デッキレシピ:でんせつのかせきデッキneo
ポケモンカードGBシリーズ最強のカードと名高い、「サンダーLv.68」。
その最強カードを擁しながら、腐らせてしまっていた原作のデッキが「でんせつのかせきデッキ」でした。今回はこのデッキの大枠の特徴を継承しながら、現代旧裏において実戦的なデッキを作っていきます。
少し長めの前書き
サンダーLv.68はとんでもないチートカードで、デッキのロマンは広がりますが、オフ会等では基本的に使用できません。そのため、「でんせつのかせきデッキ」についても、おもしろいとは思いつつ、特に意識していませんでした。
そんなある日、とあるオフレポ記事(下記リンク)で、なぜか「でんせつのかせきデッキ」の使い手・スティーブの画像で私が紹介されました。私は「ミー」とか「ヘイユー!」とか言ったりしないので、おそらくグランドマスターの中で消去法的に選ばれたのだと思いますが。
なかなかおもしろい記事だったので、キャラを似せることはできなくとも、デッキでスティーブらしさを演出できたらと思い、「でんせつのかせきデッキ」を研究し始めます。
今回参考にしたのは、サンダーLv.68を使いつつ現代版にアレンジしたうっどさんの記事(下記リンク)です。原作のデッキの惜しさや、サンダーLv.68の強さはこれを読めば十分わかると思います。
コンセプト(継承する特徴)
原作(GB2)でのレシピは以下になります。
ビリリダマ Lv13 3
マルマイン Lv35 2
エレブー Lv35 4
サンダー Lv28 2
サンダー Lv68 2
プテラ Lv28 2
いいきずぐすり 1
エネルギー回収 2
オーキドはかせ 2
化石の発掘 2
きずぐすり 2
ギャンブラー 1
なにかの化石 4
パソコン通信 1
プラスパワー 2
ポケモンいれかえ 2
マサキ 2
夜の廃品回収 1
雷エネルギー 21
無色2個エネルギー 2
原作から継承できそうな点を抽出し、コンセプトとして検討します。
①エース単騎で戦うプレイスタイルをとらない
②小兵がなにげにうるさく働く
③お互いのベンチにダメージが飛ぶ
④プテラはゆっくりでもOK
①エース単騎で戦うプレイスタイルをとらない→〇
今回は現代旧裏でも実践的なデッキにするのがねらいなので、サンダーLv.68は不採用です。代わりに採用するサンダーを考えてみても、単騎がベストのものはないので、このコンセプトは自然確定です。
②小兵がなにげにうるさく働く→〇
原作ではエレブーやビリリダマ(R団)がスターターで活躍します。主力のサンダーが立つまでのつなぎ役は必要不可欠ですし、このコンセプトも自然確定でしょう。単につなぐだけでなく、プテラロック下で輝きかつ中盤以降でも活躍チャンスのあるカードを採用したいところ。
③お互いのベンチにダメージが飛ぶ→〇
サンダーLv.68は採用せずとも、原作のように互いのベンチにダメージが飛ぶ派手な攻撃は実現したいところ。アタッカーとして本命のサンダー(拡張シート赤)は、自分のベンチに30点降らすリスクを抱えており、コンセプトの半分に合致します。自分のベンチダメージで化石が吹っ飛ぶ原作のシーンも再現できそうでなかなか好感触。
④プテラはゆっくりでもOK→×
原作では、当時のカードプールの影響もあり、プテラがゆっくり立つ構築になっています。しかし、現代旧裏でプテラに殿堂6点も割きながら順調に進化を許してしまっては勝負になりません。ここは最短でプテラを立てるコンセプトでいきます。一方で、プテラを最短で立てるということは、序盤からプテラを呼ばれる・縛られるリスクにさらされることになり、そのケアをどうするかということもテーマに上ります。
そして、これらのコンセプトに基づいて作成したデッキがこちら。
デッキレシピ
3 エレブー(拡張シート赤)
2 サンダー(拡張シート赤)
1 ライコウ(neo3)
1 プテラ(化石)☆☆☆☆☆☆/★★★★★★
1 ルギア(プロモ)
1 コラッタ(R団)
1 ムチュール(プロモ)☆/★
4 オーキドはかせ
4 ウツギはかせ
4 マサキ
4 クルミ
1 ナツメの眼
2 ポケモン交換おじさん
2 礼儀作法
2 ポケモンいれかえ
1 ポケモンぎゃくしめい☆/★
2 夜の廃品回収
4 なにかの化石
3 たまごの化石☆☆☆
2 ポケモン回収☆☆
2 ディフェンダー
2 学習装置
1 きのみ
1 ロケット団の特訓ジム
10 雷エネルギー
ーーーーーーーー
杉並殿堂2020☆:13/8
新殿堂 ★:8/8
高槻殿堂 NG(ルギアが禁止、殿堂超過)
基本的な動き
プテラ下でエレブーが下準備する
相手に進化される前にプテラを出し、エレブーで「ひらいしん」でマーカーをばらまいていくのが序盤の基本戦術です。スイカさんのカードランクでも紹介されている組み合わせですね。ひらいしんマーカーは一度乗ると、場を離れるか進化・退化しない限り落ちません。2エネの「かみなりショック」は、前に10点、ひらいしんマーカーが乗っているポケモン全員に20点で、ベンチに継続してダメージを飛ばせます。プテラの天敵・ププリンを出されても、一応圧力をかけられます。
プテラを1ターン目で出しにいくか否か
