっかけは下記のツイートから。

 

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「ただしフォレトスは除く」

一連のツイートに興味を示した人々がSkypeグループに集められ、ニコタマ談議に花を咲かせた翌日、グループ名が何者かの手によって変えられていたのでした。

以降、この研究所ではしばらくの間フォレトスを研究し、それに飽きて以降は構築やプレイングを高め合っています。

 

 

プレイヤー紹介

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これに筆者を加えた7名で開催

対戦表の順番に出場プレイヤーを紹介します。

「注目デッキ」は、前評判でよく聞かれた、そのプレイヤーのもつ強力なデッキを掲載しています。注目デッキは大会でどれだけ登場するのでしょうか・・・

 

 

すどうっど

2019年、ひたすらにわるラフポルタ―を使い続け、対策なき者を絶望の底に陥れたプレイヤー。彼の影響で、2020年の大会ではププリン(いわゆる”生命保険”)の採用率が異様に高まったほど。対戦前に「ちゃんと”生命保険”に加入してる?」と彼に言われるだけで寿命が縮む。ブログの記事数の多さからもわかるように研究熱心であり、今大会のメタ読みにも大いに期待がかかる。

注目デッキ:Sudowoodo式鋼ラッキー

note.com

 

  

ユミルテミル

マイナーカードを無理なく妥協なく組み込んで強力デッキを作り上げてしまう独創性の鬼。「考えたこともなかった」デッキから、「考えたけどそこまで詰められなかった」と悔しくなるデッキまで、彼のnoteから学ぶことは多い。また、最近の関西旧裏大会では驚異の優勝率を誇る。めったに判断を誤らないため極端にプレミが少なく、感想戦での指摘は急所ばかり突いてくる(痛い)。

注目デッキ:カツリザノズク

note.com

 

 

まくらぎ

私。主催者。オールマイティにデッキを組んでいるようで、実は上手に扱える「型」がそう多くないのは公然の秘密。オーキドが絶望的に引けないくせにクルミオーキド型を好む。自他ともに認めるコイン運の悪さは、特にベイビィ対面で真価が発揮される。他の参加者に対しての勝率は良いほうで、なんだかんだいいところまで行けるんじゃないかと思っている。

注目デッキ:縹グドラべトン

m-pcgclassic.hatenablog.jp

 

 

ほえら

並外れたプレイングと引きで、次々に細い攻めを通していくプレイヤー。一つ攻めパターンをつぶしても、すぐに別の攻めパターンが出てくる不思議。しかし彼のデッキをほかの人が使うとだいたい事故る。逆に彼に他の人のデッキを使わせても強いから困る。研究所の第一次フォレトス倦怠期(?)には、わるいダグトリオ研究によってフォレトス再評価の流れを作り出した。

注目デッキ:エリバナゲンガー

note.com

 

 

ぷー

旧裏再開は今年のことながら、研究所の活動を通してぐいぐい実力を伸ばしている成長株。序盤運びに安定感が出たことで、優位盤面で押し切る展開が増えた。その関係もあり、先手をとれる高火力ビートデッキを得意とするが、今大会ではどう出るか。ベイビィが大量に入っているデッキもあり、筆者は1体に10ターン以上足止めされた苦い苦い思い出がある。

注目デッキ:高槻の下水道

puuu3.seesaa.net


 

あさりのみそしる

変態デッキのスペシャリスト。研究所の活動では、彼の変態デッキから火が付いた研究が数多くあるが、変態度では結局彼のデッキに及ばないのが通例である。癖のあるカードを活用して実戦で勝てるデッキにする腕は一級品で、変態度よりも構築の美しさが勝るものもみられる。なお、大会では勇気と豪運をもてずに変態デッキは握らないと言われるが、詳細は不明。

注目デッキ:錯乱グドラ

jetome-magneton.hatenablog.com

 

 

マコマート

ピクシーと逆指名に絶対の信頼を置く関西旧裏の雄。エリカ×n→ナツメの眼×nでほしいカードを無理やり引き当てる力をもつ。速攻型デッキを好み、攻めのパターンは読みやすいものの、理想展開を受けきるのは至難の業。また、中終盤の粘りも正確で思い切りもよく、速攻がガス欠になったと侮ると痛い目を見る。なお、藤原はづきスリーブにも絶対の信頼を置いている。

注目デッキ:ヘルガーピクシー

 

 

対戦表

Excelのランダム配列で順番を決定。
●振ってある番号は対戦順のめやす。同じ参加者が連戦しないように調整しています。
●対戦予定日は基本的に互いの合意があれば決定できます。ただ、たとえば1巡目の対戦が終わりきらないうちに3巡目の対戦が始まるようなことは避けるようにします。

 

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大会開始前(サンプル結果入り)


おわりに:大会開始前夜

1週目の日程合わせの結果、初戦はほえらvsまくらぎに決定。

大会の出来を占う初戦。参加者も観戦する中で、勝ちたいのはもちろん、恥ずかしい戦いは見せられませんし、先を見越した情報公開やデッキ選択が必要になってきます(たぶん)。