コンセプト④で、プテラを最短で立てるとしましたが、実際は最短でなくてもよい場合が多いです。1ターン目に立てるためには「たまごの化石」のコイン成功が必須ですが、先攻をとっていたり、後攻でも相手の展開が遅れていたりしたら別に2ターン目でもいいわけです。
仮にたまごの化石を4投していたとしても、最初のターンに引き、しかも表を出す確率はさほど高くないので、今回は3枚にしています。それが成功するに越したことはないのですが、そのために山札を掘りすぎてしまっては、ひとたびロックをすり抜けられると後がもちません。
ただし、どうしてもこのターンにプテラを立てないと厳しい、という場面はあるはずです。プテラがサイド落ちをしていると、せいぜい一枚しか入らないロケ参を探してコラッタという流れは1ターンでは厳しすぎるので、コラッタだけ採用。1/6の確率でプテラがデッキに戻ることに賭けます。なお、コラッタはこのデッキ唯一の1エネ20点を出しうるアタッカーでもあります。
エレブーの次はエレブー、またはサンダー
エレブーが倒されたら、相手のバトル場次第でエレブーかサンダーを選択します。打点調整でムチュールをはさむ手もありますし、ライコウの「いなびかり」が効果的なときはそれも考慮に入れます。
プテラを呼ばれたときの対応
プテラをたまごの化石で出していた場合は、あらかじめなにかの化石を用意しておけば、ポケモン回収→ベンチの化石を進化、という回避ができます。また、プテラが前にいることで逆指名を撃ちやすくなるのは意識しておきたいところ。あとは2積みの入れかえでなんとか頑張り、あまりに足枷になるようなら途中で回収で退場させます。
採用を検討したカード
オムナイト・カブト
化石ギミックはデッキスペースを食うので、本来ならほかの化石パーツも入れて戦術の幅を広げたいところです。「かせきのみちびき」オムナイトは、化石を無限回収できるので、バトル場が劣勢の時の時間稼ぎができます。ただし、少し長期戦寄りのデッキになるのと、なにより置物が1つ増えてしまうのがネックです。入れていた時はピチューやヤミカラスで痛い目を見ました。
「かせきか」カブトは、コイン表ならなにかの化石の上の進化カードをはがして回収できます。つまり、化石から進化したプテラがバトル場に呼ばれた場合、化石に戻してトラッシュすることによってプテラを回収することが可能です。しかし、化石の消費が激しくなるため、オムナイトなしでは1~2回しか実現せず、それだけのために枠を割けませんでした。
イーブイライン
原作でもGBのスティーブはイーブイとサンダースを採用しています(このとき化石は不採用)。サンダーまでのつなぎで、プテラ下でも進化できるエナジー進化イーブイを採用するプランも十分にありました。
第一候補はわるいサンダース。1エネ20点のえんまく効果は攻撃的で、プテラ下で特に強力です。HP50ともろいこと、エナジー進化がコインであることから採用しませんでしたが、やさしいサンダースやわるいブースター(らくらい30点を利用)も入る余地があり、 バリエーション豊かになるのは魅力でした。
エネルギースタジアム
スタジアムは最初抵抗力低下ジムを使っていましたが、ドンファンにはどうやっても勝てないし、わるいバンギラス程度ならルギアでどうにかなるので、入れる意味があまりありません。今回は逆指名多投環境を鑑みて、回収や入れ替えが厚いことを強みに特訓ジムを積んでいます。
他方で、このデッキは夜廃が2枚しかなく、エネを要求するカードも多いことから、エネ繰りに苦労する場面があります。エネスタを採用すればそこがマシになるかなと考えましたが、相手の助けになるリスクのほうが大きいとみて不採用。
いいきずぐすり
原作でも入っている回復カードで、個人的に信用しているカード。しかしエネ要求の多いこのデッキでは、劣勢の時に使うタイミングがありませんでした。代わりにきのみを1枚入れていますが、ちょっと中途半端かもしれません。
使用感・弱点
やはりプテラ次第です。1ターン目でプテラが立っても、ププリン・まきベトを進化するタイミングに合わせて使われたり、ピッピやタケシのマンキーで呼ばれ続けると厳しいものがあります。逆に、そうした対策札がない相手にはかなり優位に展開できます。エレブーで悠然とひらいしんマーカーを撒き続けるのは楽しい。
また、プラパがなしで打点調整がしづらいぶん、ムチュールでカバーしようとしていますが、ポケセンや回収を多く積んでいるデッキ相手では最後の一押しが間に合わず厳しくなります。
流行りのトレーナーロックに対しては、先攻勝負になるでしょう。コダックならエレブーが2ターンで処理できるので(エネがあれば)後攻でもチャンスはあります。
おわりに
自分のコイン表率が相当低いことを自覚しているにもかかわらず、コインの出来に左右されるデッキを作ってしまいました。ただ、最低限必要なコインのみにとどめたため、プテラの成功率は案外高く、使っていて楽しい展開になることが多かったです。
仕上がりに手ごたえを感じたので、スティーブを私のアイコンにあてがった張本人にこのデッキをぶつけたところ、展開上は優位に運んだのですが、ピチューのベイビィ判定で5ターン裏を出し続け、その間パチパチされまくって負けました。
This is MAKURAGI.
ヘイ ユー !ミーがなぜ勝てなかったかわかりマスかー!?それはデスねー、プレイヤーがMAKURAGIだった。それがすべてデスよ……
THE END
第一回フォレトス研究所杯所長戦【追記編】
古の紙束を巧みに扱う玄人が集う秘密結社、フォレトス研究所。
今秋、研究所内でおよそ3か月にわたって行われた所長戦について振り返ります。
対戦レポは前回で完結していますので、今回は大会自体の反省や、参加プレーヤーについて書いていこうと思います。
紹介編はこちら。
対戦編①はこちら。
対戦編②はこちら。
対戦編③はこちら。
大会システムについて
BO3のルール
「旧裏でBO3をやりたい」というコンセプトから始まった大会で、目玉のルールです。普通の旧裏オフ会では時間がかかるため、なかなか実現しないものですが、実際にやってみた感想は、
とにかく疲れる
これに尽きました。1戦60分と見積もっても、3戦やると同じ相手と3時間。今回のルールでは時間制限を特に設けなかったので、だらだら考えずとも長引きがちでもありました。
さらに相手の特徴や癖をメタるというサブコンセプトもあり、デッキ構築と回し方の把握にもエネルギーをとられます。そのため、リーグ戦前半はものすごい熱気と準備量で白熱していたのですが、後半はややガス欠となった感が否めません。準備量が勝利に直結するわけではないですし。
一方で、BO3らしい逆転劇や、疲れるからこそのデッキ選択など、やはりおもしろい面はいくつも見られました。特に、「デッキは変えても変えなくてもよい」というルールにしたことで、連投で突っ張ったり、連投ない読みのデッキ選出をしたりといった作戦も見られたのは、旧裏の奥深さが増したようでうれしいことでした。先攻有利の旧裏ですが、「負けたほうが次戦先攻」というルールを設けなかったことも、デッキ選択の幅が狭まらなかった理由だと思います。
感想戦の充実
Skypeグループ上で対戦を行い、メンバーが観戦できる中で対戦するのは、今大会に限らず研究所でやっていたことですが、かなりプレイング向上に寄与すると思います。
対戦後に観戦者(第三者)がアドバイスや質問をし、場面を振り返るなかで「自分ならこうする」「だったら〇〇を増やしたほうが・・・」といった検討をするのは非常に有意義です。
今大会では「対戦相手の特徴をどう見たか」「どんなカードが効くと思ったか」など、”メタ読み”の観点からも感想戦ができたのが楽しかったです。自分の特徴や、どのデッキが強いと思われているかなどがわかるのは勉強になりますね。
参加者の制限(クローズド)
今回、かなりクローズドな大会で、参加者は公募しませんでした。人数をあらかじめ絞らなければならない開催システムであるうえ、コンセプトが特徴的であるため、トラブルを最小限に行う自信が主催の私になかったためです。他のプレイヤーの方々には申し訳なかったですが……。
日程合わせ
Skypeだからこそお互いの日程が合えば対戦できる、というのを頼みに始めましたが、これも難しさがありました。フォレトス研究所は旧裏好きが集まっていますが、決してみんな年がら年中旧裏ばっかりやっているわけではありません(よく誤解されるので一応)。
あくまで趣味なので、忙しい時期もありますし、旧裏モチベがあがらない時期もあります。しかし、その中でも今大会期間中は対戦を組み、そのための時間を作らなければならないのでした。主催として日程の催促をするのも申し訳ない気持ちがありましたね。この点で、長期にわたる大会を行う難しさを感じました。
今大会での出場プレーヤー私感
紹介編で出場プレーヤーの紹介をしたところ、今大会終了後にまた書いてほしいとリクエストをもらったので、僭越ながら今大会期間の私感を簡単に書いておきます。
すどうっど
今大会屈指の量のメタデッキを作り上げ、大会を盛り上げたプレーヤー。メタの質もそれぞれに高く、まんまとプレイヤーメタを食らった参加者はひとたまりもなく敗戦している(筆者も被害者の一人である)。もともとわるラフやカスミウィニーといったロックや速攻を好むイメージがあったが、鋼ラッキーでSMB予選優勝を飾って以降、”受けて詰ます”傾向がより色濃くみられるようになった。下記のような、どんな相手でも受けるデッキは象徴的だが、そうでないデッキにおいても終盤の粘りがよりしつこくなった。くすぐりマシーンは基本装備である。
ユミルテミル
今大会でも安定して高い実力を発揮。基本的には既存デッキを微調整して対戦相手に合わせていたが、遊び心のある新デッキでもしっかり勝ちを収めた。プレミが極端に少ないプレーヤーであるが、それを根底で支えるのはリソース管理のうまさであろう。”待ち”のタイミングをはかるのが非常にうまく、余計なことをしない。マイナーカードの採用が注目されがちだが、下記のスライのようなシンプルな構築をきれいに回すプレイングに学ぶことも多い。大会期間中も研究所内の練習対戦に引っ張りだこで、”テミル師”と呼ばれるに至る。
まくらぎ
私。全敗。主催者。リーグ前半はいい勝負が続いていたが、後半は無残な負けが目立つようになった。というか今大会以外の旧裏でもまったく勝てなかった時期である。コインやサイド落ちの不運を嘆いても仕方ないが、メタ読みまで裏目に出てまったくいいところがなかった。しかしプレイングが追いついていないのも事実で、今大会ではほとんど下記デッキでしか勝利できていない。自分の得意型を見つめ直すいい機会となった。
ほえら
今大会ではどんなデッキにも対応できる柔軟性が光った。一度使ったデッキはあまり使わずにメタの的をしぼらせず、手持ちのデッキだけでなくほかのプレーヤーのデッキやそのアレンジ版も器用に使いこなして勝ちを積み重ねていった。対戦中、「あ、プレミした」とよく発言するが、彼においては数ある攻めの1つを失ったに過ぎず、数ターン後に厳しい展開を押し付けられるのが常である。攻め筋の多さとその実現可能性の高さが彼の強さの特徴であろう。下記の鋼ラッキーは彼のデッキの中でも特に選択肢が多く、所長戦においてもきわめて強力だった。