前日まで使うデッキを悩んで、試合当日に臨みます。

さてさて、どんな大会になるのでしょうか。

 次回からは対戦編を数回に分けてお送りします。

 

 

<対戦編①>

m-pcgclassic.hatenablog.jp

<対戦編②>

m-pcgclassic.hatenablog.jp

【CL横浜2021環境】3手詰めパーフェクション

旧裏ブログですが、たまには現行スタンの話を。

年明けからジムバトルにはずっと出ていませんでしたが、CLには出ようと現行のデッキもさわっていました。まあまた抽選落ちてしまったのですが・・・

 

ということで、もし抽選通っていたらCL横浜で使おうかと思っていたミュウミュウデッキの紹介です。

 

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デッキレシピ

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3手詰めパーフェクション


 

コンセプト

 

アローラサンドパンGXの「ニードルストームGX」を使って広範に100点をばらまき、そのダメカンを利用してミミッキュGXの「ぽかぽかフォール」やニャスパー(かわいい)の「イヤーキネシス」でどれかを落とすという戦略のデッキです。複数のポケモンを回復させるカードがないため、「相手が何もしなければ次で勝ち」の状況を作りやすいのが強みです。

 

先攻なら2ターン目にレシリザの「フレアストライク」を狙い、3ターン目のニードルストームGXでVmax1体を落とせる計算。後攻なら1ターン目からソルガレオGXの「ターボストライク」でベンチのミュウミュウを加速し、2ターン目は対面次第になります。

 

ニードルストームGXはダメカンが乗っていないとダメージを与えられないため、ガラルジグザグマギラティナを回収ネットで使いまわして乗せていきます。ギラティナの使いまわしはヨーロッパで流行していた戦術とのことで採用しましたが、思いのほか強力です。サイドプラン3-2-2を要求するデッキに対しては、ジラーチ等に10点乗せておくと3-2-1で勝てるようになります。

なお、9月の新弾で登場した「望遠スコープ」はニードルストームGXと相性がよさそうですが、この加点がなくとも「ぽかぽかフォール」で落とせる圏内なので、あまり意味がないかなと考えています。もっとも、「大きなおまもり」も小ズガ相手ではほとんど意味をなしませんが・・・

 

 

構築上のポイント

基本的に、序盤はなんとしても溶接工を使いたいデッキのため、その他のドロサポは削り、ミュウツーで使いまわしもできるようにしています。ポケギアはダート自転車とも迷いましたが、溶接工重視ということで。

 

パーフェクションで水技とフェアリー技を使ううえ、トラッシュしたいカードが多いのでオーロラエネルギーを最大数積んでいます。最近は特殊エネ破壊のギラティナや、ザマゼンタVもよく見かけるので、使いやすい反面弱みを抱えていると言えます。一部基本エネに代えてトキワの森を入れるのも手ですが、巨大なカマドのデッキ圧縮力を生かすことを優先しています。

 

レシリザは最初リザテルだったのですが、ターボストライク120点と足して対面のVmaxを落とせる火力が欲しかったため変更。「げきりん」の火力もあなどれず、アローラサンドパンGXがサイド落ちした際はレシリザの技をメインに使うことになります。

 

ゲッコウガGXは主にジュナイパー等の対策になりますが、場合によっては特性で場に出して、サイドプラン3-2-3を要求することも視野に入れています。とはいえ基本的にデデンネGXやクロバットVを惜しみなく出して展開するので、対戦が長引くと負けやすくなってしまうのですが。

 

 

抱える問題点

大きな問題点としては、キーカードのサイド落ちでプランBが取りづらいことがあります。特にアローラサンドパンGXがサイド落ちすると、サイドから引くまで対面を倒す戦いになり、Vmaxに引けを取りがちです。その点のケアとして、マオ&スイレンが1枚入っていてもいいかなと思います。

 

また、ジラーチを入れず、ドロサポも絞っているため、リセットスタンプに弱いです。理想はニードルストームGXでサイドを4枚くらいとって勝つことですが、コンセプトとしてそうなりにくいのが実情です。そして手札が残っていたとしても、3エネ起動のニャスパー(溶接工要求するのかわいい)、ぽかぽかフォールのオーロラエネ要求など、決めたいときに引けるかどうかという点でも難しさは残ります。

 

なお、非V・非GXのデッキでは苦戦を強いられます。ダメカンをばらまく技がないため、ガラルジグザグマ等をうまくまわしてベストなタイミングでニードルストームGXを撃ちたいところですが、小ズガにミュウミュウを2体倒されるほうが早そうです。

 

 

おわりに

アローラサンドパンGXを使いたいと思ってあれこれ考えていたときに、ミミッキュGXとの組み合わせを思いつきました。「相手が何もしなければ次で勝ち」の発想は将棋の”詰めろ”にあたり、そこから着想を得ました。デッキ名の「3手詰め」は正確には違うのですが(正しくは3手詰めろ)、まあ通りがいいのでそのようにつけています笑

 

デッキの回り方に左右されることも多いのですが、うまくいけば相手に関係なく”詰めろ”を押しつけられるので好きなデッキです。ぜひCLで使いたかったものです・・・

CL横浜が目前となりましたが、何かしらの参考になれば幸いです。