jetome-magneton.hatenablog.com
ぷー
今大会の優勝者。今大会を通してミニスカ4投のエンテイファイヤー(下記では1枚パソ通)という強力なデッキを練り上げ、持ち前の豪運と相まって猛威を振るった。基本的に彼との対戦は先攻ミニスカエンテイ3~4エネ加速からのスタートである。この構築が確立したリーグ後半は、どのプレーヤーもこのデッキを意識せざるを得ず、しかも対応しきれないことがほとんどだった(筆者も被害者の一人である)。さらにはリーグ戦を通して全体的なプレイングも向上し、このデッキ以外でも勝率が高い。優勝をかけた最終戦はリザードンデッキで勝利を収めた。
あさりのみそしる
今大会はいまいち振るわず、主催者と最下位争いを繰り広げることとなった。誰もが認める実力者ではあるが、今回はデッキ選択が相手にかみ合っていなかった印象(もちろん筆者ほどではないが)。また、彼はもとより殴り合いを専門としていない。かわし、抑制し、無効化することに快楽を覚える特殊性癖を有し、それがそのまま彼の強さにつながっている。その特殊性癖が構築の美しさに昇華されたのが下記の錯乱グドラであり、おそらく全参加プレーヤーが強く意識していたと思われるが、あえて握ることは多くなかった。
jetome-magneton.hatenablog.com
マコマート
ピクシー、逆指名、ヘルガー、キュウコン……代名詞と言えるカードがいくつかあり、今大会もっともメタ読みがしやすいと思われたプレーヤー。基本戦略は逆指名とプラパで殴り勝つこと。「それをメタるには……」とどのプレーヤーも考えたはずだが、対策されても殴り勝ってしまう強さをもつ。ひとたび理想形にされると逆転は容易ではない。ナツメの眼を多投する傾向にあり、それもあってか彼の逆指名は無駄に落ちない。なお、リーグ戦前半に絶対の信頼を置いていた藤原はづきスリーブは、後半になって登場機会が激減した。
おわりに
所長戦を大会システム面、参加プレーヤーの印象面から振り返ってみました。
以上で所長戦の連載は終了です。期間が長いイレギュラーな大会でしたが、そのおもしろさの一端でも伝わったら幸いです。ご愛読ありがとうございました。
私は勝率を上げるべく精進します……。
※以下、連載のリンク
<紹介編>
<対戦編①>
<対戦編②>
<対戦編③>
第一回フォレトス研究所杯所長戦【対戦編③】
紹介編はこちら。
対戦編①はこちら。
対戦編②はこちら。
引き続き、フォレトス研究所杯所長戦の対戦の模様をお送りします。対戦はいよいよ大詰め!前回までの対戦表はこちら。
ここまでの展開
●現在3勝がトップで並んでいますが、ほえらさんだけあと2戦を残しています。よって2戦とも勝つことで、単独5勝の自力優勝がありえます。他の3勝勢はあと1戦で4勝目を狙いつつ、ほえらさんの負けを祈ることになります。
●もし勝ち数が並んだ場合は、個々の対戦で勝った数(勝ち点)が多い順に優遇した決勝トーナメントを組むことになります。詳しくは前回記事を参照。
対戦レポ
●10/31 ほえらvsあさりのみそしる
残りを全勝してそのまま優勝を決めたいほえらさんの前に立ちはだかるのは、ねじり合いのプレイングに定評のあるあさりのみそしるさん。互いにじっくり組み合う名勝負の予感・・・
●11/8 ぷーvsまくらぎ
●11/8 ユミルテミルvsマコマート
●11/22 ほえらvsすどうっど
いよいよ迎えたリーグ最終戦。ここでの勝敗の分岐は以下の通りです。
a.ほえらさんの勝利
→ほえらさんが単独5勝で優勝b.すどうっどさんの勝利
→ほえらさん、すどうっどさん、ぷーさん、ユミルテミルさんが4勝でトップタイとなり、決勝トーナメント開催
最終戦にふさわしい大一番。果たして勝負の行方は・・・?
①ほえらは誰も予想しなかったミニスカエンテイファイヤー。対するすどうっどは受けに特化したデッキで、まひやねむりを効果的に使って足止めをかけていく。ほえらはエンテイの「おたけび」がうまく機能せず、状態異常も相まってペースがつかめない。そのうちにすどうっどがサザンラプラスに鋼エネを4枚貼りきって盤石の体制。その後くすぐりコンボは失敗するも、最後はわるいバンギラスの「やまくだき」でデッキを削り、すどうっどのLO勝ち。
②後のないほえらはゲンガーラインの鋼ラッキーで勝負。すどうっどはグドラピクシーで分の悪い対面。「ポルターガイスト」の打ち合いで牽制しながらチャンスをうかがう展開の中、ほえらの鋼ラッキーが完成。サイドを取り切る見込みのなくなったすどうっどはあえて相手を倒さず、エイパムが入るベンチスペースを作らないプランをとるが、結局ポケモン回収でスペースを作られてしまう。それでも粘り強く戦ったが、最後はほえらがわるいゲンガーを完成させてサイドを取り切って勝ち。
③2戦目がかなりの長丁場となったが、すどうっどはまたも長期戦志向のキョウのベトベトンデッキ(テミルべトン)。ほえらはわるクロストライクで短期決戦を狙うが、先手も引けずに不利な対面に。ほえらのストライクが動き出す前にすどうっどがエネルギーリムーブを決め、一方的に展開したすどうっどがそのまま勝ち。皮肉にも、ほえらが最後まで使うか迷っていたデッキは、今回の相手にも相性のいいフォレトスデッキだった。
リーグ戦結果
これにて所長戦リーグ戦の全日程が終了。
そして、4勝を挙げた4名がトップタイとなり、決勝トーナメントの開催が決定!!!
もつれにもつれ、4名での決戦となった所長戦。勝ち点劣勢からの下克上はあるのか??エクストラステージスタートです!
おわりに
3回にわたった所長戦の対戦レポ、ついに完結しました。ご愛読いただき誠にありがとうございました。文章ばかりの記事でしたが、お楽しみいただけたら幸いです。また、本企画に参加いただいたプレーヤーの皆様にも厚く感謝申し上げます。
本大会の振り返りや期間中のプレーヤー私感は、追記編に書いています。
よろしければこちらもどうぞ。
第一回フォレトス研究所杯所長戦【対戦編②】
紹介編はこちら。
対戦編①はこちら。
引き続き、フォレトス研究所杯所長戦の対戦の模様をお送りします。
前回は、単独3勝を狙うユミルテミルさんをほえらさんが倒して、両者が2勝のトップタイ。今回はどんな展開を見せるのでしょうか・・・?
対戦レポ
●10/2 すどうっど2-1まくらぎ
●10/3 マコマート2-0ぷー
●10/9 ぷー2-1ユミルテミル
●10/10 すどうっど2-1あさりのみそしる
●10/14 ほえら2-0マコマート
●10/15 あさりのみそしる2-0まくらぎ
●10/16 ぷー2-1すどうっど
●10/22 ユミルテミル2-0あさりのみそしる
みなさん、いよいよお別れです!トレーナーをロックするユミルテミル連合は大ピンチ!しかも!先行ワンキル悪エネプラパプラパへなへなタックルありがとうございました形態へ姿を変えたエリカのマダツボミが、ゴースに襲い掛かるではありませんか!果たして!全宇宙の運命やいかに!機動武闘伝Gガンダム 最終回「Gゴッドガンダム大勝利!希望の未来へレディ・ゴーッ!!」
●10/25 マコマート2-0まくらぎ
対戦表(最終ラウンド前まで)
概況・今後の上位争いの可能性
おや、まだ1勝もしていない人がいますね??
最下位争いもないままフィニッシュは悲しすぎますね・・・
それはさておき、非常にアツい展開になってきました。
現在3勝がトップで並んでいますが、ほえらさんだけあと2戦を残しています。よって2戦とも勝つことで、単独5勝の自力優勝がありえます。他の3勝勢はあと1戦で4勝目を競いつつ、ほえらさんの負けを祈ることになります。
規定上、リーグ戦終了時に勝ち数が並んだ場合は、勝ち点が多い順に優遇した決勝トーナメントを組むことになります。以下、今後の勝敗による展開の分岐を示します。
A.ほえらさんが2戦2勝→ほえらさんの優勝
B.ほえらさんがvsあさりのみそしるに勝ち、vsすどうっどに負け
→ほえらさんとすどうっどさんが4勝で決勝トーナメントに進出
C.ほえらさんがvsあさりのみそしるに負け、vsすどうっどに勝ち
→ ほえらさんが4勝で決勝トーナメントに進出
D.ほえらさんがvsあさりのみそしるに負け、vsすどうっどに負け
→すどうっどさんが4勝で決勝トーナメントに進出
B、C、Dの場合:
●ユミルテミルvsマコマートの勝者が4勝となり決勝トーナメント進出
●ぷーさんがまくらぎに勝てば4勝となり決勝トーナメント進出
……ということで、まとめると、
ほえらさんが2戦2勝しない限り決勝トーナメント開催決定
しかも顔ぶれが現時点でまったく不確定というのが面白いですね。決勝トーナメントをやる場合も、進出者が2~4名と幅があります。
今後の戦いは1戦も見逃せない戦いになりそうです。そして、すでに優勝の可能性のない、あさりのみそしるさんとまくらぎがどんな働きを見せるかにも期待してほしいところ。次回、いよいよ対戦編最終回です!
<対戦編③につづく>
第一回フォレトス研究所杯所長戦【対戦編①】
前回の記事(紹介編)はこちら。
今回からフォレトス研究所杯所長戦の対戦の模様をお送りします。
対戦レポ
●9/14 ほえら2-1まくらぎ
●9/17 あさりのみそしる2-1ぷー
●9/18 すどうっど0-2ユミルテミル
①ひかライソリティア(真スライ)をもってきたすどうっどに対し、それを読んでエネはがし+ハンデスができるカツリザノズクをもってきたユミルテミル。ミニスカートが決まりすどうっどの優勢かと思いきや、アンノーンEのトラブル(手札がないと引けない)でまさかの大ブレーキ。これが響き、徐々に盤面を良くしたユミルテミルが要のエネエネをはがして勝ち。
②すどうっどはワニカメパニック。カードパワーでの押し切りを狙うも、ユミルテミルはグドラべトンでこれを封殺にかかる。そしてすどうっど側はワニ・カメともにサイド落ちという悲劇。その後ギリギリのところでオーダイルをピックして粘りを見せるも、ユミルテミルが堅実に押し切って勝ち。
●9/23 すどうっど2-0マコマート
●9/24 ユミルテミル2-1まくらぎ
①先攻を引いたまくらぎは、スライでワンキルチャンス。しかしドロソはおろかエネさえ引けず、ピカチュウが棒立ちに。カツリザノズクをもってきたユミルテミルも、ホーホーしか並ばずに苦労する展開。まくらぎがその後数ターンドロソもエネも引けないうちに、ユミルテミルはカツラのリザードンを立て、ピカチュウを次々に落としていく。まくらぎはやさしいサンダースで凌ぎつつチャンスを待ち、LOまで見えてくるものの、ユミルテミルは「みやぶる」でダメ押しをしつつ確実に詰めていって勝ちきる。
②まくらぎはスライ読みで闘グドラべトン。対するユミルテミルはリザクロでべトンがつらい。しかしまくらぎはまたしてもはかせが引けず、グドラが立たないままべトンが落とされる。このままユミルテミル勝勢に思われたが、ようやく立ったグドラが突風とプラパでリザードを倒し、一転まくらぎペースに。途中、ベイビィ判定に4ターンほど足止めされて怪しくなったが、反撃もしっかり受けきってサイドを取り切り、まくらぎの勝ち。
③ユミルテミルはまさかの1戦目と同じデッキ。逆指名やカツラをいいタイミングで引き、まくらぎの育ちきらないヘルガーを落として優位な展開に。まくらぎはまたしてもオーキドを一度も引けず、逆指名を引けば逆転するチャンスを逃して以降はジリ貧となり、そのままユミルテミルの勝ち。
●9/25 ぷー2-1ほえら
●9/26 マコマート2-0あさりのみそしる
①殴り合い上等!と人生あまくんのカツウィン単をもってきたあさりのみそしる。それに対し、マコマートさんは得意のキュウコンマイン。HP90圏まで見た構築で、カツウィンを早々と落としたマコマートが機先を制し、そのまま勝ち。
②あさりのみそしるはわるいレアコイル入りグドラ。序盤から積極的に動き、マコマートのデルビルをヤミカラスで倒していく。しかしマコマートがピクシーで見事にリターンを決めていく。あさりのみそしるはグドララインがなかなか立たない中、わるいレアコイルに望みを託すも、想定より早く落とされ万事休す。完成したヘルガーを止める札がなく、マコマートがそのままヘルガーを無双させて勝ち。
●9/27 ほえら2-1ユミルテミル
①ほえらはスライまで想定したグドラべトン。対するユミルテミルは受けに特化したあさりUDON。ユミルテミルはべトンでアンノーンや壁ポケモンが使えない中、ベトベトンをしつこくバトル場に呼び、ハガネールの「じひびき」で逃げロックをかける。とはいえこのままではジリ貧かと思いきや、突如ヤミカラスが登場。ほえらはすでに逃げロックで入れ替え札を枯らされており、なすすべなく投了。
②後がないほえらは、ここでカツリザノズクを意識した対ユミルテミルデッキを投入。ユミルテミルはわるクロピクシーヘルガーで、ベイビィをわるクロで落としたり、バクフーンをピクシーで脅かしたりとペースをつかみかける。しかし、ほえらのぴったりのディフェンダーやコイン運が風向きを変え、ユミルテミルの育ちきったヘルガーも落としてそのまま押し切り勝ち。
③ユミルテミルは再びあさりUDON。ほえらは悩んだ挙句、前日のSMB9月予選で優勝したドンファンデッキを選択。ユミルテミルは序盤、べトン型ドンファンも想定して、形を決めずに様子見。エレキッド型とわかってからはヤミカラスロックをあきらめ、LO狙いにシフト。以降は逆指名をリサイクルやエイパムで使いまわしたいほえらと、事故を誘ってLOさせたいユミルテミルの技の掛け合いに。最後までユミルテミルの策にはまらず、再び逆指名を手にしたほえらがサイドを取り切って勝ち。
対戦表(2周終了時点)
2周終了時点での概況
2周終了時点でかなりたくさんのデッキが出ました。相手に合わせてデッキコンセプトから考えるプレイヤーも多く、対戦レポには書ききれないほどの対策が練られていました。
対戦後の感想戦では、その対策内容や想定したプレイスタイルなどを公開して検討され、次周以降の対策やデッキ選択が一層難しくなっていきました。さてさて、3周目以降はどんな展開になるのでしょうか?
現状はほえらさんとユミルテミルさんが2勝を挙げてややリード。おや、少し出遅れているプレイヤーもいるようですね・・・?
<対戦編②につづく>
第一回フォレトス研究所杯所長戦【紹介編】
古の紙束を巧みに扱う玄人が集う秘密結社、フォレトス研究所。
この秋、これまで空位であった所長の座をかけ、総当たり戦が行われる。
癖や特徴をよく知る同僚との真剣勝負。
デッキ選択からプレイングの癖まで含めた研究・対策は奏功するのか?
戦いの果てに、いったいどんなドラマが待っているのか?
一瞬たりとも目の離せない戦いが、いま始まる――
はじめに:この記事について
この記事を含めた一連の連載は、今秋およそ2か月にわたって行われた「第一回フォレトス研究所杯所長戦」の対戦レポになります。次回以降の対戦編も含めて数回の連載を予定しています。
かなりクローズドな大会で、参加者も公募していなかったため、当初は記事を公開する予定はありませんでした。しかし特殊なルールのもと、長い期間にわたって行った大会のため、その貴重な記録として、また大会中の高揚感や勝敗の一喜一憂を共有するものとして、意義のある記事になればと思います。
コンセプト
2020年はカードショップや施設で対面でのカードゲームをするのが難しい状況で、代替としてSkype上の大会がいくつか見られました。その中で、むしろ【Skypeだからこそ】楽しめる方法を模索するうち、もともと構想していた【旧裏でBO3をやりたい】【旧裏でプレイヤーメタ合戦をしたい】という願望と合わさってできたのが今回のルールです。
Skypeだからこそお互いの日程が合えば対戦できるし、他のプレイヤーの観戦もできます。一方で、対戦の振り返りや対策の共有といった検討の時間も大事にしたかったため、会話のスムーズさを重視して人数はかなり絞らざるを得ないと思いました。
モデルとしたのは将棋のタイトル戦です。将棋ではあらかじめ日程を決めて番勝負を行い、観戦者も控室やテレビの前であれこれ検討し、対局後は感想戦(対戦の事後検討)を行います。これを旧裏のBO3(2本先取の三番勝負)でやろうと思いました。
旧裏は一戦一戦が長時間になりやすいゲームなので、BO3は対面大会では難しいですが、対戦者同士の予定さえ合えばよいのでハードルが大きく下がっています。
せっかく将棋のタイトル戦をモデルにしたのだから、大会形式は順位戦(名人タイトルの予選)をまねて総当たり戦にしています。プレイヤーメタ合戦も存分にやりたいので全員と当たれたほうがおもしろいですし。
というわけで、次項でルールの概要を説明します。
ルール
●レギュレーションは旧裏新殿堂に準拠。その他、対戦中のルールはSMBに従う(ただし時間制限は設けない)。
●対戦者同士で事前に対戦日を決めておく(相手の研究期間は1週間前後をめやすとする)
●デッキのシャッフルは、3つの山に分け、トップにする山(あるいは上から積む順番)を相手が指示して行う。
●2本先取の3番勝負の旧裏。どちらかが2本先取した場合、3戦目は行わない。
●デッキ選択は1戦ごとに、互いが画面外でデッキを用意したあと、一斉に提示する。提示後のデッキ交換は認めない。
●3番勝負内での各対戦の勝利は、1つにつき「勝ち点」として記録する(例:1-2で番勝負負けなら勝ち数0勝ち点1)。
●使うデッキはレギュ内なら1戦ごとに自由に変えてOK(変えなくてもよい)。
●対戦は原則全員が参加している部屋で行う。対戦日が決まっているので、参加者は自由に観戦して情報収集をしてよい。
●上位2名の「勝ち数」が並んだ場合は、その2名で決勝戦を行う。上位3名以上の勝ち数が並んだ場合は、「勝ち点」の合計が多い順に序列をつけ、トーナメント戦を行う。例えば3名なら序列2位3位で準決勝、その勝者と序列1位が決勝を行う。
●優勝者は「秘密結社 フォレトス研究所」の所長を名乗ることができる。
フォレトス研究所について
そろそろ「フォレトス研究所」について紹介しておきましょう。
設立のきっかけは下記のツイートから。
一連のツイートに興味を示した人々がSkypeグループに集められ、ニコタマ談議に花を咲かせた翌日、グループ名が何者かの手によって変えられていたのでした。
以降、この研究所ではしばらくの間フォレトスを研究し、それに飽きて以降は構築やプレイングを高め合っています。
プレイヤー紹介
対戦表の順番に出場プレイヤーを紹介します。
「注目デッキ」は、前評判でよく聞かれた、そのプレイヤーのもつ強力なデッキを掲載しています。注目デッキは大会でどれだけ登場するのでしょうか・・・
すどうっど
2019年、ひたすらにわるラフポルタ―を使い続け、対策なき者を絶望の底に陥れたプレイヤー。彼の影響で、2020年の大会ではププリン(いわゆる”生命保険”)の採用率が異様に高まったほど。対戦前に「ちゃんと”生命保険”に加入してる?」と彼に言われるだけで寿命が縮む。ブログの記事数の多さからもわかるように研究熱心であり、今大会のメタ読みにも大いに期待がかかる。
注目デッキ:Sudowoodo式鋼ラッキー
ユミルテミル
マイナーカードを無理なく妥協なく組み込んで強力デッキを作り上げてしまう独創性の鬼。「考えたこともなかった」デッキから、「考えたけどそこまで詰められなかった」と悔しくなるデッキまで、彼のnoteから学ぶことは多い。また、最近の関西旧裏大会では驚異の優勝率を誇る。めったに判断を誤らないため極端にプレミが少なく、感想戦での指摘は急所ばかり突いてくる(痛い)。
注目デッキ:カツリザノズク
まくらぎ
私。主催者。オールマイティにデッキを組んでいるようで、実は上手に扱える「型」がそう多くないのは公然の秘密。オーキドが絶望的に引けないくせにクルミオーキド型を好む。自他ともに認めるコイン運の悪さは、特にベイビィ対面で真価が発揮される。他の参加者に対しての勝率は良いほうで、なんだかんだいいところまで行けるんじゃないかと思っている。
注目デッキ:縹グドラべトン
ほえら
並外れたプレイングと引きで、次々に細い攻めを通していくプレイヤー。一つ攻めパターンをつぶしても、すぐに別の攻めパターンが出てくる不思議。しかし彼のデッキをほかの人が使うとだいたい事故る。逆に彼に他の人のデッキを使わせても強いから困る。研究所の第一次フォレトス倦怠期(?)には、わるいダグトリオ研究によってフォレトス再評価の流れを作り出した。
注目デッキ:エリバナゲンガー
ぷー
旧裏再開は今年のことながら、研究所の活動を通してぐいぐい実力を伸ばしている成長株。序盤運びに安定感が出たことで、優位盤面で押し切る展開が増えた。その関係もあり、先手をとれる高火力ビートデッキを得意とするが、今大会ではどう出るか。ベイビィが大量に入っているデッキもあり、筆者は1体に10ターン以上足止めされた苦い苦い思い出がある。
注目デッキ:高槻の下水道
あさりのみそしる
変態デッキのスペシャリスト。研究所の活動では、彼の変態デッキから火が付いた研究が数多くあるが、変態度では結局彼のデッキに及ばないのが通例である。癖のあるカードを活用して実戦で勝てるデッキにする腕は一級品で、変態度よりも構築の美しさが勝るものもみられる。なお、大会では勇気と豪運をもてずに変態デッキは握らないと言われるが、詳細は不明。
注目デッキ:錯乱グドラ
jetome-magneton.hatenablog.com
マコマート
ピクシーと逆指名に絶対の信頼を置く関西旧裏の雄。エリカ×n→ナツメの眼×nでほしいカードを無理やり引き当てる力をもつ。速攻型デッキを好み、攻めのパターンは読みやすいものの、理想展開を受けきるのは至難の業。また、中終盤の粘りも正確で思い切りもよく、速攻がガス欠になったと侮ると痛い目を見る。なお、藤原はづきスリーブにも絶対の信頼を置いている。
注目デッキ:ヘルガーピクシー
対戦表
●Excelのランダム配列で順番を決定。
●振ってある番号は対戦順のめやす。同じ参加者が連戦しないように調整しています。
●対戦予定日は基本的に互いの合意があれば決定できます。ただ、たとえば1巡目の対戦が終わりきらないうちに3巡目の対戦が始まるようなことは避けるようにします。
おわりに:大会開始前夜
1週目の日程合わせの結果、初戦はほえらvsまくらぎに決定。
大会の出来を占う初戦。参加者も観戦する中で、勝ちたいのはもちろん、恥ずかしい戦いは見せられませんし、先を見越した情報公開やデッキ選択が必要になってきます(たぶん)。
前日まで使うデッキを悩んで、試合当日に臨みます。
さてさて、どんな大会になるのでしょうか。
次回からは対戦編を数回に分けてお送りします。
<対戦編①>
<対戦編②>
【CL横浜2021環境】3手詰めパーフェクション
旧裏ブログですが、たまには現行スタンの話を。
年明けからジムバトルにはずっと出ていませんでしたが、CLには出ようと現行のデッキもさわっていました。まあまた抽選落ちてしまったのですが・・・
ということで、もし抽選通っていたらCL横浜で使おうかと思っていたミュウミュウデッキの紹介です。
デッキレシピ
コンセプト
アローラサンドパンGXの「ニードルストームGX」を使って広範に100点をばらまき、そのダメカンを利用してミミッキュGXの「ぽかぽかフォール」やニャスパー(かわいい)の「イヤーキネシス」でどれかを落とすという戦略のデッキです。複数のポケモンを回復させるカードがないため、「相手が何もしなければ次で勝ち」の状況を作りやすいのが強みです。
先攻なら2ターン目にレシリザの「フレアストライク」を狙い、3ターン目のニードルストームGXでVmax1体を落とせる計算。後攻なら1ターン目からソルガレオGXの「ターボストライク」でベンチのミュウミュウを加速し、2ターン目は対面次第になります。
ニードルストームGXはダメカンが乗っていないとダメージを与えられないため、ガラルジグザグマやギラティナを回収ネットで使いまわして乗せていきます。ギラティナの使いまわしはヨーロッパで流行していた戦術とのことで採用しましたが、思いのほか強力です。サイドプラン3-2-2を要求するデッキに対しては、ジラーチ等に10点乗せておくと3-2-1で勝てるようになります。
なお、9月の新弾で登場した「望遠スコープ」はニードルストームGXと相性がよさそうですが、この加点がなくとも「ぽかぽかフォール」で落とせる圏内なので、あまり意味がないかなと考えています。もっとも、「大きなおまもり」も小ズガ相手ではほとんど意味をなしませんが・・・
構築上のポイント
基本的に、序盤はなんとしても溶接工を使いたいデッキのため、その他のドロサポは削り、ミュウツーで使いまわしもできるようにしています。ポケギアはダート自転車とも迷いましたが、溶接工重視ということで。
パーフェクションで水技とフェアリー技を使ううえ、トラッシュしたいカードが多いのでオーロラエネルギーを最大数積んでいます。最近は特殊エネ破壊のギラティナや、ザマゼンタVもよく見かけるので、使いやすい反面弱みを抱えていると言えます。一部基本エネに代えてトキワの森を入れるのも手ですが、巨大なカマドのデッキ圧縮力を生かすことを優先しています。
レシリザは最初リザテルだったのですが、ターボストライク120点と足して対面のVmaxを落とせる火力が欲しかったため変更。「げきりん」の火力もあなどれず、アローラサンドパンGXがサイド落ちした際はレシリザの技をメインに使うことになります。
ゲッコウガGXは主にジュナイパー等の対策になりますが、場合によっては特性で場に出して、サイドプラン3-2-3を要求することも視野に入れています。とはいえ基本的にデデンネGXやクロバットVを惜しみなく出して展開するので、対戦が長引くと負けやすくなってしまうのですが。
抱える問題点
大きな問題点としては、キーカードのサイド落ちでプランBが取りづらいことがあります。特にアローラサンドパンGXがサイド落ちすると、サイドから引くまで対面を倒す戦いになり、Vmaxに引けを取りがちです。その点のケアとして、マオ&スイレンが1枚入っていてもいいかなと思います。
また、ジラーチを入れず、ドロサポも絞っているため、リセットスタンプに弱いです。理想はニードルストームGXでサイドを4枚くらいとって勝つことですが、コンセプトとしてそうなりにくいのが実情です。そして手札が残っていたとしても、3エネ起動のニャスパー(溶接工要求するのかわいい)、ぽかぽかフォールのオーロラエネ要求など、決めたいときに引けるかどうかという点でも難しさは残ります。
なお、非V・非GXのデッキでは苦戦を強いられます。ダメカンをばらまく技がないため、ガラルジグザグマ等をうまくまわしてベストなタイミングでニードルストームGXを撃ちたいところですが、小ズガにミュウミュウを2体倒されるほうが早そうです。
おわりに
アローラサンドパンGXを使いたいと思ってあれこれ考えていたときに、ミミッキュGXとの組み合わせを思いつきました。「相手が何もしなければ次で勝ち」の発想は将棋の”詰めろ”にあたり、そこから着想を得ました。デッキ名の「3手詰め」は正確には違うのですが(正しくは3手詰めろ)、まあ通りがいいのでそのようにつけています笑
デッキの回り方に左右されることも多いのですが、うまくいけば相手に関係なく”詰めろ”を押しつけられるので好きなデッキです。ぜひCLで使いたかったものです・・・
CL横浜が目前となりましたが、何かしらの参考になれば幸いです。